FLAC (.flac)
予備知識
-
- MIMEタイプ:
- FLAC可逆音声コーデック.
- 音声のアーカイブ,再生に使われ,Webでの音声データの交換に使用される.
- 音声圧縮のオープン標準.
- FLACはFree Lossless Audio Codecの頭文字である.
- バイナリ形式.
- 線形予測とランレングス符号化法を使い音声サンプルを圧縮する.
- 8音声チャンネルをサポートしている.
ImportとExport
- Import["file.flac"]はFLACファイルをインポートして,音声オブジェクトを返す.
- Import["file.flac",elem]はFLACファイルより指定された要素をインポートする.
- インポート形式はImport["file","FLAC"]またはImport["file",{"FLAC",elem,…}]で指定できる.
- Export["file.flac",expr]はサウンドオブジェクトまたは音声オブジェクトをFLACにエキスポートする.
- 音声オブジェクトとサウンドオブジェクトはデフォルトでは"Integer16"符号化を使ってエキスポートされる.
- 一般的な情報は,以下の関数ページを参照のこと.
-
Import, Export ファイルからインポートする,あるいはファイルへエキスポートする CloudImport, CloudExport クラウドオブジェクトからインポートする,あるいはクラウドオブジェクトへエキスポートする ImportString, ExportString 文字列からインポートする,あるいは文字列へエキスポートする ImportByteArray, ExportByteArray バイト配列からインポートする,あるいはバイト配列へエキスポートする
Import要素
- 一般的なImport要素:
-
"Elements" ファイル中の有効な要素とオプションのリスト "Summary" ファイルの概要 "Rules" 使用可能なすべての要素の規則のリスト - データ表現要素:
-
"Audio" すべての音声サンプルを含むAudioオブジェクト "AudioFile" ファイルに保存されている音声を表すAudioオブジェクト "Data" 実数のリストのリストとして与えられ,各部分リストが個々の音声チャンネルを表している生の音声サンプル "SampledSoundList" SampledSoundListオブジェクトとして表されたデータ "Sound" Soundオブジェクトとして表されたデータ - Importはデフォルトで短いFLACファイルに"Audio"要素を,それ以外には"AudioFile"要素を使用する.
- 高度なImport要素:
-
"AudioChannels" 音声チャンネル数 "AudioEncoding" サンプルの符号化方法 "Duration" 継続時間(秒) "Length" サウンドサンプル数 "SampleDepth" 振幅レベルの符号化に使用されるビット "SampleRate" 秒・チャンネルあたりの振幅サンプルの数 - メタデータ要素:
-
"MetaInformation" 数量,場所,日付,数等として解釈された形式 "RawMetaInformation" 文字列または数として解釈されない形式 - 利用できるメタデータタグに"ID3v1"と"Xiph"がある.
- 既存のファイルへのみメタ情報をエキスポートするときはExportはファイルのメタ情報は更新するが,音声データは変更しない.
オプション
- ImportとExportのオプション:
-
"AudioChannels" Automatic 音声チャンネル数 IncludeMetaInformation All インポート・エキスポートするメタデータのタイプ SampleRate Automatic 各チャンネルの秒あたりのサンプルの数 - Exportオプション:
-
AudioEncoding "Integer16" サンプルの符号化方法 - FLACにエキスポートされる際にサンプルレートが指定されていない場合,エキスポートされたサウンドの中の最も高いサンプルレートが使用され,必要に応じてすべてのサウンドが再サンプリングされる.
- チャンネル数が指定されていない場合,最も多い同時使用チャンネル数が採用され,必要であれば無音が挿入される.
- "AudioChannels"がエキスポートされるチャンネル数よりも少ない値 n に設定された場合,最初の n チャンネルのみエキスポートされる.
- AudioEncodingは以下のコーデックのいずれにでも設定できる:
-
"Integer8" 符号なし8ビットPCM "Integer16" 16ビットPCM "Integer24" 24ビットPCM - サポートされているIncludeMetaInformation設定は"ID3v1","Xiph","RawID3v1","RawXiph",All,Noneである.
例題
すべて開くすべて閉じるスコープ (3)
Import要素 (15)
データ表現 (5)
Audioブジェクトとして与えられた音声信号を取得する:
アウトオブコアのAudioオブジェクトとして与えられた音声信号を取得する:
SampledSoundListオブジェクトとして与えられた音声信号を取得する:
Soundオブジェクトとして与えられた音声信号を取得する:
Importオプション (6)
"AudioChannels" (2)
デフォルトでは音声チャンネル数はAutomaticに設定される:
IncludeMetaInformation (3)
Exportオプション (4)
AudioEncoding (1)
デフォルトでは,音声は"Integer16"符号化を使ってエキスポートされる: