Inpaint

Inpaint[image,region]

region の非零要素に対応する image の箇所を修復する.

詳細とオプション

  • 画像修復はレタッチ作業としても知られるもので,画像の領域について新たな画素を合成する過程である.破損箇所の回復,不要なコンテンツの削除,新たなコンテンツの作成等に使われる.
  • Inpaintは任意の2D画像に使うことができる.各チャンネルは個別に操作される.
  • 修復する範囲は,画像,グラフィックスオブジェクト,あるいは行列で与えることができる.
  • region 指定は以下のいずれでもよい.
  • pos{x,y}で指定された成分として計算された領域
    {pos1,pos2,}すべての posiを含む領域
    Rectangle[]境界ボックスで示された領域
    image画像として与えられた厳密な画素集合
  • Inpaintは常に image と同じタイプ,同じ次元の画像を与える.
  • 次は,指定可能なオプションである.
  • MaxIterations100反復の最大回数
    Method Automatic使用するメソッド
  • 次は,使用可能なメソッド設定である.
  • "Diffusion"反復等方性拡散メソッド
    "FastMarching"高速進行メソッド
    "NavierStokes"NavierStokesメソッド
    "TextureSynthesis"ランダムなサンプリングを使った最適合テクスチャ合成メソッド
    "TotalVariation"反復全変動メソッド
  • デフォルトで,"TextureSynthesis"メソッドが使われる.
  • Inpaintは,"TextureSynthesis"メソッドを除いて各色チャンネルを別々に扱う.
  • Method->{"TotalVariation",subopt}の設定にすると,次のサブオプションが指定できる.
  • "NoiseModel""Gaussian""Gaussian""Laplacian"あるいは"Poisson"
    "Regularization"Automatic正規化パラメータ
  • Method->{"TextureSynthesis",subopt}とすると次のサブオプションが指定できる.
  • MaskingAutomatic最適合テクスチャを求めるために使用する画素を指定するバイナリマスク
    "MaxSamples"300最適合テクスチャを求めるために使うサンプルの最高数
    "NeighborCount"30テクスチャの比較に使われる近傍画素の数

例題

すべて開くすべて閉じる

  (1)

写真の亀裂を修正する:

スコープ  (4)

画像のマスクを使ってオブジェクトを指定する:

位置のリストを使って修復するオブジェクトを指定する:

境界ボックスを使って修復するオブジェクトを指定する:

境界ボックスのリストを使って修復するオブジェクトを指定する:

オプション  (3)

Method  (3)

より多くのサンプルを使ってテクスチャ合成をよりよくする:

マスクで指定された領域だけからテクスチャのサンプルを選択する:

"TotalVariation"メソッドを使うと一般にシャープなエッジの再構築がよくなる:

アプリケーション  (7)

修復でタイムスタンプを除く:

修復でごま塩ノイズを除く:

画像の破損した部分を復元する:

修復によって画像から大きいオブジェクトを除くことができる:

幾何変換で作った画像の境界を修復する:

背景画素を求める:

テクスチャ合成:

絵画を外挿する:

すべての境界にてテクスチャ合成を適用する:

特性と関係  (1)

オブジェクトを検出し,対応するマスクを求める:

マスクを加え領域を拡張した後で,特定のオブジェクトとして識別された部分を修復する:

考えられる問題  (1)

マスクは,計算されたものでも手で描いたものでも,関心オブジェクトを完全には覆わないことがある:

わずかに小さな領域でゴーストが発生することがよくある:

領域を拡大して関心領域を完全に覆うことでゴーストの発生を抑える:

Wolfram Research (2010), Inpaint, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/Inpaint.html (2024年に更新).

テキスト

Wolfram Research (2010), Inpaint, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/Inpaint.html (2024年に更新).

CMS

Wolfram Language. 2010. "Inpaint." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2024. https://reference.wolfram.com/language/ref/Inpaint.html.

APA

Wolfram Language. (2010). Inpaint. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/Inpaint.html

BibTeX

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BibLaTeX

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