MathLMとは?
MathLMは,ネットワークライセンスで複数のWolframを起動する,組織用のライセンスを管理する.ネットワークライセンスには,以下のような2つの非常に重要な利点がある.
- ネットワークライセンスでは,便利でコスト効率のよい方法により,ネットワーク化された環境でWolframが複数のクライアントマシンで利用可能になる.それぞれのマシンのライセンスではなく,ネットワークライセンスを使うことにより,ネットワーク上で指定された数のWolframを同時に起動することができる.
- ネットワークライセンスはネットワーク環境でサブカーネルを使用する並列計算を実行する便利な方法を提供する.1つあるいは複数のサブカーネルプロセスをホストするそれぞれのマシンに別々のライセンスを必要とする代りに,ネットワークライセンスでは制御するMathLMシステムから同時にネットワーク上で実行することができる.
MathLMはライセンスサーバとなる1台のマシンにインストールする.MathLMが起動すると,それは新しいWolframセッションの門番としての役割を果たす.MathLMはネットワークライセンス契約でカバーされる各クラスのコンピュータに対して,適切な数のプロセススロットを割り当てる.MathLMは使用中のWolframの数を監視し,すべてのライセンスが使用されるまで,クライアントにライセンスを発行する.
ネットワーク全体で同時に使用できるプロセス数は,ライセンス証書に記載されている.Wolfram Researchでライセンスのアップグレードを購入すると,使用できるプロセス数を増加することができる.詳細はwolfram.com/contact-usからお問い合せいただきたい.
Wolframはカーネルとフロントエンドの2つの要素からできている.Wolfram言語カーネルは計算を実行する部分で,フロントエンドはグラフィカルなノートブックインターフェースである.並列計算では,Wolframは並列で実行するカーネルであるサブカーネルを使う.それぞれのサブカーネルはサブフロントエンドを使うことがある.MathLMはカーネルプロセスとフロントエンドプロセスを別々に追跡し,マスタープロセスとサブプロセスも区別する.
- プロセス数 では,一般に1単位につき n 個のフロントエンドプロセススロットと 個のカーネルプロセススロットが与えられる.プロセスの増分についての詳細はwolfram.com/contact-usからお問い合せいただきたい.