GUIKitで提供されていた機能は,組込みのWolfram言語にネイティブのインターフェース構造およびコントロール関数で利用できるようになった.

GUIの実行

GUIKit の最も基本的な機能のひとつに既存のユーザインターフェースアプリケーションのロードと実行がある.これは,Wolfram言語カーネルを持つモーダルセッションかあるいはモードレスセッションでGUIRunModalまたはGUIRunを用いて1ステップで行うことができる.

GUIKit 関数を呼び出す前にGUIKit`パッケージをロードする.

以下で,計算にWolfram言語カーネルを使い閉じる際にカーネルの結果を返す簡単な計算機の例題のユーザインターフェースをロードし実行する.

次は,上記のインターフェースが典型的なプラットフォーム上でどのように見えるかを示すスクリーンショットである.

GUIKit 関数は,定義への短いパスのみが必要となるように,ユーザインターフェースを見付けるためにシンボル$GUIPathによって定義されたパスを検索する.

次は,角を入力する入力ダイアログを提供するこれとは別の例題である.どちらの例題でも,ユーザが終了したときに制御と結果がカーネルだけに戻されるようにカーネルを含むモーダルセッションが開始されている.

以下は,上記のユーザインターフェースが典型的なプラットフォーム上でどのように見えるかを示すスクリーンショットである.

インターフェースをモードレスで実行することも可能である.GUIRunで先の計算機の例題を再度実行すると,直ちにカーネルに制御が戻されるが,計算機のウィンドウはそれでもなお機能する.モードレスセッションでは,GUIRunの呼出しの結果の値としてインターフェースが閉じられた場合にインターフェースがカーネルにカスタム結果を返す方法はないので注意が必要である.

次の2つのセクションでは,GUIRunから返されるGUIObject式の説明を行い,モードレスウィンドウを使う際のいくつかの機能についても解説する.また,たとえモーダルセッションで使われた場合でもスクリーンに表示する前に機能がカスタマイズできるようにユーザインターフェースの実行を遅らせるテクニックについても説明する.