WebP (.webp)
予備知識
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- 登録MIMEタイプ:image/webp
- WebPラスタ画像形式.
- バイナリ形式.
- 静止画とアニメーション画像の両方を保存する.
- チャンネルあたり8ビットの解像度でカラービットマップを保存する.
- アルファチャンネルをサポートする.
- Webにおける可逆・不可逆の画像圧縮を提供するために2010年にGoogleによって導入された.
ImportとExport
- Import["file.webp"]はWebPファイルをインポートし,単一のImageオブジェクトまたは画像のリストを返す.
- Import["file.webp",elem]はWebPファイルから指定の要素をインポートする.
- インポート形式はImport["file","WebP"]またはImport["file",{"WebP",elem,…}]で指定できる.
- Export["file.webp",expr]は式 expr をWebPにエキスポートする.
- 式 expr は以下のいずれかが可能である:
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image Image式 graphics ラスタ化されたグラフィックス expr ラスタ化された任意の式 {expr1,expr2,…} ラスタ化された式のアニメーション AnimatedImage[…] AnimatedImageフレームのアニメーション Manipulate[…] Manipulate式のアニメーション - グラフィックスや任意の式をエキスポートする際,結果の画像は表示形式と同じラスタサイズとなる.
- 画像オブジェクトはデフォルトでそれぞれのラスタサイズでエキスポートされる.
- 一般的な情報は,以下の関数ページを参照のこと.
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Import, Export ファイルからインポートする,あるいはファイルへエキスポートする CloudImport, CloudExport クラウドオブジェクトからインポートする,あるいはクラウドオブジェクトへエキスポートする ImportString, ExportString 文字列からインポートする,あるいは文字列へエキスポートする ImportByteArray, ExportByteArray バイト配列からインポートする,あるいはバイト配列へエキスポートする
Import要素
- 一般的なImport要素:
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"Elements" ファイル中の有効な要素とオプションのリスト "Summary" ファイルの概要 "Rules" 使用可能なすべての要素の規則のリスト - データ表現要素:
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"Data" 色値の配列 "Graphics" 画像を表すGraphicsオブジェクト "Image" Imageオブジェクトとして与えられるラスタ画像 "Thumbnail" 最初の画像のサムネイル - アニメーションWebPファイルのデータ表現要素:
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"AnimatedImage" AnimatedImageオブジェクトとして返されるデータ "GraphicsList" Graphicsオブジェクトとして返されるデータ "ImageList" Imageオブジェクトとして返されるデータ "ThumbnailList" サムネイルとして返されるデータ - Importはデフォルトで,静止画のWebPに対しては"Image"要素を,アニメーションWebPに対しては"ImageList"要素を使用する.
- アニメーションWebPのImportに"Image"を使用すると,アニメーションの最初のフレームが与えられる.
- アニメーションWebPファイルにはデータ要素のサブ要素が{elem,frame}という形式で使用できる.frame は以下のいずれかが可能である:
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n n 番目のフレーム -n 最後から数える n;;m n から m まで n;;m;;s n から m までステップ s で {n1,n2,…} 特定のフレーム ni - 高度なImport要素:
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"AnimationRepetitions" アニメーションが停止するまでに何回再生するか "BitDepth" 各色チャンネルを表すのに使用されるビット数 "Channels" - 色チャンネルの数
"ColorProfileData" ColorProfileDataオブジェクトとして与えられる埋込みカラープロファイル "ColorSpace" ファイルで使用されている色符号化 "DisplayDurations" アニメーションフレームの表示時間(秒) "ImageCount" フレーム数 "RasterSize" ラスタ次元 "Summary" - ファイルの概要
"SummarySlideView" 全フレームのスライドビューによる概要 - メタデータクラス要素:
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"Exif" 整形されたExif(交換可能画像ファイル形式) "XMP" 整形されたXMP(拡張可能メタデータプラットフォーム) "MetaInformation" ファイル内に存在するすべての整形されたメタデータの組合せ - ファイルに保存されているままの生のメタデータは"RawExif","RawXMP","RawIPTC"要素を使ってインポートすることができ,結果は連想で返される.
- Exifタグはすべて別々にインポートできる.一般的なタグには以下のようなものがある:
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"ApertureValue" レンズ口径 "DateTime" 画像の作成日時 "ExposureTime" 露光時間(秒) "FNumber" F値 "FocalLength" レンズの実際の焦点距離(ミリメートル) "Make" 記録装置の製造元 "Model" 装置のモデル名またはモデル番号 "Software" 画像生成に使用されたカメラまたは画像入力デバイスのソフトウェアまたはファームウェアの名前とバージョン番号 - 派生メタデータ要素:
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"CameraTopOrientation" - 写真が撮影されたときのカメラの向き
"FlashUsed" - フラッシュが使用されたかどうか
"GeoPosition" - GeoPositionオブジェックトで表される緯度と経度
"GPSDateTime" - GPSによって登録された画像の作成日時
オプション
- ImportとExportのオプション:
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IncludeMetaInformation Automatic インポートとエキスポートへのメタデータの種類 "ImageTopOrientation" Automatic ファイルに保存されている画像の方向 RasterSize Automatic 画像の次元 - Exportオプション:
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CompressionLevel 0 0から1までの数で与えられる圧縮レベル - アニメーションWebPのExportオプション:
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AnimationRepetitions Infinity アニメーションが停止するまでの再生回数 "DisplayDurations" Automatic 各フレームの表示時間(秒)
例題
すべて開くすべて閉じるスコープ (8)
Export (6)
AnimatedImageオブジェクトからアニメーションWebPファイルを作成する:
ManipulateからアニメーションWebPを作成する:
Import要素 (33)
データ表現 (12)
AnimatedImageオブジェクトとしてインポートする:
Graphicsオブジェクトとしてインポートする:
データをGraphicsオブジェクトのリストとして取得する:
Imageオブジェクトとしてインポートする:
これは単一フレームのWebPのデフォルトのインポート要素である:
データをImageオブジェクトのリストとして取得する:
メタデータ (20)
インポートする画像の色空間をImageColorSpaceを使って取得する:
Exifタグのいくつかはより詳しい情報を与えるために処理される:
"FlashUsed"は"FlashInfo"要素の部分要素である:
インポートされた画像に対してImageDimensionsを適用しても同じ結果が得られる:
RawExifタグを使うと,ファイルに格納された実際の値を得ることができる:
Importオプション (5)
IncludeMetaInformation (3)
Exportオプション (7)
CompressionLevel (1)
より大きいCompressionLevelを使うと,ファイルサイズを減らすことができる:
"DisplayDurations" (2)
"ImageTopOrientation" (1)
デフォルトでは直立方向の画像は"ImageTopOrientation"->Topを使ってエキスポートされる: