MTX (.mtx)
予備知識
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- Matrix Market 行列形式.
- テスト行列の交換と格納に使われる.
- プレーンテキスト形式.
- NIST Matrix Market 標準テスト行列収集のファイル形式.
- 密な("array format")または疎な ("coordinate format") 表記で数値,またはパターン行列を格納する.
- R. Boisvert, R. Pozo, K. Remington, J. Dongarraによって1996年に開発された.
- US National Institute of Standards and Technology (NIST)によって管理されている.
ImportとExport
- Import["file.mtx"]はMatrix Marketファイルより行列データをインポートする.
- Export["file.mtx",expr]は任意の数値,またはパターン行列をMatrix Marketファイルにエキスポートする.
- Import["file.mtx"]はMTX行列ファイルを読み,配列を返す.
- Wolfram言語は"array format(配列形式)" ファイルをパックアレーに変換して, "coordinate format(座標形式)" ファイルを疎な配列に変換する.
- Import["file.mtx",elem]はMatrix Marketファイルより指定された要素をインポートする.
- Import["file.mtx",{elem,suba,subb,…}]はサブ要素をインポートする.
- Import["file.mtx",{{elem1,elem2,…}}]は複数の要素をインポートする.
- インポート形式はImport["file","MTX"]またはImport["file",{"MTX",elem,…}]として指定できる.
- Export["file.mtx",expr,elem]はexpr が要素,elem を指定するものとして扱うことにより,Matrix Marketファイルを作成する.
- Export["file.mtx",{expr1,expr2,…},{{elem1,elem2,…}}]では,それぞれのexpri が対応するelemiを指定するものとして扱われる.
- Export["file.mtx",expr,opt1->val1,…]はexpr を特別の値を持つオプションが指定されたものとしてエキスポートする.
- Export["file.mtx",{elem1->expr1,elem2->expr2,…},"Rules"]は規則を使い,エキスポートされる要素を指定する.
- 一般的な情報は,以下の関数ページを参照のこと.
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Import, Export ファイルからインポートする,あるいはファイルへエキスポートする CloudImport, CloudExport クラウドオブジェクトからインポートする,あるいはクラウドオブジェクトへエキスポートする ImportString, ExportString 文字列からインポートする,あるいは文字列へエキスポートする ImportByteArray, ExportByteArray バイト配列からインポートする,あるいはバイト配列へエキスポートする
Import要素
- 一般的なImport要素:
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"Elements" ファイル中の有効な要素とオプションのリスト "Summary" ファイルの概要 "Rules" 使用可能なすべての要素の規則のリスト - データ表現要素:
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"Data" パックアレーまたは疎な配列として与えられる行列データ "Graphics" 行列要素の値の視覚的表現 - Import はデフォルトで "Data" 要素を使う.
- Import["file.mtx","Graphics"]はMatrixPlot を使いグラフィックスとして行列の構成を描画する.
- メタ情報要素:
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"Comments" ファイルに格納されているユーザコメント "MatrixStructure" 行列の対称性 - "MatrixStructure"の可能な設定:
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"Hermitian" 共役転置行列が等しい行列 "General" 転位対称性のない行列 "SkewSymmetric" 転置行列が元の行列の負と等しい "Symmetric" 転置行列と等しい