SystemModelMeasurements

SystemModelMeasurements[sspec]

系の指定 sspec についての測定特性を計算する.

SystemModelMeasurements[sspec,prop]

特性 prop を計算する.

SystemModelMeasurements[sim,]

SystemModelSimulationDataオブジェクト sim の特性を計算する.

詳細とオプション

  • SystemModelMeasurementsは,一般に,系がステップ入力にどのように応答するかを測ることで系のパフォーマンスと品質を数量化するために使われる.
  • 測定値は安定した系についてしか意味をなさない.入力が制限されている系は出力も制限されるのである.
  • sys の形には以下がある.
  • StateSpaceModel[]状態空間モデル
    TransferFunctionModel[]伝達関数モデル
    AffineStateSpaceModel[]アフィン状態空間モデル
    NonlinearStateSpaceModel[]非線形状態空間モデル
    DiscreteInputOutputModel[]離散入出力モデル
    SystemModel[]一般的なシステムモデル
    <||>Associationとして与えられる詳細な系の指定 sspec
  • 系の指定 sspec は以下のキーを持つことができる.
  • "Model"sys入力があるモデルの任意のもの
    "SimulationInterval"Automaticシミュレーション間隔{tinit,tfinal}
    "Inputs"Allオンにする入力{u1,}
    "Outputs"Automatic測定する変数{y1,}
  • 複数の入力がある系については,測定は各入力を一つずつオンにして行われる.
  • 測定特性は,通常,測定される出力 y の初期値 yinitと最終値 yfinalに依存する.
  • 時間特性 prop には以下がある.
  • "RiseTime"出力が最終値の10%から90%に変化するまでの時間
    "DelayTime"出力が最終値の50%に到達するまでの時間
    "TransientTime"出力渡過が落ち着くまでの時間 ,つまり,のとき TemplateBox[{{{y, (, t, )}, -, {y, _, {(, final, )}}}}, Abs]/max_t TemplateBox[{{{y, (, t, )}, -, {y, _, {(, final, )}}}}, Abs]<=0.02
    "SettlingTime"出力が落ち着くまでの時間 ,つまり,のとき
    "MinValueTime"出力が最小値 yminに達するまでの時間 tmin,つまり,
    "MaxValueTime"出力が最大値 ymaxに達するまでの時間 tmax,つまり,
  • 値特性 prop には以下がある.
  • "InitialValue"初期値 yinit,つまり
    "FinalValue"最終値 yfinal,つまり
    "MaxOvershootPercent"yfinalを超える信号の最大パーセント.つまり,
    "MaxUndershootPercent"yinitを超える信号の最大パーセント.つまり,
    "MinValue"最小値
    "MaxValue"最大値
    "SettlingMinValue"出力が立ち上がった後の
  • 最小値 ysmin
  • .つまり,のとき
    "SettlingMaxValue"
  • 出力が立ち上がった後の最大値
  • ysmax.つまり,のとき
  • 応答特性 prop には以下がある.
  • InterpolatingFunction[]"Response"応答信号
    "Plot"応答プロット
  • 次は,使用可能なオプションである.
  • Method Automatic測定法
    ProgressReporting $ProgressReporting進捗状況の表示制御
    TargetUnits None測定特性の単位
  • Method設定はMethod{"sub1"val1,}の形を取る.
  • Methodのサブオプション"subi"には以下がある.
  • "RiseTimeLowerThreshold"0.1立ち上がり時間の開始時における信号変化の割合
    "RiseTimeUpperThreshold"0.9立ち上がり時間の終了時における信号変化の割合
    "DelayTimeThreshold"0.5遅延時間の終了時における信号変化の割合
    "SettlingTimeThreshold"0.02整定時間閾値
  • オプションTargetUnitsは測定特性の数量の単位を制御する.
  • None単位なし(デフォルト)
    "Unit"モデルで定義された単位
    "DisplayUnit"モデルで定置された表示単位
    unit明示的な単位
    {unitt,unit}時間とデータの単位

例題

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  (3)

モデルの測定特性を計算する:

単一出力モデルの整定時間を計算する:

シミュレーションデータの測定特性を計算する:

シミュレーションを行った変数の立ち上がり時間を計算する:

スコープ  (13)

基本的な用法  (4)

SystemModelの測定値を計算する:

AffineStateSpaceModelの測定値を計算する:

離散多入力多出力(MIMO)StateSpaceModelの測定値を計算する:

SystemModelSimulationDataの測定値を計算する:

特性  (5)

単一出力モデルの最大オーバーシュートを計算する:

モデルの整定時間を計算する:

モデルの最大値と最小値を計算する:

単一出力モデルの応答を計算する:

単一出力モデルの応答をプロットする:

系の指定  (4)

カスタムのシミュレーション間隔を指定する:

オンにする入力のカスタム集合を指定する:

測定する変数のカスタム集合を指定する:

オンにする入力のカスタム集合と測定する変数のカスタム集合の両方を指定する:

オプション  (7)

Method  (3)

カスタムの立上がり閾値を設定する:

カスタムの整定時間閾値を設定する:

カスタムの遅延時間閾値を設定する:

ProgressReporting  (1)

ProgressReportingで進捗報告を制御する:

TargetUnits  (3)

モデルで定義された出力単位を使って測定値を計算する:

モデルで指定された時間と出力単位を使って測定値を計算する:

カスタムの時間と出力単位で測定値を計算する:

アプリケーション  (7)

基本的なアプリケーション  (4)

離散時間系について,整定時間が極の位置によってどのように変化するかを調べる:

極の位置に基づくいくつかの異なる設計について閉ループ系を計算する:

結果の系の整定時間を計算する:

極の位置と対応する整定時間を表示する:

実際のステップ応答を見ることもできる:

離散時間系について,極の位置によってオーバーシュートがどのように異なるかを調べる:

極の位置に基づくいくつかの異なる設計について閉ループ系を計算する:

結果の系の最大オーバーシュートを計算する:

極の位置と対応する最大オーバーシュートを表示する:

実際のステップ応答を見ることもできる:

連続時間系について,極の位置によって整定時間がどのように異なるかを調べる:

極の位置に基づくいくつかの異なる設計について閉ループ系を計算する:

結果の系の整定時間を計算する:

極の位置と対応する整定時間を表示する:

実際のステップ応答を見ることもできる:

連続時間系についてオーバーシュートが極の位置によってどのように変化するかを調べる:

極の位置に基づくいくつかの異なる設計について閉ループ系を計算する:

結果の系の最大オーバーシュートを計算する:

極の位置と対応する最大オーバーシュートを表示する:

実際のステップ応答を見ることもできる:

ボールとビーム  (1)

ビームの上に置かれたボールの制御された系について考える:

入力トルクを渡すと,コントローラはそれと相殺し合う中心から外れた位置にボールを動かすことで応答する:

すべてのトルクが相殺されるとビームの角度は0に戻る:

系が整定するまでの時間を計算する:

カメラの安定装置  (1)

走行中の車両の上部に取り付けられたカメラのモデルから始める:

垂直の力の摂動でモデルのシミュレーションを行う:

カメラ位置の極値を計算し,完全な応答をプロットする:

平衡点の周りでモデルを線形化する:

コントローラを設計する:

制御されたモデルの閉ループ系を生成する:

同じ摂動で閉ループ系のシミュレーションを行う:

カメラ位置の振動は10分の1になった:

制御努力の大きさは妥当な範囲内である:

クワッドコプタードローン  (1)

クワッドコプタードローンのモデルから始める:

ドローンの高度を追跡するコントローラを設計する:

EstimatorRegulatorで観測器を導入し,閉ループ系を作成する:

単位ステップ入力が参照として与えられると,ドローンは数秒で希望高度に到達する:

特性と関係  (2)

"Response"測定特性はSystemModelSimulateで計算される:

UnitStepを入力とするシミュレーションを行って応答を抽出する:

"Plot"測定特性はSystemModelPlotで計算される:

SystemModelPlotにはプロットを望みに応じてカスタマイズするための複数のオプションがある:

Wolfram Research (2022), SystemModelMeasurements, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/SystemModelMeasurements.html.

テキスト

Wolfram Research (2022), SystemModelMeasurements, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/SystemModelMeasurements.html.

CMS

Wolfram Language. 2022. "SystemModelMeasurements." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. https://reference.wolfram.com/language/ref/SystemModelMeasurements.html.

APA

Wolfram Language. (2022). SystemModelMeasurements. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/SystemModelMeasurements.html

BibTeX

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BibLaTeX

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