SND (.snd)
予備知識
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- 登録MIMEタイプ:audio/basic
- SNDオーディオ形式.
- コンピュータや通信システム内で,またWeb上で,デジタルオーディオに使用される.
- 可逆非圧縮PCM, μ-law,A-law,ADPCM音声圧縮を含むさまざまな音声コーデックをサポートする.μ-law形式,あるいはUnixオーディオ形式と呼ばれることもある.μ-lawアルゴリズムは信号のダイナミックレンジ圧縮の標準方法である.
- SNDはSound(サウンド)からの頭字語である.
- バイナリファイル形式.
- さまざまなサンプリング周波数と任意のチャンネル数をサポートする.
- AU形式とまったく同じである.
- Sun Microsystemsによって1992年に開発された.
ImportとExport
- Import["file.snd"]はSNDファイルをインポートし,音声オブジェクトを返す.
- Import["file.snd",elem]はSNDファイルから指定の要素をインポートする.
- インポート形式はImport["file","SND"]またはImport["file",{"SND",elem,…}]で指定できる.
- Export["file.snd",expr]は音声オブジェクトまたはサウンドオブジェクトをSNDファイルにエキスポートする.
- 音符を含むサウンドオブジェクトはサンプルされた音声にラスタライズされる.
- 一般的な情報は,以下の関数ページを参照のこと.
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Import, Export ファイルからインポートする,あるいはファイルへエキスポートする CloudImport, CloudExport クラウドオブジェクトからインポートする,あるいはクラウドオブジェクトへエキスポートする ImportString, ExportString 文字列からインポートする,あるいは文字列へエキスポートする ImportByteArray, ExportByteArray バイト配列からインポートする,あるいはバイト配列へエキスポートする
Import要素
- 一般的なImport要素:
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"Elements" ファイル中の有効な要素とオプションのリスト "Summary" ファイルの概要 "Rules" 使用可能なすべての要素の規則のリスト - データ表現要素:
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"Audio" Audioオブジェクトとして与えられた音声信号 "AudioFile" アウトオブコアのAudioオブジェクトとして与えられた音声信号 "Data" 各部分リストが個々の音声チャンネルを表す実数のリストで与えられた生の音声サンプル "SampledSoundList" SampledSoundListオブジェクトとして与えられた音声信号 "Sound" Soundオブジェクトとして与えられた音声信号 - ImportとExportはデフォルトでSNDファイルに"Audio"要素を使用する.
- 高度なImport要素:
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"Duration" 音声の継続時間(秒) "Length" サンプル数 "MetaInformation" メタデータ "SampleDepth" 各サンンプルの保存に使用されるビット数 "SampleRate" 秒・チャンネルあたりの振幅サンプルの数
オプション
- ImportおよびExportのオプション:
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IncludeMetaInformation All メタ情報を含むかどうか SampleRate Automatic 秒・チャンネルあたりの振幅サンプルの数 - 詳細な特性と設定
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"AudioChannels" Automatic ファイル中の音声チャンネル数 AudioEncoding "Integer16" サンプルの符号化方式 - SNDにエキスポートする際にサンプルレートが指定されていない場合には,エキスポートされたサウンドの中で起る最大のサンプルレートが使われ,すべてのサウンドは必要に応じて再度サンプリングされる.
- チャンネル数が指定されていない場合には,最大数の同時チャンネルが取られ,必要であれば無音が挿入される.
- "AudioChannels"がエキスポートされるチャンネル数よりも少ない値n に設定されている場合には,最初のn 個のチャンネルだけがエキスポートされる.
- SND形式はPCM(パルス符号変調)コーデックとADPCM(適応差分パルス符号変調)コーデック,またその他のさまざまな音声符号化アルゴリズムをサポートする.
- AudioEncodingは次のどのコーデックに設定してもよい:
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"Integer8" 8ビットのPCM "Integer16" 16ビットのPCM "Integer24" 24ビットのPCM "Integer32" 32ビットのPCM "Real32" 32ビットIEEE浮動小数点 "Real64" 64ビットIEEE浮動小数点 "aLaw" A-law4ビットPCM (ITU-T G.711) "uLaw" μ-law4ビットPCM (ITU-T G.711) "G721-32" 32キロビット/秒のADPCM (ITU G.721) "G723-24" G.723符号化(24キロビット/秒) "G723-40" G.723符号化(40キロビット/秒) - すべてのコーデックが任意のサンプルレートとチャンネル指定をサポートするわけではない.
例題
例 (1)
Playを使ってサウンドサンプルを作成する: