WindVectorData
現在地近くにおける風ベクトルの最も新しい測候所の測定値を与える.
WindVectorData[datespec]
現在地近くにおける,指定された時間の風ベクトルの値を与える.
WindVectorData[locationspec]
指定の場所の近くにおける風ベクトルの最も新しい測定値を与える.
WindVectorData[locationspec,datespec]
指定の日付と場所における1つまたは複数の値を与える.
WindVectorData[{{location1,date1},{location2,date2},…}]
指定の日付における,指定の場所すべてでの値を与える.
詳細とオプション
- WindVectorDataは,世界中の標準的な測候所すべてにおける,現在と過去の風ベクトルのデータを与える.風ベクトルは,風向と風速を組み合せて2成分の風上風速にする.成分{lat,lon}は緯線および経線の方向に揃えられる.
- 風上は風が吹いてくる方向を意味し,WindVectorDataの結果はその方向を指す.風下ベクトルは,WindVectorDataの第3引数として"DownwindGeoVector"および"DownwindGeoVectorENU"のフォーマット指定を使って得ることができる.
- WindVectorData[]では,$GeoLocationと$TimeZoneを利用して,現在の場所と時刻帯を見極める.$GeoLocationで指定された場所に最も近く信頼性の高い測候所で測定された最も新しい風ベクトルの値を返す.
- 場所は,"KNYC"等のICAOコード,"WMO12345"等のWMOコード,"C1234"等のアマチュア測候所のコード,別の標準化された測候所の識別子のいずれかで指定することができる.
- 場所は,度数を単位とする緯度と経度のペア,GeoPosition指定,または地理座標でオブジェクトを表すと仮定しEntityオブジェクトで指定することもできる.GeoDiskとしてのGeoGraphicsプリミティブやCityDataで使われるタイプの都市指定も使える.WindVectorDataは,その場所に最も近く信頼性の高い測候所での結果を与える.
- locationspec は,個々の場所でも複数の場所のリストでもよい.
- datespec は,日付のリストとして,DateString形式の文字列として,あるいはDateObjectとして指定できる.
- WindVectorData[locationspec,datespec]はデフォルトで datespec が現地時刻で与えられるとし,すべての出力時刻にUTCを使う.
- 特定の時間が与えられている場合,その時間の補間された結果が返される.1日あるいは長い期間についての datespec 指定は,風ベクトルの測定値の区間を返す.
- datespec はDateRange指定との整合性のために,{start,end,step}として指定することができる.step は,All,"Day","Week","Month","Year"のいずれでもよい.Allは,記録された観測値すべてを与える.step は省略されると,値Allを持つとみなされる.
- 位置と日付は,Association["Location"->locationspec,"Date"datespec]として一緒に指定することもできる.
- WindVectorData[locationspec,datespec,func]は,場所が指定された場合の出力の形式を指定するのに使われる.
- func の使用可能な設定値
-
All 拡張された場所と時間における値をすべて返す Automatic 拡張された場所と不定の時間について区間を返す Interval 拡張された場所と時間について区間を返す Max 拡張された場所と時間についてマグニチュードが最大のベクトルを返す Mean 拡張された場所と時間について平均値を返す Min 拡張された場所と時間についてマグニチュードが最小のベクトルを返す StandardDeviation 拡張された場所と時間について標準偏差を返す "DownwindGeoVector" 風下の値をGeoVectorとして返す "DownwindGeoVectorENU" 風下の値をGeoVectorENUとして返す "Stations" すべての値をそのソースである測候所とともに返す "UpwindGeoVector" 風上の値をGeoVectorとして返す "UpwindGeoVectorENU" 風上の値をGeoVectorENUとして返す - 風ベクトルは,キロメートル/時,あるいはマイル/時でのQuantityオブジェクトのペアとして返される.
- オプションUnitSystemは出力単位を制御するデフォルト値は$UnitSystemで設定される.次の設定も使うことができる.
-
"Imperial" 帝国単位で結果を返す "Metric" メートル法で結果を返す - WindVectorData[locationspec,"property"]は,locationspec に対応する場所について,指定された測候所の特性を返す.
- 測候所の特定に関連した特性
-
"Coordinates" GeoPositionとしての測候所の座標 "Memberships" WMO,NCDC,CWOPのレポートネットワークの会員 "NearestStation" 最も近い測候所 "StationDistance" 指定の場所と指定の測候所の間の距離(単位:キロメートル) "StationName" 測候所の名前 - WindVectorDataは,世界中の気象観測所で観察された風ベクトルデータを取り出すことができる.
例題
すべて開くすべて閉じる例 (1)
スコープ (19)
場所の指定 (6)
日付指定 (3)
日付は,DateObjectを使って入力できる:
日付は,DateList形式でも指定できる:
{start,end}の形式の日付範囲は,その範囲内で記録されたすべてのデータを返す:
1時間より長い期間についての日付指定は,その期間の風ベクトルのIntervalを返す:
形式指定 (2)
連想指定 (2)
オプション (1)
UnitSystem (1)
デフォルトで,結果は$UnitSystemが与える形式を使う:
UnitSystemを"Imperial"に設定して,マイル/時を指定する:
あるいは,UnitSystemを"Metric"に設定して,キロメートル/時を指定する:
特性と関係 (2)
考えられる問題 (1)
WindVectorDataは,デフォルトで,風上方向のベクトルを返す:
"DownwindGeoVectorENU"あるいは"DownwindGeoVector"を使って風下方向のベクトルを得ることができる:
テキスト
Wolfram Research (2014), WindVectorData, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/WindVectorData.html (2019年に更新).
CMS
Wolfram Language. 2014. "WindVectorData." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2019. https://reference.wolfram.com/language/ref/WindVectorData.html.
APA
Wolfram Language. (2014). WindVectorData. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/WindVectorData.html