生体分子配列
BioSequenceは直鎖一次構造を持つ生体分子の文字列ベース表現である.このクラスの生体分子にはDNA,RNA,ペプチド等の列が含まれる.これらは遺伝情報を保持し,細胞の働きを請け負うのに大切な役割を果たす.この表現は認識,比較,転写等操作を行うための関数でサポートされている.縮退する文字はこれらの操作で扱えるように操作全体に統合されている.実体系とのインタラクションにより,遺伝子やタンパク質列の解析だけでなく,内在する配列の定義とその動作のカスタマイズも可能である.BioSequenceは既存のString機能と統合し,新しい生体分子配列の処理を可能にする.
生物学的配列表現
BioSequence — DNA等の鎖型生体分子の文字列ベース表現
Molecule — 生体分子配列の分子表現
BioSequenceQ — 生体分子配列の有効性を検証する
生物学的配列の変換
BioSequenceComplement — DNA配列の相補を求める(A↔T, C↔G)
BioSequenceReverseComplement — DNA配列の逆相補を求める
BioSequenceTranscribe — DNA配列をRNA配列または逆配列に転写する
BioSequenceTranslate — DNA配列またはRNA配列をペプチドに翻訳する
BioSequenceBackTranslateList — ペプチドからDNA配列に翻訳し戻す
BioSequenceInstances — ワイルドカード(S,N等)を解決した例のリストを生成する
RandomInstance — ワイルドカードを含む配列からランダムな例のリストを生成する
生物学的配列の可視化
BioSequencePlot — 自動レイアウトでの二次元回路図
生物学的配列の比較
SequenceAlignment — 2つの配列間の最適スコアのアライメントを判定する
Diff — 2つの配列間の差分を計算する
SmithWatermanSimilarity — 最適なローカルアラインメントで1要素が合致するものを数える
NeedlemanWunschSimilarity — 最適なグローバルアラインメントで1要素が合致するものを数える
EditDistance ▪ DamerauLevenshteinDistance ▪ HammingDistance
SimilarityRules — 要素のペアの類似性をスコアリングする方法を指定する
生物学的配列の計算
LongestCommonSequence — 共通する連続あるいは不連続の最長の配列を求める
LongestCommonSequencePositions — 共通する最長の配列の位置を求める
LongestCommonSubsequence — 共通する最長の連続部分配列を求める
LongestCommonSubsequencePositions — 共通する最長の部分配列の位置を求める
Subsequences — 与えられた配列のすべての部分配列を生成する
文字列で表された生物学的配列
StringLength — 生物学的配列の文字列にある文字の数
StringPart ▪ StringTake ▪ StringDrop ▪ StringInsert
StringReverse — 生物学的配列の文字列の文字を逆順にする
StringRotateLeft ▪ StringRotateRight
StringPadLeft ▪ StringPadRight
StringPartition ▪ StringJoin ▪ StringSplit
StringPosition — 生物学的配列中の部分文字列(ワイルドカードを含む)の位置
StringCases — 生物学的配列中の文字列パターンのすべての事例
StringCount — 生物学的配列内の文字列パターンの発生回数を数える
StringContainsQ ▪ StringFreeQ ▪ StringMatchQ
StringReplace — 生物学的配列中の部分文字列または文字列パターンを置換する
StringReplacePart — 生物学的配列中の指定の位置の部分文字列を置換する
生物学的配列の編集
BioSequenceModify — 生物学的配列をさまざまな方法で編集したものを求める
生物学的配列の実体
Gene— ヒト等の既知の遺伝子
Protein— ヒト等の既知のタンパク質
配列のタイプと遺伝子コード
BioSequenceType— 生物学的配列のタイプ("DNA","RNA","Peptide",...)
GeneticTranslationTable— 核酸とアミノ酸の間の翻訳表