GaborFilter

GaborFilter[data,r,k]

画素半径 r，波動ベクトル k のGaborカーネルでたたみ込むことで data にフィルタをかける．

GaborFilter[data,r,k,ϕ]

位相変位 ϕ でGaborカーネルを使う．

GaborFilter[data,{r,σ},…]

半径 r ，標準偏差 σ のGaborカーネルを使う．

詳細とオプション

GaborFilterは，テクスチャの解析と分割のために画像処理でよく使われる，線形で空間的な方向性を持つ周波数選択的なフィルタである．空間領域では，2DのGaborフィルタカーネルは平面正弦波で調節されたガウス関数である．

data は次のいずれでもよい．

	list	任意階数の数値配列
	tseries	TimeSeriesやTemporalData等の時間データ
	image	任意のImageオブジェクトまたはImage3Dオブジェクト
	audio	Audioオブジェクト

GaborFilter[data,r,k]はGaborFilter[data,{r,r/2},k,0]と等価である．
r あるいは σ のどちらかは，異なる方向に対して異なる値を指定するリストでよい．
GaborFilter[image,…]はデフォルトで image と同じ大きさの実数型の画像を与える．
指定可能なオプション

Padding	"Fixed"	充填メソッド
Standardized	True	切断を説明するためにGaborカーネルを再スケールするかどうか
WorkingPrecision	Automatic	使用精度

Padding->Noneと設定すると，GaborFilter[data,…]は一般に data より小さい画像を与える．

例題

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例 (3)

画像にフィルタをかける：

3D画像にGaborフィルタを適用する：

Gaborフィルタを値のリストに適用する：

スコープ (7)

データ (4)

2D配列にGaborフィルタを適用する：

TimeSeriesオブジェクトにフィルタをかける：

Audio信号にフィルタをかける：

カラー画像にフィルタをかける：

パラメータ (3)

異なるカーネル半径を使ってノイズの多い信号にGaborフィルタをかける：

異なる標準偏差を使う：

異なる波動ベクトルを使う：

垂直方向にGaborフィルタをかける：

水平方向にフィルタをかける：

対角方向にフィルタをかける：

Gaborフィルタの余弦部分はのときに計算される：

Gaborフィルタの正弦部分はのときに計算される：

オプション (6)

Padding (3)

さまざまな充填スキームでGaborフィルタをかける：

さまざまな充填方法を使ってグレースケールの画像にGaborフィルタをかける：

Padding->Noneは，通常は入力画像よりも小さい画像を返す：

WorkingPrecision (3)

MachinePrecisionは，デフォルトで，整数配列とともに使われる：

代りに厳密計算を行う：

実数配列については，デフォルトで，入力の精度が使われる：

使用する精度を指定する：

画像にフィルタをかけるときは，WorkingPrecisionは無視される：

常に実数型画像が返される：

アプリケーション (3)

画像にGaborフィルタを適用し，画像中の垂直線を検出する：

ノイズの多い画像中で指定された方向のエッジを検出する：

Gaborフィルタの大きさは正弦成分と余弦成分のノルムの平方として計算される：

主な方向がおよびと平行の範囲を抽出する：

画像の2つのテクスチャ部分をハイライトする：

特性と関係 (5)

GaborFilterは，GaborMatrixによるたたみ込みに等しい：

値が0の波動ベクトルにGaborフィルタをかけることはガウス平滑化に等しい：

Gaborフィルタのインパルス応答：

フィルタの振幅ドスペクトル：

画像にGaborフィルタをかけると実数値の画像が返される：

GaborFilterは線形フィルタである：

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