HermitianMatrixQ
詳細とオプション
- HermitianMatrixQは自己随伴行列としても知られている.
- m==ConjugateTranspose[m]のとき,行列 m はエルミート行列である.
- HermitianMatrixQは数値行列と記号行列の両方に使うことができる.
- 使用可能なオプション
-
SameTest Automatic 式の等価性を検定する関数 Tolerance Automatic 近似数の許容範囲 - 厳密行列および記号行列については,オプションSameTest->f は,f[mij,mkl]がTrueを返す場合は mijおよび mklの2項が等価であると考えられることを示す.
- 近似行列については,オプションTolerance->t を使ってAbs[mij]≤t であるすべての項がゼロであると考えられることを示す.
- Abs[mij]>t である行列の項については,等価性の比較は最後のビットを除いて行われる.ただし, はMachinePrecision行列については$MachineEpsilon,Precision の行列についてはである.
例題
すべて開くすべて閉じるスコープ (10)
基本的な用法 (6)
HermitianMatrixQを任意精度行列に使う:
HermitianMatrixQを記号行列に使う:
で対角成分が明示的に実数値のとき,行列はエルミート行列になる:
HermitianMatrixQは大きい数値行列に効率的に機能する:
特殊行列 (4)
HermitianMatrixQをそな行列に使う:
HermitianMatrixQを構造化行列に使う:
QuantityArrayを構造化行列に使う:
HilbertMatrixはエルミート行列である:
オプション (2)
SameTest (1)
この行列は正の実数 についてはエルミート行列であるが,HermitianMatrixQはFalseを返す:
オプションSameTestを使って正しい答を得る:
Tolerance (1)
次数10-14のランダムな摂動のある複素数値エルミート行列を生成する:
この行列をエルミート行列として許容するように,オプションToleranceを調節する:
アプリケーション (8)
エルミート行列の起源 (5)
エルミート関数 によって生成された行列はエルミート行列である:
Tableを使うとエルミート行列が生成される:
SymmetrizedArrayは対称性を持つ行列(および一般配列)が生成できる:
Normalを使って一般行列に変換し直す:
複素データの統計尺度の中にはCovarianceを含むエルミート行列がある:
GaussianUnitaryMatrixDistributionから導かれた行列はエルミート行列である:
GaussianSymplecticMatrixDistributionから導かれた行列はエルミート行列である:
エルミート行列の用法 (3)
正定値エルミート行列つまり測定基準 は によって内積を定義する:
量子力学では,時間発展はユニタリ行列 の1パラメータ族で表される. 掛ける の対数微分はハミルトニアンあるいはエネルギー演算子 と呼ばれるエルミート行列で,その固有値は系の可能なエネルギーを表す.次の時間発展についてハミルトニアンと可能なエネルギーを計算する:
まず, と が実数であるという仮定の下で行列が実際にユニタリ行列であることを確認する:
一般的なメソッドへのフェイルオーバーがある別の方法を,エルミート行列に使う:
非エルミート行列mについては,myLSはガウス消去法のみを使う:
特性と関係 (16)
HermitianMatrixQ[x]は行列ではない任意の x についてFalseを自明に返す:
m==ConjugateTranspose[m]のとき,その行列はエルミート行列である:
Diagonalを使って対角要素を取り出す:
Symmetrizeを対称Hermitianに使って行列のエルミート部分を計算する:
これは m とConjugateTranspose[m]の平均に等しい:
任意の行列を,エルミート部分と反エルミート部分の和で表すことができる:
AntihermitianMatrixQを使って行列が反エルミート行列かどうかを確かめる:
MatrixExp[I h]は任意のエルミート行列 h についてユニタリである:
NormalMatrixQを使って行列が正規行列かどうか確かめる:
Eigenvaluesを使って固有値を求める:
エルミート行列 m についてのCharacteristicPolynomial[m,x]は実係数を持つ:
Eigenvectorsを使って固有ベクトルを求める:
Detを使って行列式を計算する:
MatrixExpを含むエルミート行列の実数値行列関数はエルミート行列である:
任意の一変量解析関数はMatrixFunctionを使って表現することができる:
行列の整数乗はハミルトン行列であるが非整数乗はそうではない点に注意のこと:
HermitianMatrixを使ってエルミート行列を明示的に構築することができる:
これはHermitianMatrixQを満足する:
テキスト
Wolfram Research (2007), HermitianMatrixQ, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/HermitianMatrixQ.html (2014年に更新).
CMS
Wolfram Language. 2007. "HermitianMatrixQ." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2014. https://reference.wolfram.com/language/ref/HermitianMatrixQ.html.
APA
Wolfram Language. (2007). HermitianMatrixQ. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/HermitianMatrixQ.html