ConjugateTranspose

ConjugateTranspose[m]

または は, の共役転置を与える.

詳細とオプション

例題

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  (2)

複素数値の行列の共役転置:

ctを使って入力する:

スコープ  (12)

行列  (7)

行列を格子として入力する:

行列を共役転置し,結果をフォーマットする:

行行列を列行列に共役転置する:

入出力をフォーマットする:

列行列を行行列に共役転置し直す:

ConjugateTranspose[vec]は項を共役するが vec の形状は変えない:

ConjugateTransposeは記号行列に使うことができる:

ComplexExpandを使ってすべての変数が実数であると仮定する:

ConjugateTransposeは恒等行列は変えずに置く:

s は疎な行列である:

その共役転置も疎である:

SymmetrizedArrayオブジェクトを転置する:

行列は反対称行列なので,結果はもとのオブジェクトを負にしたものである:

TraditionalFormによる記号共役転置をフォーマットする:

配列  (5)

3階配列の最初の2つのレベルの共役転置は,事実上,この配列をベクトルの行列として扱う:

別の置換を使って深さ3の配列を転置する:

TwoWayRule表記を使って転置を行う:

深さ4の配列のレベル2とレベル3を転置する:

2番目と3番目の次元が入れ替えられた:

等しい2つのレベルを転置することで共役された主対角を得る:

アプリケーション  (10)

行列分解  (4)

はランダムな複素行列である:

QRDecompositionを求める:

はユニタリ行列なので,その逆行列 もそうである:

を分解からを再構築する:

行列 SchurDecompositionを計算する:

はユニタリ行列なので,その逆行列 TemplateBox[{q}, ConjugateTranspose]もそうである:

を分解からを再構築する:

行列 SingularValueDecompositionを計算する:

行列 はユニタリ行列なので,その逆行列はその共役転置である:

を分解からを再構築する:

ランダムな行列である の特異値分解を構築する:

まず,TemplateBox[{a}, ConjugateTranspose].a の固有系を計算する:

特異値は非零の固有値の平方根である:

行列は と同じ形状を持つ特異値の対角行列である:

行列は列に固有ベクトルを持つ:

行列は,非零の各固有値について の形の列を持つ:

がユニタリ行列であることを確認する:

分解を確認する:

特殊行列  (6)

エルミート行列は s=TemplateBox[{s}, ConjugateTranspose]に従い,反エルミート行列は a=-TemplateBox[{a}, ConjugateTranspose]に従う.次の行列はエルミート行列である:

HermitianMatrixQで確認する:

次の行列は反エルミート行列である:

AntihermitianMatrixQで確認する:

TemplateBox[{u}, Inverse]=TemplateBox[{u}, ConjugateTranspose]なら行列はユニタリ行列である.行列 がユニタリ行列かどうかを調べる:

UnitaryMatrixQを使ってこれがユニタリ行列であることを確認する:

エルミート行列は h=u.d.TemplateBox[{u}, ConjugateTranspose]のようにユニタリ対角化可能である.ただし, は実対角行列では はユニタリ行列である.次の行列がエルミート行列であることを確認し,次にこれを対角化する:

対角化するために,まず の固有値を計算し,それを対角行列に入れる:

次に,単位固有ベクトルを計算する:

は,上記の通り で対角化でき,u=TemplateBox[{v}, ConjugateTranspose]である:

反エルミート行列は, a=u.d.TemplateBox[{u}, ConjugateTranspose]なのでユニタリ対角化可能である.ただし, は複素対角行列で はユニタリ行列である.次の行列が反エルミート行列であることを確認して対角化する:

対角化するために,まず の固有値を計算し,それを対角行列に入れる:

次に,単位固有ベクトルを計算する:

これで,上記のように が対角化できる.u=TemplateBox[{v}, ConjugateTranspose]

ユニタリ行列はそれ自体が u=v.d.TemplateBox[{v}, ConjugateTranspose]のようにユニタリ対角化可能である.ただし, はユニタリ行列で は単位円上にある項を持つ対角行列である.次の行列がユニタリ行列であることを確認して対角化する:

固有系を計算する:

固有値はすべて単位円上にある:

固有値を対角行列に置く:

固有ベクトルを正規化して列行列に置く:

こうすると u=v.d.TemplateBox[{v}, ConjugateTranspose]として対角化できる:

n.TemplateBox[{n}, ConjugateTranspose]=TemplateBox[{n}, ConjugateTranspose].n なら行列 は正規行列と呼ばれる.正規行列は, は対角行列で はユニタリ行列)のようにユニタリ対角化可能である最も一般的な行列である.エルミート行列 は,等式の両辺が単純に なので,どれも正規行列である:

同様に,反エルミート行列は,等式の両辺が単純に なので,すべて正規行列である:

ユニタリ行列は,定義 TemplateBox[{u}, ConjugateTranspose]=TemplateBox[{u}, Inverse]に代入すると両辺に恒等行列が与えられるので,正規行列である:

次の行列が正規行列であることを示して対角化する:

NormalMatrixQを使って確認する:

のような正規行列はEigensystemを使ってユニタリ対角化できる:

対角上の項は任意の複素数でよい:

固有ベクトルを正規化して列に置くとユニタリ行列になる:

対角化 n=u.d.TemplateBox[{u}, ConjugateTranspose]を確認する:

特性と関係  (10)

ConjugateTranspose[m]Conjugate[Transpose[m]]に等しい:

ConjugateTransposeTemplateBox[{{(, TemplateBox[{A}, ConjugateTranspose, SyntaxForm -> SuperscriptBox], )}}, ConjugateTranspose]=A に従う:

互換行列 についてConjugateTransposeTemplateBox[{{(, {a, ., b}, )}}, ConjugateTranspose]=TemplateBox[{b}, ConjugateTranspose].TemplateBox[{a}, ConjugateTranspose]に従う:

行列の反転はConjugateTransposeと可換である.すなわちTemplateBox[{{(, TemplateBox[{a}, ConjugateTranspose], )}}, Inverse]=TemplateBox[{{(, TemplateBox[{a}, Inverse], )}}, ConjugateTranspose]

特殊行列の多くはConjugateTransposeのもとの特性で定義される.エルミート行列は TemplateBox[{h}, ConjugateTranspose]=h という特性を持つ:

ユニタリ行列は TemplateBox[{o}, ConjugateTranspose]=TemplateBox[{o}, Inverse]を満足する:

行列とそれを共役転置したものの積はエルミート行列である:

の行列積である:

なので, はエルミート行列である:

正方行列とその共役転置の和はエルミート行列である:

は行列 の和である:

なので はエルミート行列である:

差は反エルミート行列である:

{{}}の転置は{}を返す:

次元{1,0}の置換は{0,1}で次元{0,1}の式はないので,結果は再度{{}}にはならない:

ConjugateTranspose[a]は配列の最初の2レベルを転置する:

ConjugateTranspose[a,perm]は次元Permute[Dimensions[a],perm]の配列を返す:

Wolfram Research (2004), ConjugateTranspose, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/ConjugateTranspose.html.

テキスト

Wolfram Research (2004), ConjugateTranspose, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/ConjugateTranspose.html.

CMS

Wolfram Language. 2004. "ConjugateTranspose." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. https://reference.wolfram.com/language/ref/ConjugateTranspose.html.

APA

Wolfram Language. (2004). ConjugateTranspose. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/ConjugateTranspose.html

BibTeX

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