FullDefinition

FullDefinition[symbol]

シンボル symbol と,これに依存するすべてのシンボルに与えられている定義を出力する.

FullDefinition[patt]

任意の文字列パターン patt にテキスト的に名前がマッチするシンボルと,これらが依存するすべてのシンボルについて与えられた定義として出力する.

FullDefinition[{spec1,spec2,}]

任意の speciと等しいあるいは名前がマッチするシンボルおよびこれらが依存するすべてのシンボルに与えられた定義として出力する.

詳細とオプション

  • FullDefinition[symbol]は,シンボル symbol に与えられているすべての定義と,この定義に現れるシンボルの定義を,これらのシンボルが属性Protectedを持たない限り再帰的に出力する. »
  • FullDefinitionは,値,属性,デフォルト,オプション,メッセージを出力する. »
  • パターン patt はメタ文字を含む文字列,StringExpression[],あるいはRegularExpression["regex"]として与えることができる. »
  • Definitionには次のメタ文字を含む省略文字列を使うことができる.
  • *0個以上の文字
    @大文字を除く1個以上の文字
  • 次は,使用可能なオプションである. »
  • ExcludedContexts Automatic再帰的包含から除外されるコンテキスト
    IncludedContexts All再帰的包含に考慮されるコンテキスト
  • FullDefinition["context`*"]は特定のコンテキストのすべてのシンボルの定義として出力する. »
  • FullDefinition["`*"]は現行コンテキストのすべてのションボルの定義として出力する. »
  • FullDefinitionは属性ReadProtectedを持つシンボルに関連付けられた規則は表示しない. »
  • FullDefinitionは属性HoldAllを有する. »

例題

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  (1)

関数gに依存する,fについて必要なすべての定義を得る:

スコープ  (9)

シンボルの入力  (4)

FullDefinitionは,組込みのシンボルについてはDefinitionと同じように,属性,デフォルト,オプションを返す:

FullDefinitionは,ユーザ定義のシンボルについては,属性,デフォルト,オプション,メッセージ,定義を与える:

いくつかのシンボルの定義を出力する:

シンボルとシンボル名の組合せを使う:

パターンを使う  (5)

シンボルを文字列パターンとして指定する:

現行コンテキストのすべてのシンボルの定義を得る:

指定されたコンテキストのすべてのシンボルの定義を得る:

StringExpressionを使って現行コンテキストの2文字のシンボルすべての定義を得る:

RegularExpressionを使って3文字のシンボルすべての定義を得る:

オプション  (2)

ExcludedContexts  (1)

デフォルトで,システムにとって内部的な特定のコンテキストは再帰的包含から除外される:

ExcludedContexts{}を使ってプロテクトされていないすべてのシンボルの定義を含める:

IncludedContexts  (1)

シンボルの再帰的包含を"c1`""c2`"のコンテキストに限定する:

特性と関係  (8)

FullDefinitionはシンボルの定義に現れるプロテクトされていないシンボルの定義を再帰的に出力する:

hの定義は含まれているがプロテクトされたシンボルgの定義は含まれていない点に注意のこと:

FullDefinitionは,定義が他のものに依存していないシンボルについては一般にDefinitionに等しい:

読込みがプロテクトされているシンボルの場合,定義は返されない:

FullDefinitionは,属性,デフォルト,オプション,メッセージ,値を与える:

FullDefinition[pattern]Names[pattern]が返すシンボルの再帰的定義を与える:

SaveFullDefinitionの出力をファイルに保存する:

Definitionはメッセージを出さない:

FullDefinitionはメッセージを出す:

Messagesを使ってメッセージを取得する:

FullDefinitionは属性HoldAllを有する:

以下はsymbolそれ自身の定義を与える:

次はその値の定義を与える:

考えられる問題  (4)

FullDefinitionは出力形であり,評価はしない:

デフォルトで,"System`"のシンボルの定義は取得されない:

ExcludedContexts{}を使ってすべてのコンテキストの定義を取得する:

自分のシンボルに定義を与えることもできる:

FullDefinition["symbol"]は,"symbol"という名前のシンボルが存在しない場合は値を返さない:

FullDefinition["symbol"]symbol に値がない場合も値を返さない:

パターンをコンテキストマークなしで使うと$ContextPathにあってパターンにマッチするすべての定義が返される:

パターンにコンテキストマークを付けて使うことで,システムあるいは他のコンテキストでパターンとマッチするものが返されることを防ぐことができる:

Wolfram Research (1988), FullDefinition, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/FullDefinition.html (2022年に更新).

テキスト

Wolfram Research (1988), FullDefinition, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/FullDefinition.html (2022年に更新).

CMS

Wolfram Language. 1988. "FullDefinition." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2022. https://reference.wolfram.com/language/ref/FullDefinition.html.

APA

Wolfram Language. (1988). FullDefinition. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/FullDefinition.html

BibTeX

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BibLaTeX

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