ニューラルネットワークの構築と特性
ニューラルネットワークは特定のタスクに対応するように構築できるが,そのためにはさまざまなアーキテクチャやハイパーパラメータで実験できる柔軟性と可能性が必要である.結果を比較し,問題を特定するためには,ネットワークの出力と勾配の正確な測定,および訓練動作とハードウェアの制御が不可欠である. Wolfram言語の記号環境はニューラルネットワークの操作(層)を抽象的な関数として表すのに特に適している.ネットワークは新しい層を組み合せて一から構築したり,ネットワークの変更関数を使って訓練済みモデルから適応させたりできる.重み,入力の形状,出力タイプ等の要素のパラメータは抽出したり置換したりできる.オプションを使うと,評価の実行時間,学習係数,作業精度等の詳細制御ができる.
NetGraph — データに適用される,訓練された,または訓練されていないネットワークグラフの記号表現
NetChain — 層の単純な鎖の記号表現
ネットワーク層 »
LinearLayer — 訓練可能なアフィン変換を表す層
ConvolutionLayer — 訓練可能なたたみ込み操作を表す層
ThreadingLayer ▪ AttentionLayer ▪ AggregationLayer ▪ SoftmaxLayer ▪ ...
構築済みマテリアル
NetModel — 完全な訓練済みネットワークモデル
ResourceData — 訓練データ,ネットワーク等にアクセスする
ネットワークの操作 »
NetReplacePart — 層または層の特性を置き換える
NetExtract ▪ NetTake ▪ NetAppend ▪ NetReplace ▪ NetJoin ▪ ...
記号要素
NetPort — 層の名前付き入出力ポートの記号表現
NetPortGradient — ポートに対するネットワークの勾配
NetArray — 学習可能配列
ネットワークオブジェクト
NetStateObject — ネットワークの回帰状態を保存し再利用する
NetTrainResultsObject — 訓練で何が起こったのかを表す
NetExternalObject — 外部のフレームワーク形式でネットワークモデルを表す
ネットワークの特性
NetExtract — ネットワークから特性,重み等を抽出する
Information — 任意のネットワークについて概要と詳細情報を与える
NetMeasurements — テストデータにおけるネットワークの性能を測定する
Options — 層の構築または適用についてのオプションを求める
構築オプション
InputPorts,OutputPorts — ポートの数,名前,形状を指定する
LearningRateMultipliers — 訓練中に適用する学習係数を指定する
評価オプション
BatchSize — 一緒に処理する例のバッチサイズを指定する
NetEvaluationMode — ネットワークが訓練特有の動作を使用すべきかどうかを指定する
RandomSeeding — 擬似乱数生成器に使うシードを指定する
TargetDevice — CPUまたはGPUの計算を試みるべきかどうかを指定する
WorkingPrecision — ネットワークの評価に使用する数値精度
インポートとエキスポート
"WLNet" — Wolfram言語のネットワーク表現形式
"ONNX" — ONNX(Open Neural Network Exchange) 形式
"MXNet" — MXNetネットワーク表現形式