PersistenceLocation

PersistenceLocation["type"]

指定タイプの永続場所を表す.

PersistenceLocation["type",base]

複数の場所を持つことができる場所タイプのベースのアドレスを含む.

詳細

  • 次はサポートされる場所タイプである.
  • "KernelSession"現在起動されているWolfram言語カーネル
    "FrontEndSession"現在起動されているWolframノートブックフロントエンド
    "Notebook"現行評価が行われているノートブック
    "Local"コンピュータにローカルでユーザのホームディレクトリに基づく
    "LocalShared"コンピュータにローカルで$BaseDirectoryに基づく
    "Cloud"現在の$CloudBaseで定義されたクラウド内
    "Installation"インストールのデフォルト
  • PersistenceLocation["type","base"]は,PersistenceLocation["type""base"]として与えることができる.
  • 永続場所を使うPersistentSymbol等の関数では,"type"および"type"->"base"の形式を使うことができる.両者はPersistenceLocation["type"]およびPersistenceLocation["type","base"]と等価である.
  • PersistenceLocation["type"]では,デフォルトのベースは以下のように type で決定される.
  • "Local"LocalObject["Persistence",$DefaultLocalBase]
    "LocalShared"LocalObject["Persistence",$BaseDirectory]
    "Cloud"CloudObject["/Persistence"]
  • DeleteObject[PersistenceLocation["type"]]は,指定された永続場所に保存されたすべてのオブジェクトを削除する.

例題

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  (3)

永続値の場所"Local"$LocalBaseの下のローカルオブジェクトとして値を保存する:

永続値の場所"FrontEndSession"は実行中のWolframノートブックフロントエンドに値を保存する:

永続値の場所"Cloud"はクラウドオブジェクトとして値を保存する:

スコープ  (7)

永続値の場所"KernelSession"にはカーネル内の値が保存されている:

永続値の場所"FrontEndSession"は,実行中のWolframノートブックフロントエンドの値を保存する:

永続値の場所"Local"は,$LocalBaseの下のローカルオブジェクトとして値を保存する:

永続値の場所"LocalShared"には$BaseDirectoryの下のローカルオブジェクトとして値が保存されている:

永続値の場所"Installation"はデフォルト値を与える:

永続値の場所"Cloud"は,値をクラウドオブジェクトとして保存する:

"Notebook"の永続値の場所はカーネル評価ノートブック内に値を保存する:

一般化と拡張  (4)

第2引数としてシンボル名を与えることで,別の"KernelSession"の場所を指定する:

第2引数としてベースディレクトリを与えて,代替ローカル位置を指定する:

ローカルオブジェクトで代替ベースが指定できる:

第2引数としてクラウドディレクトリを指定して,代替クラウド位置を指定する:

$BaseDirectoryに書込み許可があるサイト管理者は,"LocalShared"位置に値を加えることができる:

共有のローカルな場所にある書込み可能な変数に値を加える:

これで,全ユーザに値が見えるようになった:

特性と関係  (4)

"KernelSession"に保存された永続シンボルは,カーネルが再起動されると失われる:

"FrontEndSession"に保存された永続シンボルは,フロントエンドが実行されている限り,カーネルが再スタートされても保持される:

永続値を保存する現行のデフォルト位置は,永続シンボルの場所である:

永続値を得るための現行の検索パスは永続シンボルの場所のリストである:

永続値の場所に保存されたすべてのオブジェクトを求める:

求めたオブジェクトを削除する:

あるいは,永続値の場所にDeleteObjectを使うこともできる:

考えられる問題  (3)

デフォルトの$PersistencePathにはクラウド位置は含まれない:

検索パスにクラウド位置も加えると,永続オブジェクトへのアクセスのためにネットワークに遅延が生ずるかもしれない:

永続値の場所"LocalShared"は通常は読出しのみである:

永続値の場所"Installation"には値を加えることはできるが,どの値も取り除くことはできない:

Wolfram Research (2017), PersistenceLocation, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/PersistenceLocation.html (2019年に更新).

テキスト

Wolfram Research (2017), PersistenceLocation, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/PersistenceLocation.html (2019年に更新).

CMS

Wolfram Language. 2017. "PersistenceLocation." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2019. https://reference.wolfram.com/language/ref/PersistenceLocation.html.

APA

Wolfram Language. (2017). PersistenceLocation. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/PersistenceLocation.html

BibTeX

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BibLaTeX

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