DefaultValues
シンボル f のデフォルト値に対応する変換規則のリストを与える.
DefaultValues["symbol"]
"symbol"という名前のシンボルが存在する場合に,このシンボルについて定義されたすべてのデフォルト値に対応する変換規則のリストを与える.
詳細とオプション
- DefaultValues[f]は f のデフォルトオプションとデフォルトの位置的引数に対応する規則を与える.
- Default[f]の変換規則はすべての位置についてのデフォルトを定義する. »
- Default[f,i]の変換規則は f の i 番目の位置にある任意の引数のデフォルトを定義する. »
- Default[f,i,n]の変換規則は,f が n 個の引数で呼ばれた際の f の i 番目の位置にある任意の引数のデフォルトを定義する. »
- Options[f]の変換規則は f のデフォルトオプションを定義する. »
- DefaultValues[f]=list の形の割当てで f のデフォルトが指定できる.
- DefaultValuesが返すリストはHoldPattern[lhs]:>rhs の形の要素を持つ.
- DefaultValues[f]はパターンマッチングのみに影響し,f についての評価規則を作ることはない. »
- デフォルト値はClearによっては消去されない.デフォルト値を消去したければClearAllを使うとよい. »
例題
すべて開くすべて閉じるスコープ (3)
DefaultValuesは関数のデフォルト引数に相当する規則を返す:
DefaultValuesを使って値を直接設定することができる:
特性と関係 (10)
Default[f]に値を割り当てるとすべての位置のデフォルトの引数が定義される:
Default[f,n]に値を割り当てると i 番目の位置のデフォルトの引数が定義される:
Default[f,i,n]にデフォルト値を割り当てると,f が n 個の引数で呼ばれた場合に i 番目の位置のデフォルトの引数が定義される:
Options[f]に値を割り当てるとデフォルトオプションが定義される:
DefaultValues[f]は f のパターンマッチングにしか影響しない:
デフォルトは即時割当てと遅延割当てのどちらを使って定義することもできる:
HoldPatternを使って規則をそれ自体の定義から保護する:
HoldPatternがないと左辺が評価されてしまう:
DefaultValues["sym"]は指定されたシンボルが存在しない場合はメッセージを出す:
シンボルが存在はするが定義を持たない場合は空リストが返される:
DefinitionおよびInformationはデフォルトを表示するがそれを値として返すことはしない:
DefaultValuesはプログラムで使える値を返す:
ClearAllを使ってデフォルト値を消去する:
Clearは以下は消去しない:
テキスト
Wolfram Research (1991), DefaultValues, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/DefaultValues.html (2022年に更新).
CMS
Wolfram Language. 1991. "DefaultValues." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2022. https://reference.wolfram.com/language/ref/DefaultValues.html.
APA
Wolfram Language. (1991). DefaultValues. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/DefaultValues.html