MatrixLog

MatrixLog[m]

行列 m の行列対数を与える.

詳細とオプション

  • MatrixLogは実質的にMatrixExpの機能を逆にしたものである.ゆえに,MatrixExp[MatrixLog[m]]は非特異行列に対しては m である.
  • MatrixLogは非特異の正方行列にのみ使うことができる.
  • 可能な明示的設定でMethodオプションを与えることができる.
  • "Jordan"ジョルダン(Jordan)分解
    "Schur"非厳密数値行列のシューア(Schur)分解
  • デフォルト設定のMethodAutomaticは,非厳密数値行列にはシューア分解を使い,厳密行列と記号行列にはジョルダン分解を使う.
  • "Schur"メソッドはMethod{"Schur",Tolerancetol}として指定することもできる.相対的な大きさが tol より小さい固有値は,行列が特異であるとみなされるように,事実上0とみなされる.Tolerance0を使うと非零の固有値はどれほど小さくても許容されるようになる.
  • MatrixLogSparseArrayオブジェクトに使うことができる.

例題

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  (1)

2×2行列の対数:

スコープ  (4)

行列の対数計算に厳密演算を使う:

機械演算を使う:

24桁精度演算を使う:

複素行列の行列対数を計算する:

記号行列の行列対数:

ベクトルに適用された疎な10×10行列の行列対数:

オプション  (1)

Method  (1)

相対的に大きさが非常に小さい固有値は0として扱われる:

Tolerance0を使ってあらゆる大きさの非零の固有値が含まれるようにする:

アプリケーション  (1)

ベクトル , と数 を与えられたとして,となるように行列 を計算する:

行列 s=TemplateBox[{{{, {{z, _, 0}, ,, ..., ,, {z, _, {(, {n, -, 1}, )}}}, }}}, Transpose]w=TemplateBox[{{{, {{z, _, 1}, ,, ..., ,, {z, _, n}}, }}}, Transpose]を形成し, となるように行列 を計算する:

行列 から始めて反復的に適用するとベクトル の残りが生成されることを検証する:

特性と関係  (2)

m が非特異数値行列であるなら,MatrixExp[MatrixLog[m]]は事実上 m に等しい:

しかし,記号行列については,これが常に真であるとは限らない:

恒等式 は一般には成り立たない:

行列が正定であるなら恒等式 が成り立つ:

考えられる問題  (3)

MatrixLogは特異値行列には使えない:

メソッド "Jordan"は厳密行列と非厳密行列に使うことができる:

メソッド"Schur"は非厳密行列にしか使えない:

おもしろい例題  (1)

Wolfram Research (2012), MatrixLog, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/MatrixLog.html.

テキスト

Wolfram Research (2012), MatrixLog, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/MatrixLog.html.

CMS

Wolfram Language. 2012. "MatrixLog." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. https://reference.wolfram.com/language/ref/MatrixLog.html.

APA

Wolfram Language. (2012). MatrixLog. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/MatrixLog.html

BibTeX

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BibLaTeX

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