MathLMのログ
MathLMのログファイルは,すべてデフォルトでApacheのようなWebサーバで使われているW3CのCommon Logfile Formatで生成される.しかし,オプションの -logformatを使ってその形式をカスタマイズすることができる.このオプションはサーバメッセージを表示する形式を指定する文字列を引数に取る.文字列は%var#という形式の一連のコマンドを含む.それぞれは以下の意味を持つ.
文字列は%var# コマンドに加え,カッコ,ダッシュ,クォーテーションマーク,任意のコメント等のテキストを含むこともできる.テキストはフォーマットの目的でサーバメッセージでコメントとセパレータを含めるのに使うことができる.文字列に含まれるテキストはサーバメッセージではすべて文字通りに表示されるが,例外が次の2つだけある.ダブルクォート(")を含むためには%qを用い,パーセント記号(%)を含むためには%%を用いる.
変数名
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可能な値
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説明
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%h#
| 1 – IPアドレス
2 – ホスト名
3 – 完全修飾ドメイン名 | ホスト | |
%u#
| 1 – ユーザID
2 – ユーザ名 | ユーザ | |
%d
|
数字 [1...31]
| 日付 | |
%w#
| 1 – 数字 [ 1 ... 7 ]
2 – 省略表記 [ Sun ... Sat ]
3 – 略さずに表記 [ Sunday ... Saturday ] | 曜日 | |
%m#
| 1 – 数字 [ 01 ... 12 ]
2 – 省略表記 [ Jan ... Dec ]
3 – 略さずに表記 [ January ... December ] | 月 | |
%y#
| 1 – 2桁 [ 23 ]
2 – 4桁 [ 2023 ] | 年 | |
%t#
| 1 – 12時間 (10:20:15)
2 – 24時間 (22:20:15)
3 – GMTオフセット (-0500) | 時間 | |
%e#
| 1 – 数字
2 – 略さずに表記 | イベント | |
%r#
| 1 – 数字
2 – 略さずに表記 | 応答 |
MathLMログ変数
注:ネットワーク上のWindowsのクライアントはすべて同じユーザID(デフォルトで65535になっている)を持っている.ゆえに,ユーザIDの設定はUnix,Linux,Mac OS Xを実行しているクライアントにのみ意味がある.
注:GMT(グリニッジ標準時)のオフセット形式(%t3)を使う場合はMathLMをスタートする際に-localtimeオプションも使わなければならない.
コマンドmathlm -logfile log.txtをオプション-logformatなしで実行すると,メッセージはデフォルト形式で生成される.以下は,log.txtに含まれるデフォルト形式でのメッセージの例である.
hostname.domain.com - username [01/Apr/2023:22:01:00] "MathLM 13.1 executable launched" ".\mathlm" -
hostname.domain.com - username [01/Apr/2023:22:01:00] "Verbosity level specified" "1" -
hostname.domain.com - username [01/Apr/2023:22:01:00] "Logging verbosity level specified" "3" -
hostname.domain.com - username [01/Apr/2023:22:01:00] "Hostname" "hostname.domain.com" -
Common Logfile Formatを手動で指定するためには,下のコマンドに示す通り,上記の文字列を-logformatオプションの値として指定しなければならない.このコマンドで生成されたメッセージは,上の例と同じ形式である.
時間はデフォルトでグリニッジ標準時で表示される.現地時間で表示したければ,%t1タグか%t2タグで-localtimeコマンドラインオプションを使わなければならない.現地時間で表示したい場合は,%t3タグはフォーマット文字列には現れない.
192.168.1.9 - username [04-16-23: 04:32:51 PM] "MathLM 13.1 executable launched" ".\mathlm" -
192.168.1.9 - username [04-16-23: 04:32:51 PM] "Default (Common Logfile Format) log format specified" "%h1 - %u2 [%m1-%d-%y1: %t1] %q%e2%q %q%r2%q -" -
192.168.1.9 - username [04-16-23: 04:32:51 PM] "Verbosity level specified" "1" -
192.168.1.9 - username [04-16-23: 04:32:51 PM] "Logging verbosity level specified" "3" -
192.168.1.9 - username [04-16-23: 04:32:51 PM] "Hostname" "hostname.domain.com" -
注:IPv6ネットワークのサーバメッセージは,別の指定をしなくても自動的にIPv6アドレスを表示する.