QueueingProcess
QueueingProcess[λ,μ]
到着率 λ,サービス率 μ のM/M/1待ち行列を表す.
QueueingProcess[λ,sdist]
到着率 λ,サービス分布 sdist のM/G/1待ち行列を表す.
QueueingProcess[adist,μ]
到着分布 adist,サービス率 μ のG/M/1待ち行列を表す.
QueueingProcess[adist,sdist]
到着分布 adist,サービス分布 sdist のG/G/1待ち行列を表す.
QueueingProcess[…,…,c]
c 個のサービスチャンネルがある待ち行列過程を表す.
QueueingProcess[…,…,c,k]
系の容量が k の待ち行列過程を表す.
QueueingProcess[…,…,c,k,x0]
初期状態 x0の待ち行列過程を表す.
詳細
- QueueingProcessは,連続時間・離散状態の過程である.
- 時間 t におけるQueueingProcessは時間 t における系の中の顧客数である.
- 到着と到着の間の間隔は独立で,分布 adist に従う.λ はExponentialDistribution[λ]を示す.
- 顧客へのサービスに要する時間は独立で sdist 分布に従う.μ はExponentialDistribution[μ]を示す.
- QueueingProcessでは,c および k は任意の正の整数でよい.x0 は任意の非負の整数,分布 adist および sdist は正の領域の任意の連続分布である.
- QueueingProcessは,QueueProperties,StationaryDistribution,RandomFunction等の関数で使うことができる.
例題
すべて開くすべて閉じるアプリケーション (18)
カスタマーサービスの待ち行列 (6)
M. M. Oneオイル交換センターへの来店車数は,1時間に4台の割合でポアソン過程に従う.オイル交換にかかる時間が指数分布に従い,実行するのに平均12分かかるとして,4台以上の車が整備を行う1人の機械工を待っている確率を求める.このオイル交換センターの定常状態分布を求める:
ある眼科にポアソン過程に従って1時間に平均6人の患者が来診する.診療中の医師は3人で患者一人あたりの診察時間は平均20分で指数分布に従う.診療を待っている患者の平均数,患者が病院で過ごす平均時間,少なくとも1人の医者が待機中である割合(%)を求める:
ある店のレジに来る顧客は1時間に8人の割合でポアソン過程に従う.顧客1人にかかる時間は平均4分で指数分布に従う.30分間の待ち行列のシミュレーションを行う.同時に,レジの定常状態待ち行列の平均と分散を求める:
銀行のドライブスルーウィンドウを利用する車は平均1時間に16台でポアソン過程に従う.所要時間は平均分,標準偏差分でアーラン分布に従う.顧客がサービスウィンドウに達するまでの平均待ち時間を求める.サービス分布はモーメント法を使って求めることができる:
レストランの持ち帰り窓口への来客は1時間に平均10人でポアソン過程に従う.サービス分布が指数分布に従うと仮定して,顧客の所要時間が合計で7.5分未満となるような顧客一人あたりのサービス時間の平均を求める:
顧客の平均所要時間が7.5分未満になるようなサービス率 μ を求める:
推定65,000本の動画が12時間ごとにあるオンライン動画チャンネルにアップロードされる.アップロードされた動画はどれも,MPEGからSWF形式に変換された後にチャンネルでの視聴が可能になる.系で変換されている動画が平均5本以内になるような最小の変換率を求める:
通信系待ち行列 (3)
ケーブルモデムの最大伝達率は1秒あたり500,000文字である.トラフィックが1秒あたり450000文字であるとして,系がM/M/1 待ち行列でモデル化したものであるとして,標準的なパフォーマンス測定値を計算する:
ルーターはユーザの集合からパケットを受け取りこれを単一の伝送回線を通して送信する.パケットがポアソン過程に従って4ミリ秒に1パケットの割合で到着し,パケットの伝送時間が平均3ミリ秒で指数分布に従うとして,系の中の平均パケット数と系の遅延時間の合計の平均を求める:
任意の一時点にルーター内にあるであろうパケット数の分布を求める:
ルーター内で送信されるのを待っているパケットが6つ以上ある確率を求める:
大学のオンライン蔵書目録の利用者は1分間に4人の割合で接続する.各セッションは平均5分間である.26人以上が接続している確率を求める:
待ち行列理論 (5)
ポアソン到着率 λ,サービス率 μ の定常状態 M/M/1待ち行列に少なくともk人の顧客がいる確率を求める:
到着率 λ,サービス率 μの定常状態M/M/1待ち行列過程における非空の待ち行列の期待される大きさの式を求める:
ポアソン到着率と指数関数的なサービス時間を仮定して,それぞれが独立した待ち行列を持つ同等な2つのサーバを持つ場合と,待ち行列が1つしかなくそこに両方のサーバへの顧客を収容する場合の,パフォーマンスについての待ち行列の系の大きさの平均を比較する:
系の大きさの割合は,単一の待ち行列の系の方が小さいことを示す:
到着率3,サービス率5を,有限数のサーバがある対応する過程の確率の極限として,アンプルサーバマルコフ待ち行列過程の定常状態確率を導く:
有限個の多くのサーバがある待ち行列の確率密度関数(PDF):
無限に多くのサーバがある待ち行列の確率密度関数(PDF):
位相型待ち行列 (4)
平均間隔時間30分の2型のアーラン分布に従ってトラックが保存施設に到着する.施設の係員は1人で1台平均25分で 荷を降ろす.荷下ろしの時間は指数分布に従っている.施設の待ち行列でトラックが待たなければならない時間の平均を求める:
ポアソン過程に従って3ミリ秒に1通の割合で通信ラインにメッセージが届く.伝送過程は相の確率が0.4と0.6の2相型の超指数分布で表すことができる.2相の平均サービス時間は,それぞれ4.8ミリ秒と0.8ミリ秒である.この通信系内のメッセージの平均数と1つのメッセージが系内にある平均時間を求める:
平均間隔時間10分のポアソン過程に従って,スーパーカーウォッシュに車がやってくる.これらの車は連続的に掃除機をかけられ,洗われ,人力で乾かされる.この3つのタスクのそれぞれを行う時間は1分,3分,1.5分を平均とする指数分布に従う.やってきた顧客の車に掃除機が開始されるまでの平均待ち時間を求める:
ポアソン過程に従って平均4秒に1通の割合で通信ラインにメッセージが届く.届いたメッセージの5%は伝送前に圧縮する必要がある.圧縮に要する時間は平均5ミリ秒で指数分布に従い,伝送に要する時間は平均3ミリ秒で指数分布に従う.この通信系内にあるメッセージの平均数と1通のメッセージに必要な平均時間を求める:
特性と関係 (10)
到着率とサービス率のみを与えることは指数分布を指定することに等しい:
M/M/1待ち行列の定常(系の大きさ)分布はGeometricDistributionに従う:
M/M/c待ち行列の定常分布は利用率が1より小さい場合に存在する:
M/M/c/c待ち行列の損失確率はErlangBで与えられる:
M/M/c待ち行列の非零の待機確率はErlangCで与えられる:
M/M/c待ち行列の平均の長さはErlangCに関連している:
テキスト
Wolfram Research (2012), QueueingProcess, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/QueueingProcess.html.
CMS
Wolfram Language. 2012. "QueueingProcess." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. https://reference.wolfram.com/language/ref/QueueingProcess.html.
APA
Wolfram Language. (2012). QueueingProcess. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/QueueingProcess.html