WAV (.wav)

予備知識

    • MIMEタイプ:audio/x-wav
    • Microsoft WAV音声形式.
    • Windowsでの音声の録音と処理やWeb上で,音声データの保管と交換に使われる.
    • バイナリファイル形式.
    • 波形音声形式として知られる.
    • Microsoft RIFFビットストリーム形式の異種.
    • 一般に,無圧縮のサンプリングされた音声をパルス符号化変調(PCM)データとして保管する.
    • いくつかの圧縮された音声のコーデックもサポートする.
    • 任意のサンプリング周波数,チャネル数,ビット深度をサポートする.

ImportとExport

  • Import["file.wav"]はWAVファイルをインポートし,音声オブジェクトを返す.
  • Import["file.wav",elem]はWAVファイルから指定の要素をインポートする.
  • インポート形式はImport["file","WAV"]またはImport["file",{"WAV",elem,}]で指定できる.
  • Export["file.wav",expr]は音声オブジェクトまたはサウンドオブジェクトを16ビットWAVファイルにエキスポートする.
  • 音符を含むサウンドオブジェクトはサンプルされた音声にラスタライズされる.
  • 一般的な情報は,以下の関数ページを参照のこと.
  • Import, Exportファイルからインポートする,あるいはファイルへエキスポートする
    CloudImport, CloudExportクラウドオブジェクトからインポートする,あるいはクラウドオブジェクトへエキスポートする
    ImportString, ExportString文字列からインポートする,あるいは文字列へエキスポートする
    ImportByteArray, ExportByteArrayバイト配列からインポートする,あるいはバイト配列へエキスポートする

Import要素

  • 一般的なImport要素:
  • "Elements" ファイル中の有効な要素とオプションのリスト
    "Summary"ファイルの概要
    "Rules"使用可能なすべての要素の規則のリスト
  • データ表現要素:
  • "Audio"Audioオブジェクトとして与えられた音声信号
    "AudioFile"アウトオブコアのAudioオブジェクトとして与えられた音声信号
    "Data"各部分リストが個々の音声チャンネルを表す実数のリストで与えられた生の音声サンプル
    "SampledSoundList"SampledSoundListオブジェクトとして与えられた音声信号
    "Sound"Soundオブジェクトとして与えられた音声信号
  • Importはデフォルトで短いWAVファイルに"Audio"要素を,それ以外には"AudioFile"要素を使用する.
  • 高度なImport要素:
  • "AudioChannels"音声チャンネル数
    "AudioEncoding"音声符号化
    "Duration"音声の継続時間(秒)
    "Length"サンプル数
    "SampleDepth"各サンンプルの保存に使用されたビット数
    "SampleRate"秒・チャンネルあたりの振幅サンプルの数
  • メタデータ要素:
  • "MetaInformation"数量,場所,日付,数等として解釈される
    "RawMetaInformation"文字列と数として解釈されない
  • 利用できるメタデータタグに"ID3v2"がある.

オプション

  • ImportExportのオプション:
  • "AudioChannels"Automatic音声チャンネル数
    IncludeMetaInformationAllインポート・エキスポートするメタデータのタイプ
    SampleRateAutomatic各チャンネルの秒あたりのサンプルの数
  • Exportオプション:
  • AudioEncoding"Integer16"サンプルがどのように符号化されるか
  • WAVにエキスポートされる際にサンプルレートが指定されていない場合,エキスポートされたサウンドの中の最も高いサンプルレートが使用され,必要に応じてすべてのサウンドが再サンプリングされる.
  • チャンネル数が指定されていない場合,最も多い同時使用チャンネル数が採用され,必要であれば無音が挿入される.
  • "AudioChannels"がエキスポートされるチャンネル数よりも少ない値 n に設定された場合,最初の n チャンネルだけがエキスポートされる.
  • WAV形式はPCM(パルス符号化変調)方式,ADPCM(適応型差動パルス符号化変調)方式,および他の音声符号化アルゴリズムをサポートする.
  • AudioEncodingは以下の符号化方式のいずれにでも設定できる:
  • "UnsignedInteger8"符号なし8ビットPCM
    "Integer16"16ビットPCM
    "Integer24"24ビットPCM
    "Integer32"32ビットPCM
    "Real32"32ビットIEEE浮動小数点
    "Real64"64ビットIEEE浮動小数点
    "aLaw"a-Law 4ビットPCM (ITU-T G.711)
    "uLaw"μ-Law 4ビットPCM (ITU-T G.711)
    "IMA-ADPCM"IMA 4ビットADPCM
    "MS-ADPCM"Microsoft 4ビットADPCM
    "GSM610"GSM 6.10コーデック(ETSI 6.10標準)
  • すべてのコーデックが任意のサンプリングレートとチャンネルの規格をサポートしている訳ではない.
  • サポートされているIncludeMetaInformation設定は"ID3v2","RawID3v2",AllNoneである.

例題

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  (2)

WAVファイルをインポートする:

Playを使ってサンプリングされたサウンドを生成し,WAVにエキスポートする:

これをWAVにエキスポートする:

24ビットWAVにエキスポートする:

スコープ  (3)

このファイルで利用できるすべてのインポート要素を示す:

音声の特性をインポートする:

WAVにExportStringImportStringを使用する:

Import要素  (16)

利用できる要素  (3)

利用できる要素のリスト:

音声関連の情報を規則のリストとして取得する:

いくつかの音声オプションを取得する:

"Options"要素はインポートされた音声のオプションをすべて返す訳ではない:

データ表現  (5)

Audioオブジェクトとして与えられた音声信号を取得する:

音声ファイルをアウトオブコアのAudioオブジェクトとしてインポートする:

実数のリストとして与えられた生の音声サンプルを取得する:

インポートされたデータから音声サンプルを作成する:

SampledSoundListオブジェクトとして与えられた音声信号を取得する:

Soundオブジェクトとして与えられた音声信号を取得する:

メタデータ  (8)

音声チャンネル数を取得する:

音声符号化方式を取得する:

音声の継続時間を秒で取得する:

サンプル数を取得する:

音声メタデータを取得する:

音声メタデータを生の形式で取得する:

各サンプルを保存するのに使用されるビット数を取得する:

秒・チャンネルあたりの振幅サンプルの数を取得する:

Importオプション  (6)

"AudioChannels"  (2)

ステレオWAVファイルを生成する:

デフォルトでは音声チャンネル数はAutomaticに設定される:

すべての音声チャンネルがインポートされるように指定する:

2つ目のチャンネルのみをインポートする:

IncludeMetaInformation  (3)

デフォルトでは利用できるすべてのメタデータがインポートされる:

メタデータを含まずに音声ファイルをインポートする:

メタデータの指定のクラスだけを含むように音声をインポートする:

SampleRate  (1)

デフォルトでは,サンプルレートはファイルから抽出される:

インポートするサウンドのサンプルレートを指定する:

Exportオプション  (4)

"AudioChannels" (1)

デフォルトでは,音声はデフォルトのチャンネル数を使ってエキスポートされる:

エキスポートされた音声のチャンネルの数を指定する:

AudioEncoding (1)

デフォルトでは,音声は"Integer16"符号化を使ってエキスポートされる:

エキスポートされた音声の符号化方式を指定する:

IncludeMetaInformation (1)

デフォルトでは,音声はメタデータを使ってエキスポートされる:

エキスポートするメタデータを指定する:

SampleRate  (1)

デフォルトでは,音声はデフォルトのサンプルレートを使ってエキスポートされる:

エキスポートされた音声のサンプルレートを指定する: