DateObject

DateObject[]

現在地の現行の日付を与える.

DateObject[date]

与えられた date 指定に対応する日付オブジェクトを与える.

DateObject[rdate,gran]

基準日 rdate を含む,粒度 gran の暦の日付オブジェクトを与える.

詳細とオプション

  • DateObjectは,暦,時刻帯,時刻系で数値で表された時間軸の中の場所を表す.
  • DateObjectは,日または月の粒度を使う等して,異なる解像度を表すことができる.
  • DateObject[date]では,以下の日付と時間の指定が date として与えられる.
  • dateDateObject指定
    {y,m,d,h,m,s}DateList指定
    timeAbsoluteTime指定
    "string"DateString指定
    {"string",fmt}指定形式で形成された日付文字列
  • 通常の領域外の mdhms の値は,適切に減らされる.d, h, m, s には整数以外の値も使うことができる.
  • DateObject[{"string",{"e1","e2",}}]の形式のとき,"ei""Year""MonthName""Hour"等の任意のDateStringの要素でよい.
  • DateObject[{"string",{"e1","e2",}}]"ei"を使って{y,m,d,h,m,s}中の要素を埋める.埋められなかったものはデフォルト値{yc,1,1,0,0,0}を持つとみなされる.ただし,ycは現行年である.
  • DateObject[{"string",{"e1","e2",}}]"ei"は指定された順序で"string"から抽出され,英数字以外の文字で区切ることができる.
  • DateObject[{"string",{"e1","sep12","e2","sep23",}}]は,指定された明示的な区切りを使って要素を抽出する.
  • DateObject[time]は,AbsoluteTime指定に対応する日付オブジェクトを与える.
  • Exif日付時間情報を持つ image については,DateObject[image]はその情報を標準DateObject式として返す.
  • DateObject[rdate,gran]は,基準日 rdate についての粒度 gran の離散的な暦要素を表す.例えばDateObject[{2017,1,16},"Week"]は,2017年1月16日月曜日から始まる1週間を表す.
  • DateObject[rdate,gran]は,指定された粒度でのDateObjectの正準表現に正規化する.例えば,DateObject[{2016},"Decade"]の正準表現はDateObject[{2010},"Decade"]になる.
  • DateObject[rdate,gran]の暦粒度 gran は以下のいずれでもよい.
  • "Millennium"XX00年から始まる1000年の期間
    "MillenniumBeginning01"XX01年から始まる1000年の期間
    "Century"XX00年から始まる100年の期間
    "CenturyBeginning01"XX01年から始まる100年の期間
    "Decade"その日付を含む10年の期間
    "Year"その日付を含む年
    "Quarter"その日付を含む四半期
    "Month"その日付を含む月
    "Week"その日付を含む月曜始まりの週
    "WeekBeginningSunday"その日付を含む日曜始まりの週
    "Day"その日付を含む日
    "Hour"その日付を含む時
    "Minute"その日付を含む分
    "Second"その日付を含む秒
    "Decisecond"0.1秒にあたる時間
    "Centisecond"0.01秒にあたる時間
    "Millisecond"0.001秒にあたる時間
    "Microsecond"10^-6秒にあたる時間
    "Nanosecond"10^-9秒にあたる時間
    "Instant"指定された厳密な瞬間
  • n が非負のIntegerであるDateObject[rdate,n]は,確度は10-n秒の日付を表す(例:DateObject[rdate, 6]は,DateObject[rdate,"Microsecond"]と同じ10-6秒の確度に対応する).
  • DateObject[rdate,n]における n の使用可能な最大値は9である.
  • DateObject[rdate,"MidpointInstant"]を使って,"Instant"の粒度で基準日を rdate の中間点としたDateObjectを構築することができる.
  • DateObject[list]は以下の粒度の日付を表すとみなされる.
  • DateObject[{y}]"Year"
    DateObject[{y,m}]"Month"
    DateObject[{y,m,d}]"Day"
    DateObject[{y,m,d,h}]"Hour"
    DateObject[{y,m,d,h,m}]"Minute"
    DateObject[{y,m,d,h,m,s}]"Instant"
    DateObject[t]"Instant"
  • DateObject["string"]は,文字列で与えられた情報で暗に示された粒度の日付を表すとみなされる.
  • 次は,使用可能なオプションである.
  • CalendarType Automatic使用されている暦形式
    DateFormat Automatic日付の表示に使われる形式
    DateGranularity Automatic日付の暦粒度
    TimeSystem Automatic使用されている時刻系
    TimeZone Automatic使用されている時刻帯
  • 使用できるCalendarType指定は,Automatic"Gregorian""Julian"である.他にCalendarDataが与える追加的な暦タイプも使うことができる.
  • CalendarTypeのデフォルト値はAutomaticで,これは,0年がない初期のグレゴリオ暦を使う.西暦以前の年は負で,以後は正である.
  • TimeZoneの指定は,グリニッジ標準時からの数値オフセット,時刻帯の文字列,None,または地理実体の位置でなければならない.
  • TimeSystem指定には,"UTC""TAI""TT"等が含まれる.デフォルト値は閏秒をその追加あるいは削除の前に1日かけて調整するUTCの一形式の"SmearedUTC"で ある.
  • TimeSystem"UTC"および"SmearedUTC"以外を指定すると,通常は常にGMT時刻帯で使われるので,TimeZoneAutomaticTimeZone0と解釈されるようになる.
  • $DateStringFormatが一般的な値を持つ場合には,DateObject[{y,m,d,h,m,s}]の表示は秒の少数部を切り捨てる.
  • DateObjectを使うと時間数量の加減演算が行える.
  • 2つのDateObject式の減算は時間量を与える.
  • NumericalSortGreaterMax等の関数は,DateObjectに使うことができる.
  • DateObjectについてのInformationは次の特性を含んでいることがある.
  • "Date"文字列形式による指定された日付
    "Granularity"暦の粒度
    "TimeZone"時刻帯
    "CalendarType"暦のタイプ

例題

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  (6)

現行の日付を求める:

2022年を表す日付オブジェクト式:

2022年8月1日月曜日から始まる週を表す日付オブジェクト:

日付を"Month"の粒度まで拡張する:

絶対時間を日付オブジェクトに変換する:

特定の年と月を表す:

特定の年だけを表すこともできる:

日付に2000週間を加える:

2つの日付の減算で時間量を得る:

スコープ  (7)

日付オブジェクトは,正規化された標準形式を使用していると解釈される:

これには,1月1日に先行する値の正規化が含まれる:

文字列は,可能な場合には,自動的に解釈される:

DateObjectは,入力情報に適合する最初の日付を自動的に選択する:

日付オブジェクトの粒度は,粒度が明示的に指定してDateObject式で包むことで変更できる:

指定された暦粒度の範囲を超える追加要素を含む日付オブジェクトは,自動的に正準形に正規化される:

DateObjectTimeObjectを組み合せて1つの式にする:

画像の日付と時刻:

オプション  (9)

CalendarType  (2)

ユダヤ暦における現行の日付を求める:

イスラム暦における日付を表す:

DateFormat  (2)

長い日付形式を使う:

独自の形式を指定する:

DateGranularity  (1)

デフォルトで,日付は"Instant"粒度で生成される:

DateGranularity"Month"を使って"Month"粒度の日付を生成する:

TimeSystem  (2)

現行の日付を国際原子時で求める:

2016年12月31日に発生した閏秒を協定世界時で表す:

"UTC""SmearedUTC"の時刻系は閏秒が追加されていない日については同じである:

閏秒がある日は異なり,1日のうちに差が0秒から1秒に増加する:

TimeZone  (2)

英国グリニッチにおける現行の日付を求める:

日付オブジェクトで時刻帯を指定しない:

2001年3月3日の東部標準時における午前11時を表す:

TimeZone指定はサポートされるすべての暦で使うことができる:

日付文字列の入力にで時刻帯が検出された場合,結果のDateObjectは時刻帯のオフセットの差を考慮する:

アプリケーション  (1)

ClockGaugeを使ってアナログ時計上にで現在の時刻を可視化することができる:

特性と関係  (8)

AbsoluteTimeは,1900年初めからの秒数で日付を表す:

DateListは,日付を日付要素のリストとして表す:

DateStringは,日付を文字列として表す:

DateValueを使って日付を指定の粒度で抽出することができる:

日付オブジェクトを使った算術演算は,日付のうち最も粗い粒度の単位を返す:

同じ暦粒度内の異なる時刻帯における粒度DateObject式は,Equalであるとみなされる:

しかしSameQではない:

日付オブジェクトを比較して,その生起順を見極める:

GreaterThanLessThanおよび関連する判定関数はDateObject式にも使うことができる:

精度が異なり期間が重なる日付オブジェクトの比較は,評価されずに返される:

Maxを使って,リスト中の最新の日付を求める:

NumericalSortは日付を順番に並べる:

Wolfram Research (2014), DateObject, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/DateObject.html (2024年に更新).

テキスト

Wolfram Research (2014), DateObject, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/DateObject.html (2024年に更新).

CMS

Wolfram Language. 2014. "DateObject." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2024. https://reference.wolfram.com/language/ref/DateObject.html.

APA

Wolfram Language. (2014). DateObject. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/DateObject.html

BibTeX

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BibLaTeX

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