Laplacian

Laplacian[f,{x1,,xn}]

ラプラシアン を与える.

Laplacian[f,{x1,,xn},chart]

ラプラシアンを指定された座標 chart で与える.

詳細

  • Laplacianはラプラス(Laplace)・ベルトラミ(Beltrami)演算子としても知られている.ベクトル場に適用されるときは,ベクトルラプラシアンとしても知られている.
  • Laplacian[f,x]f と入力することができる.記号 delあるいは\[Del]で入力することができる.変数xのリストおよび2は,それぞれ下付き文字および上付き文字として入力される.
  • 空のテンプレート del2で入力できる.を使って下付き文字から本体へカーソルを移動することができる.
  • 指定された変数に明示的に依存しない数量はすべて偏導関数が0であると考えられる.
  • Laplacian[f,{x1,x2,}]f と同じ次元の結果を与える.
  • Laplacian[f,{x1,,xn},chart]では,f が配列の場合,その次元は{n,,n}でなければならない.f の成分は chart に関連する正規直交基底にあると解釈される.
  • ユークリッド空間の座標グラフについては,Laplacian[f,{x1,,xn},chart]f をデカルト座標に変換し,通常のラプラシアンを計算してから再び chart に変換し直すことで計算できる. »
  • Laplacianの特性に,chart が正規直交基底で表されている測定値 g で定義されるならLaplacian[g,{x1,,xn]},chart]はゼロを与えるというものがある. »
  • Laplacianの第3引数における座標チャートは,トリプル{coordsys,metric,dim}としてCoordinateChartDataの第1引数におけるのと同じように指定することができる.dim を省略した短縮形を使うこともできる.
  • Laplacian[f,VectorSymbol[]]は,ベクトル記号についてのラプラシアンを計算する. »
  • LaplacianSparseArrayオブジェクトおよび構造配列オブジェクトに使うことができる.

例題

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  (4)

三次元直交座標のラプラシアン:

三次元円柱座標のラプラシアン:

二次元極座標のラプラシアン:

delを使って を, で下付き文字のリストを, で2を入力する:

del2 を使ってテンプレート を入力し,変数を記入し,を押して関数を入力する:

スコープ  (6)

Laplacianは任意の階数の配列に適用することができる:

曲線座標系では,一定の成分を持つベクトルでラプラシアンが非零になることがある:

測定基準,座標系,パラメータを指定するラプラシアン:

Laplacianは,曲がった空間に使うことができる:

座標ベクトルのラプラシアンはSymbolicZerosArray[{n}]である:

二乗ノルムのラプラシアンはSymbolicIdentityArray[{n}]によって表される:

TensorExpandを使って期待される結果,つまり次元の二倍になるように簡約する:

n 次元における平方ノルムのラプラシアン:

総和をアクティブにして簡単な結果を得る:

アプリケーション  (3)

球座標のポアソン(Possion)方程式:

ラジアル対称の電荷分布 について解く:

単位球に上のラプラシアン:

球面調和 は,固有値がの演算子の固有関数である:

クーロン(Coulomb)ポテンシャル点電荷の電位n 次元への一般化は次の通りである:

電荷密度は原点で非零であるので,ラプラシアンはその他すべてでゼロと等しくなければならない:

結果を簡約する:

特定の次元における結果をアクティブにして分母を共通すると,結果が0であることが分かる:

球座標を使って各次元の結果を得ることもできる:

特性と関係  (8)

Laplacianは配列の形を保存する:

ラプラシアンは勾配の発散に等しい:

Gradは正規直交基底を使うので,スカラーのラプラシアンは二重勾配のトレースに等しい:

より高階の配列については,これは二重勾配の最後の2つの指数の縮約である:

ユークリッド座標グラフ cLaplacianを,デカルト座標に変換して計算してから再びユークリッド座標に変換し直す:

結果はLaplacian[f,{x1,,xn},c]を直接計算した場合と同じである:

配列のラプラシアンは直交座標においてのみその成分のラプラシアンと等しい:

chart が正規直交基底で表された測定値 g で定義されるなら,Laplacian[g,{x1,,xn},chart]はゼロである:

三次元平坦空間のベクトル場 の場合,ラプラシアンは に等しい:

次元 の平坦空間では,ベクトル場のラプラシアンは に等しい. では次のようになる:

LaplacianSymmetrizedArrayの対称構造を保存する:

ラプラシアンには入力と同じ対称性がある:

インタラクティブな例題  (1)

スカラー関数のラプラシアンについての式をさまざまな座標系で見る:

Wolfram Research (2012), Laplacian, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/Laplacian.html (2024年に更新).

テキスト

Wolfram Research (2012), Laplacian, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/Laplacian.html (2024年に更新).

CMS

Wolfram Language. 2012. "Laplacian." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2024. https://reference.wolfram.com/language/ref/Laplacian.html.

APA

Wolfram Language. (2012). Laplacian. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/Laplacian.html

BibTeX

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BibLaTeX

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