InterpretationBox
InterpretationBox[boxes,expr]
低レベルのボックス構文で,ボックス boxes として表示されるが,入力として使われるときは式 expr として扱われる.
詳細
- InterpretationBoxは,Interpretationの低レベル表現で使われる.低レベルノートブック式の操作を除いては,InterpretationBoxを直接使わなければならないことがあってはならない.
- InterpretationBoxを使うことで,隠れた情報をWolfram言語の出力に保存することができる.
- InterpretationBoxは,StandardFormの出力で生成されることもあるが,TraditionalFormの出力で生成されることが多い.
- 指定可能なオプション
-
AutoDelete False boxes の変更時にInterpretationBoxを削除するかどうかの指定 BaseStyle {} 使用するスタイル DeletionWarning False boxes の削除時に警告を発するか発しないかの指定 Editable False boxes の編集を許可するかしないかの指定 Selectable Automatic boxes の選択を許可するかしないかの指定 SyntaxForm Automatic 解析目的でどのようにボックスを解釈するか - InterpretationBox[boxes,expr]の表示形式を編集すると,変更されるのは boxes だけである.変更した結果,式 expr との対応が正確に維持されなくなることがあるので注意すること.
- InterpretationBoxは属性HoldAllCompleteを持つ.
例題
すべて開くすべて閉じる例 (3)
InterpretationBoxは第2引数中の式として解釈される:
解釈ボックスをコピーしこれを入力として使っても,隠れた解釈が評価される:
InterpretationBoxはInterpretationオブジェクトの標準的なフォーマットでも使われる:
InterpretationBoxの第1引数はその可視のフォーマットを返す:
組込みシンボルの中にはTraditionalFormのフォーマットにInterpretationBoxを使うものもある:
タイプセットした結果では,この式は長いダッシュとして表示される:
InterpretationBoxによって,意味を失わずに入力としてこの形を使うことができる:
特性と関係 (1)
TextClipboardTypeはInterpretationBoxがシステムのテキストクリップボードにどのように書き込まれるかに影響する:
"PlainText"を使うと第1引数がクリップボードにコピーされる:
plain text
その他の値を使うと第2引数の入力形がクリップボードにコピーされる:
"input text"
テキスト
Wolfram Research (1996), InterpretationBox, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/InterpretationBox.html (2020年に更新).
CMS
Wolfram Language. 1996. "InterpretationBox." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2020. https://reference.wolfram.com/language/ref/InterpretationBox.html.
APA
Wolfram Language. (1996). InterpretationBox. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/InterpretationBox.html