AbelianGroup
AbelianGroup[{n1,n2,…}]
次数 n1,n2,…の巡回群の直積である.
詳細
- AbelianGroup[{n1,n2,…}]の次数 niは,非負の整数でなければならない.
- AbelianGroup[{n1,n2,…}]はデフォルトで点{1,…,n1+n2+…}の置換群として表される.
予備知識
- AbelianGroup[{n1,n2,…,nk}]は,非負の整数次数 n1,n2,…,nkを持った巡回群の直積 として定義される可換群を表す.ここで,群 , , …の直積は,もとになる集合が,, , …の順序タプルである集合のデカルト積からの類推であり,群の方向はとなるように成分ごとに取られる.
- 一般に,「アーベル群」という名称は可換である群,つまりである群に言及する際に使われる.このような群の方向 はすべての元 について恒等式 を満足する.有限アーベル群の基本定理には,「すべて」の有限アーベル群を巡回群の直積として表すことができる,とある.結果として,関数AbelianGroupを使って任意の有限アーベル群を表すことができる.
- AbelianGroup[{n1,n2,…,nk}]のデフォルト表現は,元についての置換群としてのものである.のとき,AbelianGroup[{n}]はCyclicGroup[n]に等しい(AbelianGroup[{0}]とAbelianGroup[{1}]はどちらも,元が厳密に1つである自明群と等しい).
- AbelianGroup[{n1,n2,…,nk}]には,GroupOrder,GroupGenerators,GroupElements等を含む通常の群論関数を適用することができる.アーベル群AbelianGroup[{n1,n2,…,nk}]の数多くの計算済みの特性をFiniteGroupData[{"AbelianGroup",{n1,n2,…,nk}},"prop"]によって得ることができる.
- AbelianGroupは他の数多くのシンボルと関連している.数学的には,AbelianGroup[{n1,n2,…,nk}]は群CyclicGroup[n1],CyclicGroup[n2],…,CyclicGroup[nk]の直積に等しい.Wolfram言語に組み込まれた,整数でパラメータ化される他の有限群の無限族には,AlternatingGroup,CyclicGroup,DihedralGroup,SymmetricGroupがある.
例題
すべて開くすべて閉じる特性と関係 (2)
非零の次数については,AbelianGroup[{n1,n2,…}]の位数は niの積である:
p 素数を持つ群AbelianGroup[{p,p,…}]は,基本アーベル群と呼ばれる.そのような群では,自明ではない元はすべて位数 p を持つ:
Wolfram Research (2010), AbelianGroup, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/AbelianGroup.html.
テキスト
Wolfram Research (2010), AbelianGroup, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/AbelianGroup.html.
CMS
Wolfram Language. 2010. "AbelianGroup." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. https://reference.wolfram.com/language/ref/AbelianGroup.html.
APA
Wolfram Language. (2010). AbelianGroup. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/AbelianGroup.html