LeastSquaresFilterKernel

LeastSquaresFilterKernel[{{ω1,,ωk-1},{a1,,ak}},n]

指定された周波数が ωiで振幅が aiの場合に,最小二乗法を使って設計された,長さ nk バンド有限インパルス応答(FIR)フィルタカーネルを作る.

LeastSquaresFilterKernel[{"type",spec},n]

完全なフィルタ指定{"type",spec}を使う.

詳細とオプション

  • LeastSquaresFilterKernelは最小平均二乗誤差を持つFIRフィルタのインパルス応答係数の長さ n の数値リストを返す.
  • フィルタのインパルス応答は逆離散時間フーリエ(Fourier)変換を使って計算される.
  • LeastSquaresFilterKernel[{"type",spec},n]では,フィルタ指定は次の任意の形で行うことができる.
  • {"Lowpass",ωc}カットオフ周波数が ωcのローパスフィルタ
    {"Highpass",ωc}カットオフ周波数が ωcのハイパスフィルタ
    {"Bandpass",{ωc1,ωc2}}パスバンドが ωc1から ωc2までのバンドパスフィルタ
    {"Bandpass",{{ω,q}}}中心周波数 ω,Q値 q のバンドパスフィルタ
    {"Bandstop",{ωc1,ωc2}}ストップバンドが ωc1から ωc2までのバンドストップフィルタ
    {"Bandstop",{{ω,q}}}中心周波数 ω,Q値 q のバンドストップフィルタ
    {"Multiband",{ω1,,ωk-1},{a1,,ak}}k バンドの多重バンドフィルタ指定
    {"Differentiator",ωc}カットオフ周波数が ωcの微分器フィルタ
    {"Hilbert",ωc}カットオフ周波数が ωcのヒルベルト(Hilbert)フィルタ
  • "type"が省略された場合は"Multiband"であるとみなされる.
  • 周波数は0ω1<ω2<<ωk-1π となる昇順で与えられなければならない.
  • 振幅の値 a10から ω1までの周波数帯に相当し,振幅 akωk-1から π までの振幅帯に相当する.
  • 振幅の値は非負でなければならない.通常,値 ai=0でストップバンドを,ai=1でパスバンドを指定する.
  • Q値 qとして定義される.はバンドパスフィルタあるいはバンドストップフィルタの中心周波数である.q の値が大きいとフィルタは狭くなる.
  • LeastSquaresFilterKernelによって返されたカーネル ker ListConvolve[ker,data]で使ってフィルタを data に適用することができる.
  • LeastSquaresFilterKernelは内部計算精度を指定するWorkingPrecisionオプションを取る.デフォルト設定はWorkingPrecision->MachinePrecisionである.

例題

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  (2)

ローパスFIRカーネル:

フィルタとその理想的なローパスプロトタイプの強度プロット:

フィルタのボード線図:

多重バンドFIRカーネル:

フィルタの強度プロットとその「brickwall」指定:

スコープ  (6)

ハイパスFIRカーネル:

フィルタの強度プロット:

バンドパスFIRカーネル:

フィルタの強度プロット:

中心周波数とQ値を指定した場合の,同じフィルタ:

バンドストップFIRカーネル:

フィルタの強度プロット:

中心周波数とQ値を指定した場合の,同じフィルタ:

微分器FIRカーネル:

フィルタの強度プロット:

フルバンドヒルベルト(Hilbert)FIRカーネル:

フィルタの強度プロット:

フィルタの虚部のプロット:

ハーフバンドローバスFIRカーネル:

フィルタの強度プロットとハーフバンド周波数

ハーフバンドローパスフィルタをハイパスに変換する:

2つのハーフバンドフィルタの強度プロット:

一般化と拡張  (1)

Blackman窓を使ってストップバンド減衰を向上させる:

アプリケーション  (4)

カットオフ周波数 ,長さ n=15のローパスFIRフィルタを作る:

Blackman窓を使ってストップバンド減衰を向上させることでフィルタを先細にする:

正規化:

2つのフィルタのパワースペクトルの対数振幅プロット:

フィルタの長さを3倍にして窓のない数列のバンド幅にマッチするようにする:

デュアルトーン多重周波数(DTMF)信号にローパスフィルタをかける:

以下はデュアルトーン信号のスペクトルを示している:

8000Hzでサンプルされたサウンドについて,カットオフ周波数953Hzで窓付きのローパスフィルタカーネルを作る:

以下はフィルタをかけた信号のスペクトルである:

ナイキストフィルタのリストを作る:

画像の列の導関数を取る:

特性と関係  (3)

周波数と振幅のリストを指定すると多重バンドフィルタカーネルが作られる:

Q値が大きくなるにつれてフィルタは狭くなる:

長さ のハーフバンドフィルタでは, の正の整数値についての位置 における係数はゼロである:

バンドフィルタでは,位置 における係数はゼロである:

インタラクティブな例題  (1)

音声のイコライザを構築する:

Wolfram Research (2012), LeastSquaresFilterKernel, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/LeastSquaresFilterKernel.html (2015年に更新).

テキスト

Wolfram Research (2012), LeastSquaresFilterKernel, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/LeastSquaresFilterKernel.html (2015年に更新).

CMS

Wolfram Language. 2012. "LeastSquaresFilterKernel." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2015. https://reference.wolfram.com/language/ref/LeastSquaresFilterKernel.html.

APA

Wolfram Language. (2012). LeastSquaresFilterKernel. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/LeastSquaresFilterKernel.html

BibTeX

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BibLaTeX

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