MathML (.mml)

予備知識

    • MIMEタイプ:text/mathml,application/mathml+xml
    • MathML数式用マークアップ言語.
    • 数式をWebドキュメントに統合するのに使用される.
    • 多くのブラウザとブラウザの追加機能が埋め込まれたMathMLの描画をサポートしている.
    • 数式の表示とContent(内容)の意味を指定する:
    • XMLに基づく形式.Wolframタイプセット言語から作成されたドラフトに基づいている.
    • W3C math working groupにより1999年に発表され,2003年に更新された.

ImportとExport

  • Import["file.mml"]はMathMLファイルをインポートしてボックス式を返す.
  • Export["file.mml",expr]は任意の式をMathMLにエキスポートする.
  • Import["file.mml"]はファイルより,MathMLプレゼンテーション要素を読み,それを対応する Wolfram言語のボックス式に変換する.
  • Import["file.mml","Expression"]TraditionalFormの解釈規則を使い,MathMLをWolfram言語式に変換する.
  • Export["file.mml",expr]はボックス式または任意のWolfram言語式をMathMLに変換する.
  • 任意の数式をエキスポートする場合,そのプレゼンテーションとコンテンツは結果として作成されたMathMLで表現されている.
  • Import["file.mml",elem]はMathMLファイルより指定された要素をインポートする.
  • Import["file.mml",{{elem1,elem2,}}]は複数の要素をインポートする.
  • インポート形式はImport["file", "MathML"]またはImport["file",{"MathML",elem,}]と指定できる.
  • Export["file.mml",expr, elem]expr が要素,elem を指定するものとして扱うことにより,MathMLファイルを作成する.
  • Export["file.mml",{expr1,expr2,},{{elem1,elem2,}}]では,それぞれのexpri が対応するelemiを指定するものとして扱われる.
  • Export["file.mml",expr,opt1->val1,]expr を特別の値を持つオプションが指定されたものとしてエキスポートする.
  • Export["file.mml",{elem1->expr1,elem2->expr2,},"Rules"]は規則を使い,エキスポートされる要素を指定する.
  • エキスポートの形式はExport["file",expr,"MathML"]または Export["file",expr,{"MathML",elems}]として指定できる.
  • 一般的な情報は,以下の関数ページを参照のこと.
  • Import, Exportファイルからインポートする,あるいはファイルへエキスポートする
    CloudImport, CloudExportクラウドオブジェクトからインポートする,あるいはクラウドオブジェクトへエキスポートする
    ImportString, ExportString文字列からインポートする,あるいは文字列へエキスポートする
    ImportByteArray, ExportByteArrayバイト配列からインポートする,あるいはバイト配列へエキスポートする

Import要素

  • 一般的なImport要素:
  • "Elements" ファイル中の有効な要素とオプションのリスト
    "Summary"ファイルの概要
    "Rules"使用可能なすべての要素の規則のリスト
  • データ表現要素:
  • "Boxes"Wolfram言語のボックス式としてのMathMLタイプセット
    "Expression"任意のWolfram言語式
    "HeldExpression"未評価の式
    "XMLObject"記号的なXML式としてのMathML
    "XMLElement"ネストされたXMLElementオブジェクト
  • ImportExport はデフォルトで"Expression"要素を使う.

オプション

  • Exportオプション:
  • "Annotations"{}含まれる注釈
    "Presentation"TrueMathML表示要素をエキスポートするかどうか
    "Content"FalseMathMLContent要素をエキスポートするかどうか
  • "Annotations"の設定は"DocumentHeader", "XMLDeclaration", "DOCTYPEDeclaration"を任意の組合せのリストである.

例題

  (2)

任意の式のエキスポートはデフォルトで表示MathMLを作成する:

以下では表示MathMLとContent(内容)MathMLの組合せが作成される:

これはContent MathMLのみを作成する:

Wolfram言語のボックス式を定義して表示する:

それを表示MathMLに変換する:

前の出力をボックス式に変換して表示する:

Importは自動的にMathML形式を認識できる:

可能なImport要素を表示する:

MathMLを評価された式に変換する:

MathMLをシンボリックXML式としてインポートする: