EstimatorGains

EstimatorGains[ssm,{p1,p2,,pn}]

推定器の極が pi になるようなStateSpaceModel ssm の推定器ゲイン行列を与える.

EstimatorGains[{ssm,{out1,}},]

使用するための計測された出力 outi を指定する.

詳細とオプション

  • EstimatorGainsは観測器ゲインあるいは観測器極配置としても知られている.
  • 状態空間モデル ssmStateSpaceModel[{a,b,c,d}]で与えられる.ただし,abcd は連続時間系あるいは離散時間系のいずれかにおける状態,入力,出力,伝送の各行列を表す.
  • 連続時間系
    離散時間系
  • ssm が可観測である場合, の固有値は{p1,p2,,pn}である.ただし, は計算された推定器ゲイン行列である.
  • ディスクリプタ系StateSpaceModel[{a,b,c,d,e}]の場合,指定できる極の数は e の階数と系の可観測性によって決定される. »
  • EstimatorGainsは,AffineStateSpaceModelおよびNonlinearStateSpaceModelによって指定される非線形系もまた許容する.
  • 非線形系については,状態変数および入力変数の操作値が考慮され,ゲインは近似テイラー線形化に基づいて計算される.
  • EstimatorGains[{ssm,{out1,}},]EstimatorGains[ssm1,]と等価である.ただし,ssm1SystemsModelExtract[ssm,All,{out1,}]である.
  • 観測器の力学は以下で与えられる.
  • 連続時間系
    離散時間系
  • 正方非特異行列 の場合,状態ベクトルは x=TemplateBox[{c}, Inverse].(y-d.u)で計算できる.
  • EstimatorGainsは,次の設定で与えられるMethodオプションを取る.
  • Automatic自動メソッド選択
    "Ackermann"Ackermannメソッド
    "KNVD"KautskyNicholsVan Doorenメソッド
  • 推定器ゲインは双対系の状態フィードバックゲインとして計算される.

例題

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  (3)

連続時間系の推定器ゲインを計算する:

離散時間系:

第2出力のみが測定されている二出力系の推定器ゲイン:

スコープ  (6)

単一入力単一出力(SISO)の系のゲインの集合:

解を証明する:

二出力系の観測器ゲイン行列:

測定値が指定されている三出力系の推定器ゲイン行列:

多項式の根として指定された極を使って推定器ゲインを計算する:

推定器ゲインを記号的に決定する:

AffineStateSpaceModelについてのゲインを計算する:

推定器を組み立てる:

推定器の極は所望の位置にある:

オプション  (6)

Method  (6)

状態より出力が多い系では,AutomaticLinearSolveを使ってゲインを求める:

デフォルトで厳密値の系にはAckermannメソッドが使われる:

記号値の場合もAckermann法が使われる:

数値を持つ系の場合,Automaticでは"KNVD"法が使われる:

厳密ではない多出力状態空間モデルと,所望の推定器の極の位置:

第1入力に対する可観測性行列の条件数を求める:

第2入力に対する可観測性行列の条件数を求める:

デフォルトで,条件数が最小の出力が選ばれる:

第1出力から推定についてのゲインを求める:

KNVDメソッドは使用可能なすべての出力を使って状態を推定する:

アプリケーション  (2)

連続時間系の観測器を構築する:

ランダムな初期条件から入力がSin[t]の系のシミュレーションを行う:

各状態とその推定を比べる:

ゼロ入力のサンプルデータの系の観測器を構築する:

初期状態{1,0.75,0.5}で初期観測器状態が{0,0,0}の場合の実際の状態と推定される状態を計算する:

観測器で得た状態追跡を調べる:

特性と関係  (7)

誤差の力学:

StateOutputEstimatorは状態と出力の両方を推定する観測器を組み立てる:

離散時間系の予測推定器の力学:

推定器ゲインは双対系の状態フィードバックゲインの共役転置である:

逆もまた真なり:

可観測の特異ではないディスクリプタ系では,推定器のすべての極を置くことができる:

可観測の特異系については,MatrixRank[e]極のみを置くことができる:

遅い部分系のみが可観測である衝撃系:

遅い部分系の推定器の極のみを置くことができる:

考えられる問題  (4)

KNVDメソッドは出力数が状態数より少ない厳密な系は扱わない:

数値評価を行う:

KNVDメソッドは極の多重度が出力数を上回るケースは扱えない:

Ackermannメソッドを使う:

KNVDメソッドはコンピュータシステムによっては異なるゲイン集合を与えることがある:

観測器の固有値は同じである:

系は可観測でなければならない:

これは可観測ではない:

Wolfram Research (2010), EstimatorGains, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/EstimatorGains.html (2014年に更新).

テキスト

Wolfram Research (2010), EstimatorGains, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/EstimatorGains.html (2014年に更新).

CMS

Wolfram Language. 2010. "EstimatorGains." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2014. https://reference.wolfram.com/language/ref/EstimatorGains.html.

APA

Wolfram Language. (2010). EstimatorGains. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/EstimatorGains.html

BibTeX

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BibLaTeX

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