FCHK (.fchk)

予備知識

    • MIMEタイプ:chemical/x-gaussian-checkpointGaussian形式のチェックポイントファイル.
    • バイナリチェックポイントファイルのプレーンテキスト版.
    • 量子化学計算の結果の保存に使用される.
    • テキスト形式.
    • Gaussian, Inc.によって保守されている.

Import

  • Import["file.fchk"]はFCHKファイルをMoleculeオブジェクトとしてインポートする.
  • Importについての一般的な全情報は関数ページを参照のこと.
  • ImportStringはFCHK形式をサポートする.
  • 一般的な情報は,以下の関数ページを参照のこと.
  • Importファイルからインポートする
    CloudImportクラウドオブジェクトからインポートする
    ImportString文字列からファイルからインポートする
    ImportByteArrayバイト配列からインポートする

Import要素

  • 一般的なImport要素:
  • "Elements" ファイル中の有効な要素とオプションのリスト
    "Summary"ファイルの概要
    "Rules"使用可能なすべての要素の規則のリスト
  • データ要素:
  • "Molecule"分子モデルの記号表現
    "Metadata"ファイルの結果を含むAssociation
  • 分子軌道エネルギーや占有等の結果は"Metadata"に保存される.
  • 計算結果は"Molecule"要素にも含まれる.結果を分子 mol から取り出すためには mol["MetaInformation"]を使用する.
  • ファイルの三次元座標は分子のAtomCoordinatesオプション値に保存される.
  • インポートされた分子 mol からは mol["AtomCoordinates"]を使って座標が取り出せる.

例題

すべて開くすべて閉じる

  (1)

FCHKファイルを分子としてインポートする:

分子を3Dで表示する:

双極子と軌道の情報は分子のMetaInformationに保存される:

スコープ  (2)

分子をインポートして双極子モーメントの計算結果を得る:

分子の3Dプロットとともに双極子を示す:

分子のバンドギャップに対応する光の波長を,方程式を使って求める:

分子をインポートして双極子モーメントの計算結果を得る:

最低空軌道(LUMO)と最高被占軌道(HOMO)を求める:

HOMOからLUMOに電子が励起するのに必要なエネルギーを求める:

FormulaDataを使って波長に変換する:

結果をナノメートルに変換する:

結果を色で可視化する: