PutAppend

expr>>>filename

ファイルに expr を追加する.

PutAppend[expr1,expr2,,"filename"]

式の列 expri をファイルに追加する.

詳細とオプション

  • PutAppendは,Putと似たような機能だが,ファイルを置き換えるのではなく出力を既存のファイルの終りに追加する.
  • PutAppend[,OutputStream[]]は指定されたストリームに追加される.
  • expr>>>"filename"expr>>>fileame に等しい.ファイル名が「演算子の入力形」で指定された形式なら,ダブルクォートは省略できる.
  • Wolfram言語入力を含むファイルの名前は.wlまたは.mで終えるのが一般的である.
  • PutAppendはクラウドオブジェクトに使うことができる.
  • PutAppendは,デフォルトで,ファイルに追加する際は文字エンコーディング"PrintableASCII"を使う.オプションCharacterEncodingenc を加えると別の符号化が指定できる.
  • 開いたファイルまたはOutputStreamオブジェクトに書き込むときは,デフォルトで,出力ストリームの現行のエンコーディングが使われる.オプションCharacterEncodingenc を加えることで,PutAppendの継続中はストリームのエンコーディングが一時的に変更できる.
  • PutAppend[,File["file"]]もサポートされている.

例題

すべて開くすべて閉じる

  (1)

現行ディレクトリを一時ファイルの一つに設定する:

値を計算し,Putを使ってそれをファイルに保存する:

ファイルには値が含まれている:

別の値を計算し,PutAppendを使って同じファイルに保存する:

ファイルには両方の結果が入っている:

ディレクトリをリセットする:

スコープ  (3)

値を保存しているクラウドオブジェクトを作る:

クラウドオブジェクトに追加的な値を加える:

現行セッションに値をインポートし戻す:

Fileオブジェクトで指定されたファイルに式を追加する:

ファイルを作り,書き込むために開く:

いくつかの式をストリームに置く:

ストリームを閉じる:

ファイルのコンテンツはストリームのCharacterEncodingオプションを使って書き込まれる:

オプション  (1)

CharacterEncoding  (1)

デフォルトで,ファイルに書き込む際にはエンコーディング"PrintableASCII"が使われる:

特殊文字は長い名前として書かれるが,こうすることで任意のストリームで確実に読めるようになる:

一般的なエンコーディングの"UTF-8"を指定する:

特殊文字はこのエンコーディングで直接書かれ,移植性を犠牲にしてスペースが節約される:

アプリケーション  (1)

一時ファイルに保存される最初の値を作る:

現行ディレクトリを一時ファイルの一つに設定する:

Putを使ってxの値をファイルに入れる:

xを更新し,新たな値をファイルに追加する:

これでファイルには2つのファイルが入った:

ファイルに連続的に反復を追加する:

最後の行を直接計算と比較する:

もとのディレクトリにリセットする:

特性と関係  (2)

PutAppendは,追加すべき名前付きのファイルがない場合はファイルを作成する:

たとえfileが削除されても,PutAppendはファイルを作り直してその中に結果を保存する:

PutAppendは常にファイルにコンテンツを追加する:

両方の式がファイルに入っている:

Putを使って既存のファイルコンテンツに上書きする:

考えられる問題  (1)

expr>>>filename という形式は filename を評価すべき式としてではなく文字通りの名前として扱う:

書かれたファイルは,変数fileに含まれる名前ではなく"file"と呼ばれる:

PutAppend[expr,filename]という形式を使って名前がfileに保存されているファイルに書き込む:

Wolfram Research (1988), PutAppend, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/PutAppend.html (2016年に更新).

テキスト

Wolfram Research (1988), PutAppend, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/PutAppend.html (2016年に更新).

CMS

Wolfram Language. 1988. "PutAppend." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2016. https://reference.wolfram.com/language/ref/PutAppend.html.

APA

Wolfram Language. (1988). PutAppend. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/PutAppend.html

BibTeX

@misc{reference.wolfram_2024_putappend, author="Wolfram Research", title="{PutAppend}", year="2016", howpublished="\url{https://reference.wolfram.com/language/ref/PutAppend.html}", note=[Accessed: 22-November-2024 ]}

BibLaTeX

@online{reference.wolfram_2024_putappend, organization={Wolfram Research}, title={PutAppend}, year={2016}, url={https://reference.wolfram.com/language/ref/PutAppend.html}, note=[Accessed: 22-November-2024 ]}