ColorDistance

ColorDistance[c1,c2]

色指示子 c1c2の間のおよその知覚距離を与える.

ColorDistance[list,c]

list の要素と c の間の色距離を与える.

ColorDistance[list1,list2]

list1list2の対応する要素間の色距離を与える.

ColorDistance[image,c]

画素値が image 中の画素と色 c の間の色距離である画像を与える.

ColorDistance[image1,image2]

image1image2の間の画素ごとの色距離を与える画像を与える.

詳細とオプション

  • 色距離は,色差としても知られるもので,視覚的,知覚的な色の違いの測度を与える.知覚的に似ている色の差は小さい.
  • ColorDistanceは,2つの色の間の距離をLABColor色空間における2つの色ベクトルの間のユークリッド距離として計算する.
  • アルファチャンネルは色距離の計算では無視される.
  • ColorDistanceは,任意の2Dおよび3D画像に使うことができる.
  • ColorDistance[image,]のとき,色距離は imageと同じ次元の実数型の画像として返される.
  • ColorDistance[image1,image2]のとき,image1および image2は中心揃えで,重なり合う画像についての色距離の画像が返される.
  • ColorDistanceDistanceFunctionオプションをサポートする.次は使用可能な設定である.
  • "CIE76"LABColor空間におけるユークリッド距離(デフォルト)
    "CIE94"LCHColorで定義される色の違い
    "CIE2000"いくつかの訂正が入ったCIE94
    {"CMC",{l,c}}明るさ l,彩度 c のパラメータを伴うCMC (Color Measurement Committee)の測定基準
    "DeltaL"lLCHColorにおける輝度の差
    "DeltaC"LCHColorにおける彩度の差
    "DeltaH"LCHColorにおける色相に基づいた差
    fLabの値の2つのリストを与えられた関数 f
  • "CMC"測定基準では,一般的に使われるパラメータは,知覚については,許容性についてはである.指定がない場合はが使われる.

例題

すべて開くすべて閉じる

  (2)

2色間の距離:

画像中の,色と各画素との距離:

スコープ  (5)

異なる色空間で定義された色間の距離:

色の配列の各要素とある色との間の距離:

色配列間の距離:

2つの画像間の色距離:

次元が異なる画像の中央中心領域間の距離:

オプション  (8)

DistanceFunction  (8)

デフォルトで,"CIE76"ΔEa*b*の表記あり)が使われる:

これはLABColor成分のEuclideanDistanceに相当する:

"CIE76"色距離を"LAB"空間で可視化する:

色距離の計算に"CIE94"ΔE94の表記あり)尺度を使う:

この尺度は対称ではない点に注意のこと:

色距離の計算に"CIE2000""CIEDE2000"あるいはΔE00の表記あり)尺度を使う:

この尺度は対称であることに注意:

"CMC"色距離を使う:

"DeltaL"色距離を使う:

"LAB"空間で可視化したL*チャンネル間の距離:

"DeltaC"色距離を使う:

どちらもNorm[{a^*,b^*}]として計算された,2つの彩度間の距離:

"DeltaH"色距離を使う:

輝度のみに基づいたカスタム距離関数を使う:

アプリケーション  (6)

選択的不飽和化を使って画像の詳細をハイライトする:

画像中の特定の色の成分のセグメンテーション:

2つの画像を比較して動きを検知する:

この画像は赤の色かぶりが大きい:

デフォルト距離は色合い,輝度,彩度を考慮する:

DistanceFunction"DeltaH"を使って色合いの違いのみを測る:

色のリストを色距離に基づいてクラスタ化する:

基準色からの知覚的距離を使って色のリストをソートする:

RGB値に基づくソートと比較する:

特性と関係  (8)

ColorDistanceLABColor空間の色のEuclideanDistanceと等価である:

ある色とそれ自体との距離は常に0である:

2つの色空間で表された色の間の距離は0である:

この距離は,色が新たな色空間では使えない場合は非零かもしれない点に注意:

距離の計算にはアルファチャンネルは使われない:

RGBカラーについて,各メソッドについてよく使われる距離範囲は次の通りである:

RGB立方体の境界を使ってサンプル集合を定義する:

サンプル色間のペアごとの距離をすべて計算する:

範囲を計算する:

すべての色距離が,数学的な意味で測度であるわけではない:

"CIE76"
"CIE94"
"CIE2000"
"CMC"
"DeltaL"
"DeltaC"
"DeltaH"
"non-negativity"
"coincidence axiom"
"-"
"-"
"-"
"symmetry"
"-"
"-"
"triangle inequality"
"-"
"-"
"-"
"-"

"CIE94""CMC"は対称ではない:

"CIE94""CIE2000""CMC""DeltaH"は,常に三角不等式を満足するわけではない:

三角不等式を満足するシミュレーションによる周波数は,指定された距離に依存する:

"CIE2000"は,単純なLab距離について多くの点を改良した,最新標準の一つである.これは,"CIE76""CIE94"と比較した場合に,感覚的により正確である:

平面上に固定明度の で一定距離の曲線を示す:

しかし,より古い測度と比較した場合,"CIE2000"は,計算上はより高価である:

ImageDistance は,デフォルトで,RGB空間における2つの画像間のユークリッド距離を計算する:

ColorDistanceは,デフォルトで,LAB空間における2つの画素間のユークリッド距離を計算する:

ColorDistanceは画像の中央領域間の距離を異なる次元で返す:

2つの画像間の距離は重複する領域が一致する場合は同じように0になることがある:

おもしろい例題  (1)

三原色からの距離マップを使って画像に彩色する:

Wolfram Research (2014), ColorDistance, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/ColorDistance.html (2015年に更新).

テキスト

Wolfram Research (2014), ColorDistance, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/ColorDistance.html (2015年に更新).

CMS

Wolfram Language. 2014. "ColorDistance." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2015. https://reference.wolfram.com/language/ref/ColorDistance.html.

APA

Wolfram Language. (2014). ColorDistance. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/ColorDistance.html

BibTeX

@misc{reference.wolfram_2024_colordistance, author="Wolfram Research", title="{ColorDistance}", year="2015", howpublished="\url{https://reference.wolfram.com/language/ref/ColorDistance.html}", note=[Accessed: 22-November-2024 ]}

BibLaTeX

@online{reference.wolfram_2024_colordistance, organization={Wolfram Research}, title={ColorDistance}, year={2015}, url={https://reference.wolfram.com/language/ref/ColorDistance.html}, note=[Accessed: 22-November-2024 ]}