InverseWaveletTransform
DiscreteWaveletDataオブジェクト dwd の逆ウェーブレット変換を与える.
InverseWaveletTransform[dwd,wave]
ウェーブレット wave を使って逆変換を与える.
InverseWaveletTransform[dwd,wave,wind]
wind で指定されたウェーブレット係数から逆変換を与える.
詳細とオプション
- InverseWaveletTransformはDiscreteWaveletTransform等のような離散前方変換の逆変換を計算する.
- 使用可能なウェーブレット wave は前方ウェーブレット変換で使用できるものと同じである.
- デフォルトの wave はAutomaticで,dwd["Wavelet"]とみなされる.
- wind の可能な指定値はDiscreteWaveletDataで使われるものと同じである.
- デフォルトの wind はAutomaticで,dwd["BasisIndex"]とみなされる.
- InverseWaveletTransform[dwd,wave,wind]は wind が指定したウェーブレット係数だけを使って逆変換を計算する.他の係数は0に設定される.
- 逆変換は,ウェーブレット指標{w1,…,wn-1,wn}を持つ係数からウェーブレット指標{w1,…,wn-1}を持つ係数を計算することで再帰的に働く.
- 明示的な wind 指定には整合性がなければならない.含まれている各{w1,…,wn}に k<n の{w1,…,wk}が含まれていなければその wind 指定には整合性がある.
- InverseWaveletTransform[dwd,wave,r]を使って,ウェーブレット木の下から r レベルまでの逆変換を行うことができる.
- デフォルトレベル r は dwd における細分化レベルの数 n で与えられる.r<n では,細分化レベルが n-r の新しいDiscreteWaveletDataオブジェクトが返される.
例題
すべて開くすべて閉じる例 (3)
修正されたウェーブレット画像係数を表すDiscreteWaveletData:
音声信号を表すDiscreteWaveletData:
スコープ (14)
基本的な用法 (8)
任意の離散前方変換からDiscreteWaveletDataへの逆ウェーブレット変換:
修正されたDiscreteWaveletDataの逆ウェーブレット変換:
{0,_}にマッチするすべてのウェーブレット係数を逆変換しその他の係数は0に設定する:
明示的に構築されたDiscreteWaveletDataオブジェクトの逆変換:
ウェーブレット変換のタイプは指定された係数の形式から推察される:
画像データの逆変換はImageオブジェクトとして与えられる:
画像はもとのデータと同じ次元でカラーチャンネルの数も同じである:
サウンドデータの逆変換はSoundで与えられる:
再構築の基底 (6)
dwd["BasisIndex"]は逆変換がデフォルトで使用する係数を与える:
dwd["TreeView"]を使ってデフォルト基底をハイライトしたすべての係数のツリープロットを得る:
すべての非パケットDiscreteWaveletDataに対し標準基底がデフォルトとして選ばれる:
基底には詳細化係数{…,1}と最後の粗い係数{…,0}が含まれる:
パケット変換データのデフォルト基底は最高の細分化レベルの係数を使う:
パケット変換データについては,WaveletBestBasisを使ってウェーブレット基底を変更することができる:
パケット変換から直接得られたデータの逆変換は基底に依存しない:
一般化と拡張 (2)
細分化レベルが1低いDiscreteWaveletDataを得る:
個の最低レベルでの細分化で反転した後で残ったウェーブレット係数を可視化する:
InverseWaveletTransform[dwd]は細分化のすべてのレベルを反転させることに等しい:
InverseWaveletTransformは厳密な逆変換を与える:
アプリケーション (8)
ウェーブレット合成 (2)
逆離散ウェーブレット変換 (3)
特性と関係 (7)
InverseWaveletTransformは対角ウェーブレットを使った変換の厳密な逆変換である:
対角HaarWaveletを使う:
逆変換はShannonWaveletのような非対角ウェーブレット族については厳密ではない:
デフォルトで,dwd["BasisIndex"]の係数が逆変換に使われる:
InverseWaveletTransform[…,…,wind]は事実上他のウェーブレット係数を0に設定する:
InverseWaveletTransform[…,…,wind]は係数 wind から逆変換を計算する:
dwd[wind,"Inverse"]は個々の係数の逆変換を別々に計算する:
合計はInverseWaveletTransformと同じ結果を与える:
ListLinePlotを使って個々のベクトル係数の逆変換をプロットする:
dwd[wind,{"Inverse","ListPlot"}]は各逆変換の簡単なリストプロットを与える:
WaveletListPlot[dwd,wind,Method->"Inverse"->True]は逆変換も一緒にプロットする:
MatrixPlotを使って個々の行列係数の逆変換をプロットする:
dwd[wind,{"Inverse","MatrixPlot"}]は各逆変換の簡単な行列プロットを与える:
画像データからの個々の係数の逆変換はImageオブジェクトとして与えられる:
テキスト
Wolfram Research (2010), InverseWaveletTransform, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/InverseWaveletTransform.html.
CMS
Wolfram Language. 2010. "InverseWaveletTransform." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. https://reference.wolfram.com/language/ref/InverseWaveletTransform.html.
APA
Wolfram Language. (2010). InverseWaveletTransform. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/InverseWaveletTransform.html