BioMolecule

BioMolecule[]

バイオポリマー鎖と関連するリガンド分子からなる,(通常大きい)生体分子を表す.

BioMolecule[id]

入力の識別子 id に関連付けられた生体分子を返す.

BioMolecule[BioSequence["Peptide",seq]]

入力シーケンス seq を折りたたんだものを表す生体分子を返そうとする.

BioMolecule[biomolpart]

biomol の部分 part からなる新たな生体分子を返す.

詳細とオプション

  • BioMolecule[input]は,常に最適化された表現に変換され,AtomQのような関数およびパターンマッチングの目的では生のものとして扱われる.
  • BioMolecule[id]id は以下のいずれかの形式でよい.
  • ExternalIdentifier[type,id]外部識別子
    BioSequence["Peptide",seq]ペプチド配列
    Entity["Protein",ent]タンパク質実体
    File[path]"PDB"ファイルまたは"MMCIF"ファイル
  • BioMoleculeは,通常,ペプチド,DNA,RNAおよび関連するリガンドおよび他の近くの分子が加わったポリマー鎖の集合からなる.
  • BioMoleculeは,BioSequenceとは違って,常に座標を持つ.座標は生体高分子の一次構造を表わす.
  • BioMoleculeは階層的なオブジェクトで,モデルには原子を含む残基を含む鎖が含まれている.モデルは同じ生体分子の異なる測定値を表し,3D構造や場合によっては原子数も異なる.実験構造の生体分子の大部分には,1つのモデルしか含まれていない.
  • 鎖は生体分子の接続成分を表す.通常,各生体分子は別々の鎖で,各リガンド分子が鎖であり,任意の水の分子が最後の鎖に集められる.残基はバイオポリマー鎖内の個々の単量体を表し,3D座標を持つ個々の原子で構成されている.
  • BioMolecule[biomolpart]の形の入力の part は,キーとデフォルト値が以下で与えられるAssociationでなければならない.
  • "ModelNumber"1使用するモデル
    "Chains"All含める鎖
  • BioMolecule[][prop]は生体分子の特性を返す.biomol の指定された part に特有の特性値についてはBioMoleculeValue[biomolpart,prop]を使うとよい.
  • 次は,使用可能な一般的な特性である.
  • "Name"生体分子名
    "BioSequence"タイプが"HybridStrand"BioSequence
    "ModelCount"モデルの数(通常1)
    "Models"それぞれ1つのモデルを持つBioMoleculeオブジェクトのリスト
    "AssemblyCount"アセンブリの数
    "AssemblyData"アセンブリについてのデータ
    "Assemblies"それぞれ1つのアセンブリを持つBioMoleculeオブジェクトのリスト
    "CrystallographicSpaceGroup"結晶学的空間群
    "ComputedStructureQ"biomol が予想された構造の場合にTrueを与える
    "PDBString""PDB"形式で biomol を表す文字列
    "MMCIFString""MMCIF"形式で biomol を表す文字列
  • 生体分子の中には生物学的アセンブリについての情報(分子の機能形態)を含むものがある.これらのアセンブリは結晶構造から解析された非対称単位とはしばしば異なり,生体分子鎖の二量体,三量体,またはその他の複合体を表すことがある.
  • 特定のアセンブリから生体分子が作りたければ,BioMolecule[biomol<|"AssemblyNumber"n|>]を使うとよい.
  • 次の特性はモデルレベルで適用される.
  • "ChainCount"鎖の数
    "ChainLabels"鎖のラベルのリスト.例:{"A","B",}
    "PolymerChainCount"ポリマー鎖の数
    "PolymerChainLabels"ポリマー鎖のラベルのリスト
    "ResidueCount"すべての鎖の残基の数
  • 以下の特性は鎖レベルで適用され,結果はキーが鎖のラベルであるAssociationで返される.
  • "ResidueCounts"鎖あたりの残基の数
    "ResidueLabels"残基のラベルのリスト.例:{"GLY","PRO",}
    "ResidueIDs"数値識別子
    "AtomCounts"鎖あたりの原子の数
  • 次の特性は残基レベルで適用され,結果はキーが鎖のラベルで値が各残基ごとに1つのリストのリストあるAssociationで返される.
  • "AtomicSymbols"原子のシンボル
    "AtomCoordinates"QuantityArrayで包み込まれた単位付きの原子の座標
    "AtomCoordianteValues"オングストローム単位の数値による原子座標
    "AtomLabels"各原子のラベル.例:{"CA","CB",}
  • BioMolecule[BioSequence[]]は,オプションBioMoleculeFoldingMethodで指定されたメソッドで与えられたペプチド配列を折りたたもうとする.

例題

すべて開くすべて閉じる

  (2)

ExternalIdentifierから生体分子を作成する:

ペプチド配列から生体分子を作成する:

予測される構造を可視化する:

スコープ  (2)

ExternalIdentifierから生体分子を作成する:

最初のアセンブリで生体分子を作成する:

アセンブリについてのデータを取り出す:

2番目に定義されたアセンブリを表す新たな生体分子を作成する:

ペプチドの異なるモデルすべてを見る:

考えられる問題  (1)

"Protein"実体の中にはBioMoleculeには変換できないものがある:

Wolfram Research (2024), BioMolecule, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/BioMolecule.html.

テキスト

Wolfram Research (2024), BioMolecule, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/BioMolecule.html.

CMS

Wolfram Language. 2024. "BioMolecule." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. https://reference.wolfram.com/language/ref/BioMolecule.html.

APA

Wolfram Language. (2024). BioMolecule. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/BioMolecule.html

BibTeX

@misc{reference.wolfram_2024_biomolecule, author="Wolfram Research", title="{BioMolecule}", year="2024", howpublished="\url{https://reference.wolfram.com/language/ref/BioMolecule.html}", note=[Accessed: 22-November-2024 ]}

BibLaTeX

@online{reference.wolfram_2024_biomolecule, organization={Wolfram Research}, title={BioMolecule}, year={2024}, url={https://reference.wolfram.com/language/ref/BioMolecule.html}, note=[Accessed: 22-November-2024 ]}