MMCIF (.cif)

予備知識

    • MIMEタイプ:chemical/x-cif,chemical/x-mmcif
    • 3次元分子構造モデルファイル.
    • 3D分子モデルの格納と交換のために化学情報(cheminformatics)アプリケーションとWebで使われている.
    • 一般にPDB形式の代替として使用される.
    • mmCIFはMacromolecular Crystallographic Information Fileからの頭字語である.
    • CIFファイル形式から派生した.
    • プレーンテキスト形式.
    • 1990年から1997年の間に国際結晶学連合(International Union of Crystallography)において開発された.

Import

  • Import["file.cif","MMCIF"]は,mmCIFファイルを読み込み,分子の定型化されたレンダリングを返す.
  • Wolfram言語は高分子のためのさまざまな3次元レンダリングのスタイルを提供する.
  • Import["file.cif","MMCIF"]Graphics3Dオブジェクトを返す.
  • Import["file.cif",{"MMCIF",elem}]は指定された要素をMMCIFファイルからインポートする.
  • Import["file.cif",{"MMCIF",elem,suba,subb,}]はサブ要素をインポートする.
  • Import["file.cif",{"MMCIF"{elem1,elem2,}}]は複数の要素をインポートする.
  • Importについての完全な一般情報は,関数ページを参照のこと.
  • ImportStringはmmCIF形式をサポートする.
  • 一般的な情報は,以下の関数ページを参照のこと.
  • Importファイルからインポートする
    CloudImportクラウドオブジェクトからインポートする
    ImportString文字列からファイルからインポートする
    ImportByteArrayバイト配列からインポートする

Import要素

  • 一般的なImport要素:
  • "Elements" ファイル中の有効な要素とオプションのリスト
    "Summary"ファイルの概要
    "Rules"使用可能なすべての要素の規則のリスト
  • グラフィックス要素:
  • "Graphics3D"Graphics3Dオブジェクトとして描画されたmmCIFファイル
  • Importは,"Graphics3D"要素をデフォルトでmmCIF形式に使用する.
  • データ表現要素:
  • "Residues"3文字短縮形の配列としての残基列
    "Sequence"文字列のリストとして与えられる残基列
    "ResidueAtoms"残留原子のリスト
    "ResidueChainLabels"鎖ラベルのリスト
    "ResidueRoles"残留原子の機能的役割
    "ResidueCoordinates"残留原子の3次元座標
    "Resolution"模型座標の空間分解能(ピコメーターで)
    "AdditionalAtoms"鎖の構成要素ではない原子
    "AdditionalCoordinates"付加原子の3次元座標
    "AdditionalResidues"3文字省略形の配列としての追加的な残基列
    "SecondaryStructure"鎖の大規模な構造を表現する規則
    "VertexCoordinates"原子座標(通常ピコメーターで与えられる)
    "VertexTypes"分子を構成しているすべての原子あるいはグループ(通常化学要素の省略形のリストとして与えられる)
  • 1つかそれ以上の残基が欠けている不完全な鎖をmmCIFから読み込む場合は,Wolfram言語はそれを個々の部分鎖の列として表示する.
  • Wolfram言語はアミノ酸残基に標準のIUB/IUPAC短縮形を使用する.
  • 同じ分子の複数の3次元模型を表現するmmCIFファイルをインポートする際には,全模型の形状を読み込むために以下のImport 要素を使うことができる:
  • "ResidueCoordinatesList"それぞれの模型についての残基座標
    "AdditionalCoordinatesList"それぞれの模型についての付加原子の3次元座標
    "VertexCoordinatesList"それぞれの模型についての原子座標(通常ピコメーターで与えられる)
  • メタ情報要素:
  • "Authors"ファイルで参照される著者情報
    "DepositionDate"いつファイルがデータベースに加えられたか
    "PDBClassification"ファイルヘッダからのPDB分類
    "PDBIDPDBの構造識別文字列
    "References"書誌参照(規則のリストとして与えられる)
    "Title"ドキュメントタイトル

オプション

  • 一般的なレンダリングオプション:
  • ImageSizeAutomatic表示するグラフィックスの全体的な大きさを指定する
    BackgroundWhiteどの背景色を使うかを指定する
    ColorFunctionAutomatic二次構造の可視化の色付けを決定するために適用する関数
    ViewPointAutomatic3次元模型を見る空間内の視点
  • デフォルト設定のViewPoint->Automaticで,Wolfram言語はインポートされた分子模型を見るのに最適な角度を自動的に計算する.
  • レンダリングスタイルを選択する:
  • "Rendering""Structure"可視化メソッドを指定する
  • "Rendering"に可能な設定:
  • "BallAndStick"原子と結合を玉と棒の模型として表示する
    "Structure"タンパク質骨格の定型化されたレンダリング
    "Spacefilling"重なり合う球として表示された原子
    "Wireframe"線として描画された結合

例題

  (2)

mmCIFファイルをインポートする:

使用できるすべてのImport要素の名前を表示する:

このmmCIFファイルから参照情報を読み込む:

アミノ酸配列を文字列としてインポートする:

サンプルファイルで使用できるImport要素を表示する: