LineIntegrate

LineIntegrate[f,{x,y,}curve]

関数 f[x,y,]curve 上のスカラー線積分を計算する.

LineIntegrate[{p,q,},{x,y,}curve]

ベクトル関数上の{p[x,y,],q[x,y,],}のベクトル線積分を計算する.

詳細とオプション

  • 線積分は,曲線積分としても知られている.
  • スカラー線積分は曲線に沿ってスカラー関数を積分する.この積分は,主に,曲線の長さ,質量,電荷を計算する.
  • ベクトル線積分は,ベクトル関数が曲線に沿って接線方向に移動するときにベクトル関数によって行われる仕事量を計算するために使われる.主なベクトル関数には,力場,電場,流体速度場がある.
  • curve に沿った関数 f のスカラー線積分 は以下で与えられる.
  • ここで,TemplateBox[{{{r, ^, {(, ', )}}, (, u, )}}, Norm]はパラメトリック曲線セグメントの測定値である.
  • スカラー線積分は curve のパラメータ化や向きには依存しない.任意次元のRegionQオブジェクトを curve として使うことができる.
  • curve に沿った関数 F のベクトル線積分 は以下で与えられる.
  • ここで,F(r(u)).r^(')(u)は成分の接線方向の成分だけが積分されるためのベクトル関数 の接線方向への射影である.
  • ベクトル線積分は曲線のパラメータ化には依存しないが,曲線の向きには依存する.
  • 曲線の向きは曲線上の接線ベクトル場 によって与えられる.
  • パラメトリック曲線ParametricRegion[{r1[u],,rn[u]},]について,接線ベクトル場 ur[u]であるとみなされる.
  • 次は,における特殊曲線と仮定される接線の向きである.
  • Line[{p1,p2,}]向きは点 p1p2等が与えられた順による
    HalfLine[{p1,p2}]
    HalfLine[p,v]
    向きは p1から p2または v の方向
    InfiniteLine[{p1,p2}]
    InfiniteLine[p,v]
    向きは p1から p2または v の方向
    Circle[p,r]向きは反時計回り
  • 次は,における特殊曲線と仮定される接線の向きである.
  • Line[{p1,p2,}]向きは点 p1p2等が与えられた順による
    HalfLine[{p1,p2}]
    HalfLine[p,v]
    向きは p1から p2または v の方向
    InfiniteLine[{p1,p2}]
    InfiniteLine[p,v]
    向きは p1から p2または v の方向
  • 次は,における特殊曲線と仮定される接線の向きである.
  • Line[{p1,p2,}]向きは与えられた点の順序による
    HalfLine[{p1,p2}]
    HalfLine[p,v]
    向きは p1 から p2 へ 向きは v によって与えられる
    InfiniteLine[{p1,p2}]
    InfiniteLine[p,v]
    向きは p1 から p2 へ 向きは v によって与えられる
  • 次は,使用可能なオプションである.
  • Assumptions $Assumptionsパラメータについての仮定
    Direction Automatic曲線の向き
    GenerateConditions Automaticパラメータについての仮定を含む答を生成するかどうか
    WorkingPrecision Automatic内部計算精度
  • LineIntegrateは,入力に厳密ではない数量が含まれる場合は記号メソッドと数値メソッドを組み合せて使う.

例題

すべて開くすべて閉じる

  (6)

円の上のスカラー場の線積分:

線分上のベクトル場の線積分:

空間曲線上のベクトル場の線積分:

二次元スカラー場の線積分:

その上で積分を行う曲線:

と曲線の等高線プロット:

線積分:

二次元ベクトル場の線積分:

ベクトル場と積分経路:

線積分:

三次元ベクトル場の線積分:

スコープ  (32)

基本的な用法  (4)

スカラー場の線積分:

三次元のベクトル場の線積分:

LineIntegrate は多くの特殊曲線に使うことができる:

パラメトリック曲線上の線積分:

スカラー関数  (11)

曲線上のスカラー場の線積分:

と曲線の等高線プロット:

線積分:

円弧上のスカラー場の線積分:

パラメトリック曲線上のスカラー場の線積分:

関数と曲線の等高線プロット:

円の上のスカラー場の線積分:

空間曲線上のスカラー場の線積分:

線積分:

アニュラスの境界線上のスカラー場の線積分:

関数と曲線の等高線プロット:

閉じた多角形上のスカラー場の線積分:

関数と曲線の等高線プロット: 

楕円経路上のスカラー場の線積分:

関数と曲線の等高線プロット:

線積分:

パラメトリック曲線上のスカラー場の線積分:

線積分:

円の上のスカラー場の線積分:

と曲線の等高線プロット:

線積分:

円板のセクターの境界上のスカラー場の線積分:

と曲線の等高線プロット:

線積分:

ベクトル関数  (12)

パラメトリック曲線上の三次元ベクトル場の線積分:

ベクトル場と曲線の可視化:

線積分:

二次元の曲線上のベクトル場の線積分:

線積分:

円弧上のベクトル場の線積分:

線分上のベクトル場の線積分:

三次元パラメトリック曲線上のベクトル場の線積分:

曲線上のベクトル場の線積分:

楕円の円弧の上のベクトル場の線積分:

パラメータ化された円の上のベクトル場の線積分:

三次元パラメトリック曲線上のベクトル場の線積分:

パラメトリック曲線上のベクトル場の線積分:

楕円経路上のベクトル場の線積分:

より高次元のベクトル場の線積分:

特殊曲線  (4)

円弧上の線積分:

半径1の扇形の境界上のベクトル場の線積分:

多角形上の線積分:

アニュラスの境界上の線積分:

パラメトリック曲線  (1)

三次元螺旋上のベクトル場の線積分:

オプション  (5)

Assumptions  (1)

オプションAssumptionsはパラメータに使うことができる:

Direction  (1)

閉じた円形経路についてのデフォルトのDirectionは反時計回りである:

これは,以下に等しい:

Directionオプションを使って時計回りの方向を選ぶことができる:

GenerateConditions  (1)

LineIntegrateは記号パラメータで使うことができる:

パラメータについての条件を抑制する:

WorkingPrecision  (2)

WorkingPrecisionが指定されているなら数値結果が与えられる:

被積分関数が有限精度の場合は結果の精度も有限になる:

アプリケーション  (27)

大学の微積分  (10)

線分上の関数 の線積分:

曲線上のベクトル場の線積分:

線形密度 の半径1の細い円形ワイヤの質量:

線分に沿って動く粒子上の力場 の働き:

経路に沿ったベクトル場の線積分:

曲線に沿ったベクトル場の線積分:

曲線 に沿って移動する粒子としての力 の働き:

原点を中心とする単位円に沿ったベクトル場の線積分:

原点を中心とする半径 の円に沿ったベクトル場の線積分:

経路上のベクトル場の線積分の数値:

長さ  (3)

円の周長:

線積分を使ったカーディオイドの周長:

長さはRegionMeasureを使っても計算できる:

アステロイドの周長:

面積  (5)

線積分で計算された,半軸が の楕円形の面積:

線積分を使って計算した,レム二スケート の右側ループの面積:

パラメータが の外サイクロイドの面積:

線積分を使ったカーディオイドの面積:

線積分を使ったアステロイドの面積:

力の働き  (4)

オブジェクトが直線上を移動するときに重力によってなされる仕事:

電荷密度 の帯電無限ワイヤの電場で電荷 が{1,1,0}から{2,2,0}に変化するときに電力によってなされる仕事:

楕円の4分の1をたどったときに原点に向かって弾力によってなされる仕事:

電荷 の電場で電荷 軸に沿って から無限に動くときの弾力の仕事:

重心  (2)

半径 ,線形密度 の閉じた半円ワイヤの質量:

質量の中心の 座標:

質量の中心の 座標:

一定の線形密度 を持つ螺旋形ワイヤの慣性モーメント:

軸の周り:

軸の周り:

軸の周り:

古典的な定理  (3)

ベクトル場は,その線積分が経路ではなく端点の値にのみ依存するなら「保存的」である:

はスカラー関数 の傾きである:

スカラー場のすべての傾きは保存的である.例えば,曲線上の の線積分は以下のようになる:

これは,曲線の端点における の値の差と同じである:

閉曲線上のベクトル場 の線積分は以下のようになる:

これは, が以下のように定義された曲線によって囲まれた領域上の の面積分に関連している:

三次元の閉じた線に沿ったベクトル場 の線積分は以下のようになる:

これは,曲線を境界として持つ任意の曲面上の Curlの面積分に等しい:

同じ境界を持った異なる曲面上の面積分は同じである:

特性と関係  (5)

記号計算がうまくいかないときはN[LineIntegrate[...]]を適用して数値解を得るとよい:

単位線密度の三角ワイヤの質量の中心を求める:

総質量を求める:

質量の中心の 成分を求める:

質量の中心はRegionCentroidを使って求めることもできる:

- 平面の原点を中心とした単位線密度の円形ワイヤの 軸の周りの慣性モーメントを求める:

答はMomentOfInertiaを使って計算することもできる:

外サイクロイドの長さを求める:

ArcLengthを使っても同じ答が得られる:

楕円の面積を求める:

結果はRegionMeasureを使って求められる:

おもしろい例題  (2)

カテナリー曲線の長さ:

クレリア曲線上のベクトル場の積分:

Wolfram Research (2023), LineIntegrate, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/LineIntegrate.html.

テキスト

Wolfram Research (2023), LineIntegrate, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/LineIntegrate.html.

CMS

Wolfram Language. 2023. "LineIntegrate." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. https://reference.wolfram.com/language/ref/LineIntegrate.html.

APA

Wolfram Language. (2023). LineIntegrate. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/LineIntegrate.html

BibTeX

@misc{reference.wolfram_2024_lineintegrate, author="Wolfram Research", title="{LineIntegrate}", year="2023", howpublished="\url{https://reference.wolfram.com/language/ref/LineIntegrate.html}", note=[Accessed: 22-November-2024 ]}

BibLaTeX

@online{reference.wolfram_2024_lineintegrate, organization={Wolfram Research}, title={LineIntegrate}, year={2023}, url={https://reference.wolfram.com/language/ref/LineIntegrate.html}, note=[Accessed: 22-November-2024 ]}