ImagePyramid

ImagePyramid[image]

image から形成したガウシアンピラミッドを作成する.

ImagePyramid[image,pyrtype]

指定の pyrtype に応じてガウシアンピラミッドまたはラプラシアンピラミッドを返す.

ImagePyramid[image,pyrtype,n]

ピラミッドの最大 n レベルまでを返す.

ImagePyramid[image,pyrtype,{size}]

ピラミッドのレベルを size で与えられる画像次元まで落として返す.

ImagePyramid[image,pyrtype,n,s]

連続するレベルが因子 s でダウンサンプルされたピラミッドを生成する.

詳細とオプション

  • 画像ピラミッドは,効率的な多重スケール処理を可能にするための画像の多重解像度表現で,主に,ノイズ除去,画像ブレンディング,テクスチャ合成,効率的な描画に用いられる.
  • 画像ピラミッドは徐々に解像度が低くなる複数の画像からなっている.普通,ピラミッドの特定のレベルが処理され,結果はその逆のプロセスを使って再構築される.
  • ImagePyramidは任意の2Dまたは3Dの画像に使うことができる.
  • InverseImagePyramidを使って画像のピラミッドから画像を再構築する.
  • ピラミッドのタイプ pyrtype は次のいずれでもよい.
  • "Lowpass" または "Gaussian"ぼかしとダウンサンプルを繰り返す
    "Bandpass" または "Laplacian"アップサンプルと上のレベルから下のレベルを引くことによる,差分ピラミッド
    {"Lowpass",ker}ダウンサンプルに ker を使う
    {"Bandpass",ker1,ker2}ダウンサンプルに ker1,アップサンプルに ker2を使う
    pyr基準のピラミッド pyr のスペックを使う
  • 配列またはResamplingの任意の有効な設定でカーネル指定 ker を与えることができる.
  • デフォルトで,ImagePyramid[image]は,尺度因子2を使って可能なすべてのレベルがあるガウシアンピラミッドを作る.
  • pyr["Properties"]を使うと使用可能なすべての特性が返される.
  • pyr["prop"]を使って構築したピラミッドの特性あるいは内容を抽出することができる.
  • 次は,使用可能な特性"prop"である.
  • levels特定の levels として画像を抽出する
    "ImageDimensions"もとの画像の次元
    "LevelCount"使用可能なレベル数
    "Levels"全画像
    "LowpassKernel"ピラミッドの作成の際に使われるローパスカーネル
    "HighpassKernel"ピラミッドの作成の際に使われるハイパスカーネル
    "Padding"ピラミッドの作成の際に使われる充填法
    "ScalingFactor"ピラミッドの作成の際に使われるスケーリング因子
    "Type""Lowpass"または"Bandpass"のピラミッドのタイプ
  • レベル指定 levels には次の任意の設定が使える.
  • Allピラミッドの全レベル
    nn レベル
    -n最終レベルから数える
    {n1,n2,}レベル指標のリスト
    m;;nレベル m からレベル n まで
    m;;n;;sレベル m からレベル n までステップ s
  • ImagePyramidは,ローパスピラミッドの作成の際に画像の型を保持し,バンドパスピラミッドの作成の際は実数型のピラミッドを返す.
  • デフォルトで,"Reversed"充填が使われる.Paddingオプションを使って他の設定が指定できる.

例題

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  (2)

ローパスピラミッドを計算する:

すべての画像レベルを見る:

バンドパスピラミッドを計算する:

細かく見る画像を調整して,すべての画像レベルを見る:

スコープ  (7)

データ  (3)

2D画像のローパスピラミッド:

すべての画像レベルを見る:

各レベルで次元が半分になっている:

3D画像のローパスピラミッド:

すべての画像レベルを見る:

部分的に透過的な画像のローパスピラミッド:

パラメータ  (4)

各レベルでダウンサンプリング前に適用されるデフォルトのローパスカーネルはガウスカーネルである:

代りに二項カーネルを使う:

ボックスカーネルを使う:

ダウンサンプリング因子 a の半分に等しい標準偏差 σ でガウスカーネルを使う:

返すレベル数を指定する:

ピラミッド中の最小画像以下の画像サイズを指定する:

このラピッドには2つのレベルがある.サイズ50×38の次のピラミッドレベルは50×50よりも小さい:

連続するレベル間のデフォルトのダウンサンプリング因子は2である:

ダウンサンプリング因子として5を指定する:

オプション  (1)

Padding  (1)

デフォルトの充填法は"Reversed"である:

代りに"Fixed"充填を使う:

赤の充填を使う:

アプリケーション  (6)

効果的な画像のビューア  (1)

早く見るために,大きい画像をピラミッドに変換する:

幅320の画像を見る:

画像を取り出す所要時間を比較する:

マルチスケールの特徴検出  (3)

マルチスケールで同時に勾配フィルタを適用する:

ラプラシアンピラミッドを仮定して,すべてのレベルから抽出された特徴を足すことで再構築する:

ピラミッドのレベルとタイプを変えて全スケールにおける稜線を検出する:

ラプラシアンピラミッドを仮定して,全レベルから抽出された特徴を足すことで再構築する:

多重尺度の顕著性フィルタリングを行う:

ImageSaliencyFilterを画像に適用する:

画像ピラミッドの全レベルに顕著性フィルタを適用して多重尺度の結果を得る:

ラプラシアン再構築を使って,すべてのレベルにおけるフィルタの結果を足し合せる:

画像効果  (2)

バンドパスピラミッドを計算する:

画像ピラミッドの底から3レベルを,抽出,反転,再挿入する:

画像のピラミッドを再構築して視覚効果を表示する:

2つの画像の1つのスケールだけをマージする:

2つの画像のすべてのスケールをマージする:

考えられる問題  (1)

空に見えるラプラシアン画像ピラミッドで一定したアルファチャンネルの結果を持つ画像:

最後を除くすべてのピラミッドレベルのアルファチャンネルが0で,不可視に見える:

色チャンネルのデータが存在し,完全に不透明な最後のレベルが再構築後の正しいアルファチャンネルに貢献するので,画像の再構築は成功する:

Wolfram Research (2019), ImagePyramid, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/ImagePyramid.html.

テキスト

Wolfram Research (2019), ImagePyramid, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/ImagePyramid.html.

CMS

Wolfram Language. 2019. "ImagePyramid." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. https://reference.wolfram.com/language/ref/ImagePyramid.html.

APA

Wolfram Language. (2019). ImagePyramid. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/ImagePyramid.html

BibTeX

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BibLaTeX

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