Raster3D

Raster3D[{{{a11,a12,},},}]

灰色セルの立方体配列を表す三次元グラフィックスプリミティブである.

Raster3D[{{{{r11,g11,b11},},},}]

RGBカラーセルの配列を表す.

Raster3D[{{{{r11,g11,b11,α11},},},}]

不透明度 αijのカラーセルの配列を表す.

Raster3D[array,{{xmin,ymin,zmin},{xmax,ymax,zmax}}]

対角の座標を与えて三次元グラフィックスプリミティブを表す.

Raster3D[array,coordinates,{amin,amax}]

aminが0に,amax が1に相当するようにボクセル値がスケールされる三次元グラフィックスプリミティブを表す.

詳細とオプション

  • Raster3D[]は,ノートブックに描画された立体として表示する.
  • Raster3D[array]は,最初の次元が 方向に,2番目の次元が 方向に,3番目の次元が 方向に対応する三次元あるいは四次元のデータ配列を取る.
  • array の次元が{z,y,x}のとき,Raster[array]Raster3D[array,{{0,0,0},{x,y,z}}]に等しい.
  • Raster3D[array,{{xmin,ymin,zmin},{xmax,ymax,zmax}}]Cuboid[{xmin,ymin,zmin},{xmax,ymax,zmax}]と同じ3D空間を占める.最初のボクセルは{xmin,ymin,zmin}にマップされ,最後のボクセルは{xmax,ymax,ymax}にマップされる.
  • 立体の角の座標はScaledを使って与えられる. »
  • 標準的なグラフィックス指示子を使って立体の色と透過度を指定することができる.
  • デフォルトで,array の要素は次のように表示される.
  • v or {v}0(黒)から1(白)までのグレーレベル
    {v,a}0から1までのグレーとアルファの値
    {r,g,b}0から1までの赤,緑,青の値
    {r,g,b,a}0から1までの赤,緑,青,アルファの値
  • Raster3D[array,coordinates,{amin,amax}]では,aminが0に,amaxが1に当るようにボクセル値をスケールすることができる.範囲外のボクセル値は0または1に切り揃えられる.
  • Raster3Dは次のオプションを取ることができる.
  • ClipRange Noneビューから長方形の領域を切り取る
    ColorFunction Automaticボクセルの色の決め方
    MethodAutomatic色のセルのレンダリングオプション
    PlotRange Automatic可視化された立体の範囲
    VertexDataCoordinates AutomaticRaster3Dが占めている直方体の範囲にどのようにデータをマップするか
  • Raster3D[array,,ColorFunction->f]とすると,各セルがそのセルに指定された値に関数 f を適用することで得られるグラフィックス指示子を使って彩色される.デフォルト値はAutomaticである.
  • 次の定義済み色関数も使うことができる.
  • GrayLevelグレーレベル色空間を適用する
    RGBColorRGBまたはRGBAの色空間を適用する
    HueHSB色空間を適用する
    CMYKColorCMYK色空間を適用する
    Opacityすべての色がWhiteに設定された場合にのみ不透明度を適用する
    "XYZ"XYZ色空間を適用する
    "LUV"LUV色空間を適用する
    "LAB"LAB色空間を適用する
    ColorData["scheme"]指定されたColorData関数を適用する
    "scheme"ColorData["scheme"]に等しい
    "GrayLevelOpacity"GrayLevelOpacityとともに適用する.0近くの値のボクセルは透過的になり,1近くの値のボクセルは不透明になる
    "HueOpacity"HueOpacityとともに適用する
    "schemeOpacity"ColorData["scheme"]Opacityとともに適用する
    "XRay"X線効果を近似する
    "WhiteBlackOpacity"白黒色成分を不透明度とともに適用する
    {"HighRange",threshold}threshold より小さい値を完全に透過的にし,その他の場合はOpacity関数を適用する
    {"LowRange",threshold}threshold より大きい値を完全に透過的にし,その他の場合はOpacity関数を適用する
  • Raster3D[array,,ClipRange->{{xmin,xmax},{ymin,ymax},{zmin,zmax}}]は切り取られる立体範囲を指定する.デフォルト値はNoneである.
  • Raster3D[array,,PlotRange->{{xmin,xmax},{ymin,ymax},{zmin,zmax}}]は可視化される立体範囲を指定する.
  • Raster3D[array,,VertexDataCoordinates->{{u1,v1,w1},{u2,v2,w2}}]は配列データが指定座標にマップされる方法を指定する.デフォルトで,Raster3D[array,coordinates]Raster3D[array,coordinates,VertexDataCoordinates->{{0,0,0},{1,1,1}}]に等しい.ただし,{0,0,0}は配列の最初の行,列,チューブ要素,{1,1,1}は配列の最後の行,列,チューブ要素を表す.
  • Raster3D[array,,Method->{""->v1,""->v2,}]はレンダリングメソッドの詳細を指定する.
  • Methodオプションを使って次の設定を適用することができる.
  • "HomogeneousOpacity"True異なる次元のラスタがほぼ同じ不透明度特性を示すように不透明度を調節する
    "InterpolateValues"False平滑化補間で値をレンダリングするかどうか
    "MinSample"50最小リサンプリングボクセル解像度
    "SampleLayers"Automatic立体に使うサンプリング層の数
    "VolumeLighting"FalseラスタがLighting設定に反応するかどうか

例題

すべて開くすべて閉じる

  (2)

グレーレベルの立体:

RGB色のボクセルによる一部透過的な立体:

スコープ  (9)

指定  (7)

z×y×x 配列では,ラスタが{0,0,0}から{x,y,z}までの範囲を占める:

Raster3Dの形を明示的に指定する:

Scaled座標を使う:

結果の値をデフォルトではない範囲にスケールする:

数のペアの配列が,不透明度を伴うグレースケールとして扱われている:

3つ1組の数の配列はRGBColor指定とみなされる:

4つの値の配列は透過性のあるRGBColorとして扱われる:

スタイリング  (2)

色指示子は立体の色を指定する:

Opacityは立体の不透明度を指定する:

一般化と拡張  (1)

大きいデータ集合のパフォーマンスがよりよくなるように,NumericArrayを使ってデータを圧縮する:

オプション  (16)

ClipRange  (2)

切り取りのある立体:

Allを使って指定された次元の全範囲を切り取る:

ColorFunction  (5)

GrayLevel色関数による立体:

他の色関数を使った同じ立体:

色関数の不透明度のある異形で立体の内側を可視化することができる:

Hue色関数:

不透明度を保ってHue色関数を適用する:

異なる色関数を使った3D画像:

四次元データ配列に適用されたカスタム色関数:

PlotRange  (1)

可視化される立体の範囲を指定する:

VertexDataCoordinates  (1)

カスタマイズした立体座標が割り当てられた単位立体:

Method Options  (7)

"InterpolateValues"  (2)

デフォルトで,色のセルは離散セルとして表示される:

"InterpolateValues"を使って色のセルの描画を滑らかにする:

連続データのために"InterpolateValues"->Trueを設定する:

"MinSample"  (1)

最小のリサンプリングボクセル解像度をカスタマイズする:

"SampleLayers"  (1)

よりよい描画結果を得るためにカスタマイズしたサンプリングが割り当てられた単位立体:

"VolumeLighting"  (3)

照明を明滅させた単位立体:

スポット光源:

点光源:

アプリケーション  (3)

医療データを調べる:

2D画像を押し出す:

ListCorrelateを使ってフィルタを適用し,次にそれを表示する:

特性と関係  (2)

GeometricTransformationRaster3Dに適用することができる:

ClipPlanesを使ってRaster3Dをスライドさせる:

考えられる問題  (2)

デフォルトの描画法はデータの解像度の影響を受けるかもしれない:

"HomogenousOpacity"メソッドオプションを設定して外観を正規化する:

サンプルの層が低い場合は描画に影響があるかもしれない:

おもしろい例題  (4)

メンガーのスポンジを可視化する:

セルオートマトンを可視化する:

フォントを3D空間で可視化する:

多色のスポット光源で画像に照明を当てる:

Wolfram Research (2012), Raster3D, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/Raster3D.html (2019年に更新).

テキスト

Wolfram Research (2012), Raster3D, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/Raster3D.html (2019年に更新).

CMS

Wolfram Language. 2012. "Raster3D." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2019. https://reference.wolfram.com/language/ref/Raster3D.html.

APA

Wolfram Language. (2012). Raster3D. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/Raster3D.html

BibTeX

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BibLaTeX

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