MoleculeMaximumCommonSubstructure
MoleculeMaximumCommonSubstructure[{mol1,mol2,…}]
入力分子に対して最大共通部分構造を表す分子パターンを返す.
MoleculeMaximumCommonSubstructure[{mol1,mol2,…},params]
params を使って分子と結合間の等価性を決定する.
詳細とオプション
- MoleculeMaximumCommonSubstructureは,すべての分子に存在する最大共通部分構造(MCS)を求めようとする.
- MoleculeMaximumCommonSubstructureはMoleculePatternオブジェクトを返す.これは,MoleculePlot,MoleculePlot3D,MoleculeContainsQ,FindMoleculeSubstructure等の関数で使うことができる.
- 部分構造の比較の際は,原子または結合の等価性が params によって決定される.この値は,Automatic,None,一致するパラメータのリスト{param1,param2,…}でよい.次は,paramiの可能な値である.
-
"AtomicNumber" 同じ原子番号の原子をマッチする "Valence" 原子価をマッチする "FormalCharge" 原子の形式電荷をマッチする "AtomChirality" 原子のキラリティ(R)または(S)をマッチする "RingAtomQ" 環原子は他の環原子だけとマッチする "BondType" 結合タイプをマッチする "BondStereo" 二重結合立体(E)または(Z)をマッチする "RingBondQ" 環状結合は他の環状結合だけとマッチする "CompleteRings" 完全な環だけをマッチする - Automaticのデフォルト値は{"AtomicNumber","BondType"}に等しい.
- オプション設定TimeConstraintt のとき,MoleculeMaximumCommonSubstructureはそれまでに見付かった最大共通部分構造を返す前に t 秒間待つ.
例題
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スコープ (7)
デフォルトで,一致するためには原子が同じ原子番号でなければならない.酸素は炭素とは一致しない:
デフォルトで,電子の比較の際に形式電荷は考慮されないので,通常の形式のグリシンはその双性イオンと一致する:
"FormalCharge"を電子および結合タイプと同様に含めることでパターンをより制約的にする:
"Valence"を含めて3価と5価のリンが一致するかどうかを制御する:
"RingAtomQ"を使って環内の原子だけをマッチするようにする:
次の分子はどちらも単結合で接続された2つのシクロペンタン環を含む:
"RingBondQ"が使われると,2番目の分子の結合がより大きい環の一部になるので結合がマッチしなくなる:
テキスト
Wolfram Research (2021), MoleculeMaximumCommonSubstructure, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/MoleculeMaximumCommonSubstructure.html.
CMS
Wolfram Language. 2021. "MoleculeMaximumCommonSubstructure." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. https://reference.wolfram.com/language/ref/MoleculeMaximumCommonSubstructure.html.
APA
Wolfram Language. (2021). MoleculeMaximumCommonSubstructure. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/MoleculeMaximumCommonSubstructure.html