WDX (.wdx)

予備知識

    • Wolfram言語のWDXデータ形式.Wolfram言語で式やデータを保持したり交換したりするために使用される.
    • WDXはWolfram Data Exchange(Wolframデータ交換)からの頭字語である.
    • バイナリ形式.
    • 任意のWolfram言語式を連続したプラットフォーム非依存の形で保持する.
    • 2007年にWolfram Researchによって開発された.

ImportとExport

  • Import["file.wdx"]はWolfram言語のパッケージ内で読み取り,その中にある式をそれぞれ評価して最後のものを返す.
  • Export["file.wdx",expr]は単一の式をWolfram言語のソースファイルへエキスポートする.
  • Import["file.wdx",elem]は指定された要素をWolfram言語のソースファイルからインポートする.
  • Import["file.wdx",{elem,suba,subb,}]はサブ要素をインポートする.
  • Import["file.wdx",{{elem1,elem2,}}]は複数の要素をインポートする.
  • インポートの形式はImport["file","WDX"]あるいはImport["file",{"WDX",elem,}]で指定することができる.
  • Import["file.wdx"]Get["file.wdx"]に等しい.
  • Export["file.wdx",expr,elem]expr が要素elem を指定するものとして扱って,Wolfram言語のソースファイルを作成する.
  • Export["file.wdx",{expr1,expr2,},{{elem1,elem2,}}]はそれぞれのexpri が対応するelemi を指定するものとして扱う.
  • Export["file.wdx",expr,opt1->val1,] は指定されたオプションの要素が指定された値を取るものとしてexpr をエキスポートする.
  • Export["file.wdx",{elem1->expr1,elem2->expr2,},"Rules"] は規則を使ってエキスポートされるべき要素を指定する.
  • 一般的な情報は,以下の関数ページを参照のこと.
  • Import, Exportファイルからインポートする,あるいはファイルへエキスポートする
    CloudImport, CloudExportクラウドオブジェクトからインポートする,あるいはクラウドオブジェクトへエキスポートする
    ImportString, ExportString文字列からインポートする,あるいは文字列へエキスポートする
    ImportByteArray, ExportByteArrayバイト配列からインポートする,あるいはバイト配列へエキスポートする

Import要素

  • 一般的なImport要素:
  • "Elements" ファイル中の有効な要素とオプションのリスト
    "Summary"ファイルの概要
    "Rules"使用可能なすべての要素の規則のリスト
  • データ表現要素:
  • "Expression"ファイル内に保持された式を読み取り評価する
  • Importはデフォルトで"Expression"要素をWolfram言語のWDXファイルに使用する.
  • メタ情報要素:
  • "Version"ファイル形式バージョン番号

例題

  (1)

以下では任意の式をWDX形式の文字列に変換する:

以下ではそのWDX文字列を式に変換し直す: