JPEG (.jpg,.jpeg)

予備知識

    • MIMEタイプ:image/jpeg
    • JPEGラスタ画像および圧縮形式.
    • 一般にデジタルカメラおよびWebにおいて写真画像に使われる.
    • JPEGはJoint Photographic Experts Groupの頭字語である.
    • グレースケール,RGB,CMYK色空間をサポートする.
    • 色チャンネルあたり8ビットの解像度で画像をビットマップとして保管する.
    • バイナリファイル形式.
    • 8×8ブロックサイズ離散余弦変換に基づく不可逆圧縮法を用いる.
    • 種々の圧縮レベルをサポートする.

ImportとExport

  • Import["file.jpg"]はJPEGファイルをインポートし,画像を返す.
  • Import["file.jpg",elem]はJPEGファイルから指定された要素をインポートする.
  • インポート形式はImport["file","JPEG"]またはImport["file",{"JPEG",elem,}]で指定できる.
  • Export["file.jpg",expr]は画像,グラフィックス,その他の任意の画像の式をJPEGにエキスポートする.
  • 画像オブジェクトはデフォルトでそのラスタサイズでエキスポートされる.グラフィックスや任意の式は,その表示形式と同じラスタサイズを使ってエキスポートされる.
  • 一般的な情報は,以下の関数ページを参照のこと.
  • Import, Exportファイルからインポートする,あるいはファイルへエキスポートする
    CloudImport, CloudExportクラウドオブジェクトからインポートする,あるいはクラウドオブジェクトへエキスポートする
    ImportString, ExportString文字列からインポートする,あるいは文字列へエキスポートする
    ImportByteArray, ExportByteArrayバイト配列からインポートする,あるいはバイト配列へエキスポートする

ノートブックインターフェース

  • ノートブックフロントエンドでは,「挿入 画像」および「開く」メニューでJPEGファイルがセルにインポートできる.
  • 選択範囲の形式保存」はノートブックの選択した部分をJPEGファイルにエキスポートする.

Import要素

  • 一般的なImport要素:
  • "Elements" ファイル中の有効な要素とオプションのリスト
    "Summary"ファイルの概要
    "Rules"使用可能なすべての要素の規則のリスト
  • データ表現要素:
  • "ColorMap"減色パレット
    "Data"画素値の配列
    "Graphics"Graphicsオブジェクトとして与えられるラスタ画像
    "Image"Imageオブジェクトとして与えられるラスタ画像
    "RawData"カラーマップ指標の配列
    "Thumbnail"最初の画像のサムネイル
  • ImportExportはデフォルトで"Image"要素をJPEGファイルに使用する.
  • 任意の要素elemの部分的なデータをインポートするときのサブ要素は, {elem,rows,cols}の形式で行と列を指定することができる.このとき,行と列は次のいずれかの方法で指定できる:
  • n n 番目の行または列
    -n最後からn番目
    n;;m n番目からm番目
    n;;m;;s s 刻みで n番目から m番目
    {n1,n2,}ni番目の行または列を指定する
  • 高度なImport要素:
  • "BitDepth"ファイルの各色チャンネルに使用されるビット
    "CameraTopOrientation"写真が撮影されたときのカメラの向き
    "Channels"
  • ファイルで使用される色チャンネル数
  • "ColorProfileData"ColorProfileDataオブジェクトとして与えられる埋込みカラープロファイル
    "ColorSpace"ファイルに使用する色符号化
    "FlashUsed"
  • フラッシュを使用したかどうか
  • "GeoPosition"GeoPositionオブジェックトで表される緯度と経度
    "GPSDateTime"
  • GPSによって登録された画像の作成日時
  • "RasterSize"ラスタ次元
    "RedEyeCorrection"赤目補正を行ったかどうか
  • メタデータ要素
  • "Exif"整形されたExif(交換可能画像ファイル形式)
    "IPTC"整形されたIPTC(国際新聞電気通信評議会)
    "XMP"整形されたXMP(拡張可能メタデータプラットフォーム)
    "MetaInformation"ファイル内の存在するすべての成形されたメタデータの組合せ
  • ファイルに保存されているままの生のメタデータは"RawExif""RawXMP""RawIPTC"要素を使ってインポートすることができ,結果は連想で返される.
  • ExifとIPTCのタグはすべて別々にインポートできる.一般的なタグには以下のようなものがある:
  • "ApertureValue"レンズ口径
    "Artist"撮影者または画像の作成者
    "DateTime"画像の作成日時
    "ExposureTime"露光時間(秒)
    "FlashInfo"
  • フラッシュ情報(使用したフラッシュ,赤目補正等)
  • "FNumber"F値
    "FocalLength"レンズの実際の焦点距離(ミリメートル)
    "GPSAltitude"GPS位置の標高
    "GPSLatitude"GPS位置の緯度
    "GPSLongitude"GPS位置の経度
    "Make"記録装置の製造元
    "Model"装置のモデル名またはモデル番号
    "Software"画像生成に使用されたカメラまたは画像入力デバイスのソフトウェアまたはファームウェアの名前とバージョン番号

オプション

  • ImportおよびExportのオプション:
  • ImageResolutionAutomaticインポートおよびエキスポートにおける解像度の値
    "ImageTopOrientation"Automaticファイルに保存されている画像の向き
    IncludeMetaInformationAllインポートまたはエキスポートするメタデータタイプ
    RasterSizeAutomatic画像の次元
  • Exportオプション:
  • ColorSpace"RGB"ファイルで使用する色空間
    CompressionLevel0.25JPEG圧縮パラメータを設定する
    ImageFormattingWidth$ImageFormattingWidthオブジェクト整形時の幅
    "Progressive"Falseファイルがロードされるときにプログレッシブ表示が可能になる方法で画像を保管するかどうか
    "Smoothing"00(平滑化なし)から1までの数で与えられるJPEG平滑化パラメータ
  • ColorSpaceのサポートされている設定は"Grayscale""RGB",および"CMYK"である.ColorSpace->Automaticを使うと,Exportは同じ色空間のJPEGファイルの作成を試みる.
  • CompressionLevelは0から1までの値に設定でき,値が大きいほどファイルサイズは小さくなるが,より質の低い符号化方式となる.

例題

すべて開くすべて閉じる

  (3)

JPEG画像を画像としてインポートする:

画像の概要:

RGB画像をJPEGにエキスポートする:

スコープ  (3)

画像をグラフィックスとしてインポートする:

Exifメタデータをインポートする:

メタデータ要素をインポートする:

複数のメタデータ要素をインポートする:

Import要素  (35)

利用できる要素  (4)

利用できる要素のリスト:

利用できるExif要素のリスト:

利用できるIPTC要素のリスト:

画像関連の情報を規則のリストとして取得する:

データ表現  (8)

"ColorMap"  (2)

インポートで作成された減色パレットを取得する:

減色パレットを可視化する:

生データにカラーマップを適用して,保存されている画像を作成する:

"Data"  (1)

画像データをインポートする:

インポートされたデータから画像を作成する:

"Graphics"  (1)

Graphicsオブジェクトとしてインポートする:

"Image"  (2)

Imageオブジェクトとしてインポートする:

JPEGのデフォルトのインポート要素である:

指定された行だけをインポートする:

指定された行と列をインポートする:

"RawData"  (1)

生のデータを取得する:

生のデータの配列をプロットする:

カラーマップを使って,保存されている画像を作成する:

"Thumbnail"  (1)

画像のサムネイルをインポートする:

メタデータ  (23)

"BitDepth"  (1)

各色チャンネルを表すためのビット数を取得する:

"CameraTopOrientation"  (2)

撮影時のカメラの向きの情報を取得する:

画像はImportの際に自動的に回転される:

自動回転した画像のExifタグは更新される:

"ImageTopOrientation"オプションを設定すると,自動回転しないようにすることができる:

"Channels"  (1)

画像チャンネル数を取得する:

"ColorProfileData"  (1)

ColorProfileDataオブジェクトとして与えられる,埋め込まれたカラープロファイルを取得する:

カラープロファイルはインポートされた画像のColorSpaceオプションに保管されている:

"ColorSpace"  (1)

エキスポートで使用された色符号化を取得する:

インポートする画像の色空間をImageColorSpaceを使って取得する:

"DateTime"  (1)

画像が撮影された日時を取得する:

"Exif"  (3)

Exifメタデータを取得する:

連想から個々のExifタグをインポートする:

個々のExifタグは直接インポートすることもできる:

Exifタグの中には処理されてより詳細な情報を与えるものがある:

生の"FlashInfo"タグと比較する:

"FlashUsed"  (1)

フラッシュが使用されたかどうかについて示すタグをインポートする:

"FlashUsed""FlashInfo"のサブ要素である:

完全な"Exif"から"FlashUsed"を抽出する:

"GeoPosition"  (2)

画像の測地位置をインポートする:

画像のサムネイルを印として使用する:

画像の測地位置は利用できないことがある:

"GPSDateTime"  (1)

GPSによって登録された画像の作成日時を取得する:

"IPTC"  (1)

IPTCメタデータを取得する:

"MetaInformation"  (1)

すべてのメタデータを取得する:

"RasterSize"  (1)

ファイルに保存された画像の次元を取得する:

インポートした画像に ImageDimensions を使っても同じ結果が得られる:

"RawExif"  (1)

生のExifデータをインポートする:

処理済みのExifデータをインポートするとき,欠損タグは削除される:

生のExifタグはファイルに保存されている実際の値を返す:

"Exif"をインポートするときは,ほとんどのタグは処理される:

"RawIPTC"  (1)

処理されていないIPTCメタデータをインポートする:

"RawXMP"  (1)

処理されていないXMPメタデータをインポートする:

"RedEyeCorrection"  (1)

赤目補正が行われたかどうかについての情報を取得する:

"Summary"  (1)

画像の概要を取得する:

"XMP"  (1)

XMPメタデータを取得する:

XMPの"BasicSchema"メタデータを取得する:

Importオプション  (6)

ImageResolution  (1)

デフォルトでは画像の解像度はファイルから抽出される:

インポート画像の解像度を指定する:

方向と 方向に異なる解像度を指定する:

"ImageTopOrientation"  (1)

デフォルトでは,画像はファイルに保管されたネイティブの方向でインポートされる:

上部として想定する辺を指定する:

方向は画像を回転させて正すこともできる:

IncludeMetaInformation  (3)

デフォルトでは利用できるすべてのメタデータがインポートされる:

JPEGファイルの可能なメタデータクラスは"Exif""IPTC""XMP"である:

メタデータを含まずに画像をインポートする:

画像を"XMP"メタデータだけとともにインポートする:

RasterSize  (1)

デフォルトでは,画像は完全な解像度でインポートされる:

JPEG画像のラスタサイズを指定してインポートする:

Exportオプション  (7)

ColorSpace  (1)

デフォルトでは,画像のネイティブの色空間がエキスポートに使用される:

CMYK画像としてエキスポートする:

CompressionLevel  (2)

デフォルトでは,自動圧縮が行われる:

最大の圧縮レベルで圧縮する:

最小の圧縮レベルで圧縮する:

さまざまな圧縮レベルにおけるバイト数を比較する:

ImageResolution  (1)

デフォルトでは,エキスポート中はもとの画像解像度が使用される:

エキスポート画像の解像度を指定する:

"ImageTopOrientation"  (1)

デフォルトでは直立方向の画像は"ImageTopOrientation"->Topを使ってエキスポートされる:

向きを指定する:

もとの向きを使ってインポートする:

IncludeMetaInformation  (1)

デフォルトでは,存在するすべてのメタ情報がエキスポートされる:

含ませるメタデータを指定する:

メタデータをエキスポートしない:

RasterSize  (1)

デフォルトでは,画像は完全な解像度でエキスポートされる:

エキスポートする画像のラスタサイズを指定する: