ColorConvert

ColorConvert[color,colspace]

色の色空間を指定された色空間 colspace に変換する.

ColorConvert[image,colspace]

image の色空間を変換する.

ColorConvert[{expr1,},colspace]

色と画像のリストの色空間を変換する.

詳細とオプション

  • ColorConvertは,画像の色指定の変更によく使われる.色空間は,例えばCMYK色空間は印刷に,CIELAB色空間は色の比較にというように,さまざまな目的で使われる.
  • ColorConvertは,カラー画像や任意の2Dおよび3Dの画像,さらには明示的な色チャンネル値のリストに使うことができる.
  • ColorConvert[list,colspace]はデフォルトで list を次のように解釈する.
  • {v}グレーレベル
    {v,α}グレーレベルおよび alpha パラメータ
    {r,g,b}赤,緑,青のレベル
    {r,g,b,α}alpha パラメータを伴うRGB
  • サポートされる色空間 colspace
  • "Grayscale"グレーレベル (GrayLevel)
    "RGB"赤,緑,青 (RGBColor)
    "CMYK"シアン,マジェンタ,黄,黒 (CMYKColor)
    "HSB"色相,彩度,明度 (Hue)
    "XYZ"CIE XYZ (XYZColor)
    "LAB"CIE (LABColor)
    "LCH"CIE (LCHColor)
    "LUV"CIE (LUVColor)
    ColorProfileData[][i]指定の描画明度 i を使ったカラープロファイル
  • "Grayscale""RGB""CMYK""HSB"から,あるいはこれらに変換する場合は,0から1の間になるようにチャンネル値が切り取られる.
  • "XYZ""LAB""LUV""LCH"から,あるいはこれらに変換する場合は,チャンネル値は切り取られず,画像に適用されると,結果として実数型の画像となる.
  • ColorConvertは,自動的に色(白色点)の適応を行う."XYZ""LAB""LUV""LCH"にはD50白色点が,"RGB""CMYK""HSB""Grayscale"にはD65白色点が仮定される.
  • "RGB"から,あるいはこれへの変換では,チャンネル値はsRGB色空間のものであると仮定される.
  • "RGB""CMYK""HSB""Grayscale"はD65白色点を想定する."XYZ""LAB""LUV""LCH"はD50白色点を想定する.これは,WhitePointオプションで変更可能である.
  • WhitePointは,RGBとXYZの間の変換における色順応のための白色点と,XYZとCIELABまたはLuv間の変換のための基準白色を指定する.
  • ColorConvert[input,src->dst]を使って,入力中のチャンネル値を色空間 src に従って解釈しながら,dst で指定された色空間に変換することができる.srcdst はどちらも既知の色空間あるいはカラープロファイルであってよい.
  • ColorConvert[image,colspace]ColorConvert[image,ImageColorSpace[image]->colspace]と等価である.
  • src で指定された色空間は,image 中のチャンネル数と互換である.
  • dst がカラープロファイルの場合,デバイス空間あるいは接続空間の1つは入力の色空間あるいは指定されたソースの色空間 src にマッチしなければならない.

例題

すべて開くすべて閉じる

  (3)

カラー写真をグレースケールに変換する:

CMYKに変換する:

次は,直前の出力がCMYK画像であることを示している:

RGBカラーオブジェクトをCMYKに変換する:

スコープ  (9)

強度値をグレースケールに変換する:

強度値をRGBに変換する:

範囲外の値を変換する:

RGB強度値をCMYKに変換する:

色を別の色空間に変換する:

色のリストを変換する:

グレースケール画像をRGBに変換する:

既知の色空間からLab色空間に変換する:

未知の色空間の画像の色空間を指定し,RGBに変換する:

画像のリストを変換する:

カラープロファイルを使って4色空間のsRGBバージョンに変換する:

ソースとデスティネーション両方のデバイスプロファイルを指定する:

レンダリングインテントを指定する:

3D画像をLChに変換する:

オプション  (2)

WhitePoint  (2)

CIE色空間に変換する際のデフォルトの白色点はD50である:

別の白色点を指定する:

明示的なXYZColorを使う:

白色からXYZに変換するとき,結果は与えられる基準白色に一致する:

このことはLABおよびLUVのモデルにもあてはまる:

アプリケーション  (2)

画像をその"LAB"表現に変換し,カスタム色のネガにする:

画像を"LCH"色モデルに変換し,特定の彩度および色相の変換を行う:

画像中の3つのイチゴを分割する:

各分割画像中の色を変換して結果を組み合せる:

特性と関係  (3)

ColorConvertは色指示子を使うときは自動的に色順応を行う:

ChromaticityPlot3Dは順応したものとしないものの表現の差が可視化できる:

目標がColorProfileDataで指定されている場合,結果はデバイスの色空間で与えられる:

RGBカラーのグレースケール表現は,Y'CbCrカラーモデルにおける輝度と同等である:

考えられる問題  (1)

色のプロファイルを使った変換は,近似色での表示になることがある:

そのような場合,もとの色空間へ変換し直すと異なる色が与えられる:

この違いは変換ステップを何度も行うと著しくなることがある:

RGBとCMYK間の組込み変換では,色が保存される:

Wolfram Research (2008), ColorConvert, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/ColorConvert.html (2021年に更新).

テキスト

Wolfram Research (2008), ColorConvert, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/ColorConvert.html (2021年に更新).

CMS

Wolfram Language. 2008. "ColorConvert." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2021. https://reference.wolfram.com/language/ref/ColorConvert.html.

APA

Wolfram Language. (2008). ColorConvert. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/ColorConvert.html

BibTeX

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BibLaTeX

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