MannWhitneyTest

MannWhitneyTest[{data1,data2}]

data1data2の中央値が等しいかどうかの検定を行う.

MannWhitneyTest[dspec,μ0]

μ0に対する中央値の差の検定を行う.

MannWhitneyTest[dspec,μ0,"property"]

"property"の値を返す.

詳細とオプション

  • MannWhitneyTestは,真の中央値の差が であるという帰無仮説 であるという data1data2について仮説検定を行う.
  • デフォルトで,確率値つまり 値が返される.
  • 小さい 値は が真である可能性が低いことを示唆している.
  • dspec のデータは,一変量{x1,x2,}でも多変量{{x1,y1,},{x2,y2,},}でもよい.
  • 引数 μ0は実数あるいは長さがデータの次元に一致する実ベクトルでよい.
  • MannWhitneyTestは多変量の場合はデータが共通の空間中央値について楕円対称であると仮定する.
  • MannWhitneyTest[dspec,μ0,"HypothesisTestData"]HypothesisTestDataオブジェクト htd を返す.これは htd["property"]として追加的な検定結果と特性の抽出に使うことができる.
  • MannWhitneyTest[dspec,μ0,"property"]を使って直接"property"を与えることができる.
  • 検定結果のレポートに関連する特性
  • "DegreesOfFreedom"検定で使用される自由度
    "PValue" 値のリスト
    "PValueTable" 値のフォーマットされた表
    "ShortTestConclusion"検定結果の簡単な説明
    "TestConclusion"検定結果の説明
    "TestData"検定統計と 値のペアのリスト
    "TestDataTable"検定統計と 値のフォーマットされた表
    "TestStatistic"検定統計のリスト
    "TestStatisticTable"検定統計のフォーマットされた表
  • 使用可能なオプション
  • AlternativeHypothesis "Unequal"対立仮説のための不等式
    MaxIterations Automatic多変量中央値検定のための最大反復回数
    Method Automatic 値を計算するメソッド
    SignificanceLevel 0.05診断とレポートのための切捨て
  • 一変量のサンプルについては,MannWhitneyTestは独立したサンプルの中央値の差分についてマン-ホイットニー(Mann-Whitney)の 検定を行う.以下は使用可能なメソッドである.
  • Automaticサンプルサイズによって選択する
    "Asymptotic"大規模サンプル統計が漸近的に正規分布される
    "Exact"小規模サンプルの 値が厳密に計算できる
    "Permutation"もとになったシミュレーション
  • "Asymptotic"メソッドと"Permutation"メソッドについては,同順位についての補正が適用される.検定統計は連続性について補正され,NormalDistributionに従うものと仮定される.
  • 多変量のサンプルについては,MannWhitneyTestは空間順位を用いて拡大マン-ホイットニーの 検定を行う.検定統計はChiSquareDistribution[dim]に漸近的に従うと仮定される.ただし,dimdspec の次元である.
  • MannWhitneyTestでは, のときにのみ が棄却されるような切捨て が選択される.特性"TestConclusion"および"ShortTestConclusion"で使われる の値はSignificanceLevelオプションで制御される.デフォルトで 0.05である.

例題

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  (2)

2つの独立した母集団の中央値が異なるかどうか調べる:

中央値の差分

0.05レベルでは,中央値が甚だしく異なる:

多変量母集団の位置を比べる:

中央値の差分ベクトル

0.05レベルでは {1,2}とはそれほど違わない:

スコープ  (9)

検定  (6)

を検定する:

位置が等しくない場合, 値は通常小さい:

位置が等しい場合, 値は通常大きい:

の検定を行う:

データ集合の順序が検定結果に影響する:

2つの多変量母集団の中央値の差分ベクトルがゼロベクトルであるかどうかの検定を行う:

{1,0,-1,0}についても検定を行う:

繰り返し特性を抽出するためにHypothesisTestDataオブジェクトを作成する:

抽出に使用できる特性:

HypothesisTestDataオブジェクトから特性を抽出する:

値と検定統計:

任意数の特性を同時に抽出する:

マン-ホイットニー(MannWhitney)検定からの 値と検定統計:

レポート  (3)

検定結果を表にする:

カスタマイズしたレポート用に検定表から項目を取り出す:

値か検定統計を表にする:

表の 値:

表の検定統計:

一般化と拡張  (2)

入力がTimeSeriesのとき,マン-ホイットニー検定は債務スタンプを無視する:

マン-ホイットニー検定は厳密に2つの経路を持つTemporalDataの経路構造を認識する:

直接値を使う:

オプション  (12)

AlternativeHypothesis  (4)

デフォルトで両側検定が行われる:

の検定を行う:

両側検定を行う.あるいは片側検定を代りに行う:

の検定を行う:

の検定を行う:

の検定を行う:

μ0が与えられている場合に,片側対立仮説の検定を行う:

の検定を行う:

の検定を行う:

両側検定はデータ集合の交換のもとで対称である:

片側検定はデータ集合の交換のもとで対称ではない:

しかし,順列法の場合は(デフォルトの) 両側検定も対称ではない:

MaxIterations  (2)

多変量検定に使う反復の最大数を設定する:

デフォルトで250回の反復を行うことができる:

最大数の反復を設定することによって収束しなくなる場合がある:

値は等しくない:

Method  (5)

小規模サンプルについては,デフォルトで,厳密な式を使って 値が計算される:

大規模サンプルについては,デフォルトで,漸近的検定統計分布を使って 値が計算される:

置換法が使える:

使用する置換数を設定する:

デフォルトでのランダム置換が使われる:

ランダム置換を生成するのに使われるシードを設定する:

SignificanceLevel  (1)

有意水準は"TestConclusion""ShortTestConclusion"に使われる:

アプリケーション  (3)

ある母集団の中央値が等しいかどうかの検定を行う:

最初の2つの母集団の中央値は似ている:

3つ目の母集団の中央値は1つ目のものと異なる:

オールド・フェイスフル間欠泉の噴出時間は,その前の噴出から経った時間に比例することが観察されている:

噴出までの待ち時間が1時間だと長いと仮定して,待ち時間が長いと噴出時間も長いという発言について検定を行う:

200匹のオーストラリアのカニを捕獲して,それぞれについて5種類の形態学的寸法を取った.データはカニの種類と性別ごとにまとめられる:

2種について最初の4つの形態学的寸法に差があるかどうかを調べる:

性別による形態学的寸法を比べる:

特性と関係  (4)

一変量データについては,検定統計は においてNormalDistribution[0,1]に従う:

NormalDistributionの大きいサンプル近似:

多変量データについては,検定統計は においてChiSquareDistribution[dim]に従う:

検定統計は,データを合併し,順位付けすることによって計算される:

同順位がないので,Orderingは順位を計算することができる:

与えられたサイズのデータ集合に対して考えられるすべての順列を考慮するなら,厳密な 値は検定統計の頻度に一致する:

いくつかの順列を示す:

すべての順列ペアについて統計と 値を計算する:

いくつかの結果を示す:

統計数を正規化することで頻度を計算する:

統計は,からデータ入力の長さの積までの整数で,ここではである:

値は検定分布の累積質量関数(CDF)なので,これを累積頻度と比較しなければならない:

慣例によって 値はから始まる:

厳密な 値は以下の漸化式を使って計算される:

考えられる問題  (1)

順列法については,両側検定はデータ集合の交換のもとで対称ではない:

おもしろい例題  (1)

帰無仮説 が真であるときの統計量を計算する:

特定の対立仮説による検定統計:

検定統計の分布を比較する:

Wolfram Research (2010), MannWhitneyTest, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/MannWhitneyTest.html.

テキスト

Wolfram Research (2010), MannWhitneyTest, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/MannWhitneyTest.html.

CMS

Wolfram Language. 2010. "MannWhitneyTest." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. https://reference.wolfram.com/language/ref/MannWhitneyTest.html.

APA

Wolfram Language. (2010). MannWhitneyTest. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/MannWhitneyTest.html

BibTeX

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BibLaTeX

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