ArcGRID
- ImportはArcGRIDファイル形式に完全に対応している.
予備知識
-
- ArcGRID地理データ形式.
- USGS(米国地質調査所)の全国地図データの標準配布形式.
- 地形データを保管する.
- バイナリの.adfおよびその他のファイルから構成されるバンドル形式.
- ESRIによって開発された.
Import
- Import["dir","ArcGRID"]またはImport["dir"]はArcGRIDディレクトリバンドルをインポートし,データの結合して描画したものを返す.
- Import["dir"]はGraphicsオブジェクトを返す.
- Import["dir","elem"]はArcGRIDから指定の要素をインポートする.
- Import["dir",{{"elem1","elem2",…}}]は複数の要素をインポートする.
- 一般的な情報は,以下の関数ページを参照のこと.
-
Import ファイルからインポートする CloudImport クラウドオブジェクトからインポートする ImportString 文字列からファイルからインポートする ImportByteArray バイト配列からインポートする
Import要素
- 一般的なImport要素:
-
"Elements" ファイル中の有効な要素とオプションのリスト "Summary" ファイルの概要 "Rules" 使用可能なすべての要素の規則のリスト - データ表現要素:
-
"Data" 地形標高値の配列 "Graphics" ReliefPlotとして描画されたDEMファイル "Image" 画像オブジェクトとしての生のDEMデータ "ReliefImage" ReliefImageとして描画されたDEMファイル - Importはデフォルトで"Graphics"要素をArcGRID 形式に使用する.
- メタデータ要素:
-
"DataFormat" 標高値を表すのに使われる型 "ElevationRange" 標高値の範囲 "RasterSize" 地形格子のサイズ "SpatialRange" 座標系単位で与えられる,地理座標の範囲 "SpatialResolution" 座標系単位の格子間隔 - Import["dir","ElevationRange"]は標高値の範囲{zmin,zmax}をメートル単位で与える.
- Import["dir","SpatialRange"]はファイルでカバーされている地理領域の境界座標を{{latmin,latmax},{longmin,longmax}}という形の式で返す.
- ファイルで使用されている測地原点と準拠楕円体を表す要素:
-
"CoordinateSystem" ファイルで使用されている座標系の名前 "Datum" 測地原点 "SemimajorAxis" 準拠楕円体の長半径(メートル) "SemiminorAxis" 準拠楕円体の半短径(メートル) "InverseFlattening" 楕円の逆扁平率 "LinearUnits" 座標系単位 - 地図投影法とそのパラメータを指定する要素:
-
"Projection" 投影法名とパラメータ "Centering" 投影の原点を定義する緯度と経度 "StandardParallels" 標準緯線 "CentralScaleFactor" 中央経線または投影中心におけるスケール係数 "GridOrigin" 中央緯線と中央経線のグリッド座標値{n,e} "ProjectionName" 使用されている投影法のWolfram言語における標準名 "ReferenceModel" どの基準球,準拠楕円体を使用するか - ファイルの低レベルメタ情報にアクセスする:
-
"CoordinateSystemInformation" ファイルに保管されている座標系の生のパラメータ - 地図投影法の詳細情報はGeoProjectionDataを参照のこと.
オプション
- 一般的な描画オプション:
-
Background None 背景色 DataRange Automatic データに想定する緯度と経度の値の範囲 ImageSize Automatic 画像の全体の大きさ - DEM描画オプション:
-
BoxRatios Automatic 実際の3D境界ボックス比 ColorFunction "Topographic" 表面色をどのように決定するか DataReversed False 行の順序を反転するかどうか LightingAngle Automatic 模擬照明が入ってくる有効な角度 - Importオプション:
-
"DefaultElevation" Automatic ファイルによってカバーされていない地域の標高設定 "DownsamplingFactor" 1 インポートの際に削減される各水平次元のDEMデータ量が決定される因子となる整数
例題
例 (3)
このファイルで利用可能なImport要素の名前を取得する: