GeoGraphics
GeoGraphics[primitives,options]
二次元の地理画像を表す.
詳細とオプション
- GeoGraphicsは世界あるいはその他の天体のある地域の地図を構築する.
- GeoGraphicsは,地理画像のプリミティブの集合を取ってを写像を行い,地理画像を返す.
- GeoGraphicsには,Graphicsと同じプリミティブに以下を加えたものが使える.
-
GeoBoundsRegion[ranges] 緯度と経度の長方形 GeoBoundsRegionBoundary[ranges] 経緯度長方形の境界 GeoCircle[pt,r] 地理実体をサポートする測地円 GeoDisk[pt,r] 地理実体をサポートする測地円板面積 GeoHemisphere[pt] 位置 pt を中心とした半球 GeoHemisphereBoundary[pt] 半球の境界,つまり,大円または楕円 GeoMarker[pts] 地理実体をサポートする押しピン GeoPath[pts] 地理実体をサポートする測地的経路 GeoPolygon[pts] 地理実体をサポートする地理製作上の多角形 GeoVisibleRegion[pt] 上昇した点からの可視範囲 GeoVisibleRegionBoundary[pt] 上昇した点からの地平線 DayHemisphere[date] 指定された時間に太陽に照らされている地球の半分 NightHemisphere[date] 指定された時間に太陽に照らされていない地球の半分 DayNightTerminator[date] 昼半球と夜半球を分けている閉路 - GeoGraphicsには,Graphicsと同じ指示子に以下を加えたものが使える.
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GeoStyling[mapstyle] mapstyle を使って塗り潰した地理オブジェクトの表面を表示する - GeoGraphicsには,Graphicsと同じオプションに以下の追加・変更を加えたものが使える. [全オプションのリスト]
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GeoBackground Automatic 背景のスタイル指定 GeoCenter Automatic 使用する中心座標 GeoGridLines None 描画する地理格子線 GeoGridLinesStyle Automatic 地理格子線のスタイル指定 GeoGridRange All 含める投影された座標範囲 GeoGridRangePadding Automatic 投影された範囲をどの程度充填するか GeoModel Automatic 使用する地球(または他の天体)のモデル GeoProjection Automatic 使用する投影法 GeoRange Automatic 含める地理範囲 GeoRangePadding Automatic 地理範囲をどの程度充填するか GeoResolution Automatic 背景画素間の平均距離 GeoScaleBar None 表示するスケールバー GeoServer Automatic タイルサーバの指定 GeoZoomLevel Automatic 地理背景を使うためにズームする MetaInformation {} 地図についてのメタ情報 RasterSize Automatic 背景画素のラスタ次元 - 投影の際のGeoBackgroundのデフォルトのスタイリングには,GeoStyling["Streetmap"]あるいはGeoStyling["StreetmapNoLabels"]が使われる.
- ベクトルベータに基づく実験的な地理背景がGeoBackgroundvectorbg で入手できる.ここで,vectorbg に使える値には,"VectorClassic","VectorMarketing","VectorVintage","VectorBusiness"がある.
- GeoGraphics[]は現行の測地位置を中心とした世界地図をデフォルトの測地スタイルで与える.
- AbsoluteOptionsを使って測地グラフィックス設定の明示的な値を与えることができる.
- GeoGraphicsはStandardFormでグラフィカルな画像として表示される.
- GeoGraphicsの使用にはインターネット接続が必要である.
- 測地的グラフィックスをクリックし,「グラフィックス」▶「描画ツール」から「座標の取得」ツールを選ぶと,座標情報をインタラクティブに読むことができる.
全オプションのリスト
例題
すべて開くすべて閉じる例 (7)
地球上の2点をGeoPathで繋ぐ:
スコープ (30)
プリミティブ (19)
緯線と経線を四辺としたアメリカ合衆国の境界長方形をプロットする:
異なる中心指定でスタイルの付いた測地円板の集合をプロットする:
異なる中心指定でスタイルの付いたジオサークルの集合をプロットする:
1つの地図上で多くの地理グラフィックスプリミティブを組み合せる:
GeoGraphicsは,2Dおよび3Dのグラフィックスプリミティブをサポートする:
投影と地図の座標 (8)
中程度のスケールの地図は地図の地理範囲に中心を置いたランベルト方位図法を使う:
小さいスケールは,デフォルトで,角度を保存するためにメルカトル図法を使って表される:
GeoProjectionData[]からデフォルトパラメータで投影法を選ぶ:
デフォルトで,グリニッジにおける中央経線を中心として使って,円筒図法のパラメータを指定する:
円筒図法では,東行は経度を表し,度で返される.代りにラジアンを使う:
赤道距離にキロメートルのスケールを使う.同じ半径の測地円板では距離が歪められる:
方位図法の中には1枚の地図で世界全体を覆えないものもあるが,ランベルト方位図法ならできる:
ジオプリミティブは地球上の{lat,lon}位置によって定義され,投影される:
標準プリミティブは地図の座標によって定義される.これは投影されない:
GeoPosition[{lat,lon}]を使って標準プリミティブ置くことができる.これは自動的に投影される:
GeoPath(測地線)は地図上では一般に湾曲している:
標準Lineプリミティブは,地図上では常に直線である:
座標の一致(反転しているが)は正距円筒図法についてのみである.その他ではGeoPositionを使う:
塗り潰されたGeoPathは,一般に,地図上で側が湾曲している:
標準Polygonプリミティブの側は常に直線である:
座標 (3)
地図の座標範囲はすべての座標の総合境界ボックスによって決定される:
プリミティブの外側の座標指定は,総合境界ボックスに寄与する.しかし,プロットはされない:
したがって,デフォルトの地理範囲充填を使用して指定された地理実体周囲の地図を生成する:
GeoPositionで囲まれていないGraphicsプリミティブ内の座標は,すでに最終投影であるとみなされる.これらもまた,総合座標範囲にカウントされる:
オプション (21)
GeoBackground (4)
GeoCenter (1)
GeoCenterを使って地図の中心を定義する:
GeoGridLines (1)
GeoGridLinesを使って経緯度線の入った地図を重ねる:
GeoGridLinesStyle (1)
GeoGridLinesStyleを使って経緯度線のスタイルを変える:
GeoModel (2)
GeoProjection (1)
GeoProjectionを使って地図の投影法を選ぶ:
GeoRange (1)
GeoRangeを使って緯度と経度の座標範囲を定義する:
GeoRangePadding (1)
GeoRangePaddingを使って地図の座標範囲を充填する:
GeoServer (1)
デフォルトで,GeoGraphicsは測地背景タイルをWolfram測地サーバからダウンロードする:
GeoZoomLevel (2)
アプリケーション (9)
アラスカとハワイを挿入画としたアメリカ合衆国の50州の地図を作る:
多角形,測地円,その他のグラフィックスプリミティブを使って地理地図を作る:
多項式の座標を変えて,モナコ(トランプタワーを中心にしている)とジブラルタル(ブルックリン中央図書館を中心にしている)をニューヨークに移植する:
「オーストラリアン」変換とオーストラリアに中心を置いた測地円板を定義する:
オーストラリアを世界の残りの部分からの遠近法を使ってプロットする:
2つの地図上に3つの特徴的な点を選び,近似的な位置でそれらを同定する:
各地図からの3つの点をそれぞれの地図にマップするアフィン変換を行う:
上記のアフィン変換を使って地図を整列させ,片方の地図の上にもう一方を載せる:
特性と関係 (7)
GeoGraphicsは,第1引数にGraphicsオブジェクトを持つGeoGraphics式を返す:
GeoImageは,上記の結果の背景画像であるImage式を返す:
GeoGraphicsは,標準的なプリミティブではGraphicsのように動作するが,地理背景を追加する:
座標は正距円筒図法における度を単位とした{lon,lat}として解釈される:
GeoPositionラッパーを追加して{lat,lon}角を使う:
ジオプリミティブ内の座標は,常に{lat,lon}角で与えられる:
GeoPositionを加えても結果は変わらない:
GeoRangeは,投影の前に,プロットする地球の部分を決定する:
PlotRangeは,投影した後で,プロットする地球の部分を決める:
GeoRangePaddingを使って地理範囲を拡大する:
PlotRangePaddingを使ってプロット範囲を拡大する:
GeoRangePaddingFullを使うと,最初のプロット範囲をカバーするように,地理範囲が自動的に拡張される:
地理Entityオブジェクトは,対応する領域あるいは点を表すが,ジオプリミティブではない:
PolygonまたはPointを使って対応する領域あるいは点を,デフォルトのジオスタイリングで描く:
実体の形には,投影の際に一般に変形が行われる.次は,デフォルトの(この場合は"Mercator")図法および"Equirectangular"図法によるスウェーデンである:
GeoGridPositionと明示的な投影法を使って,手動で国を投影することができる:
手動で変換された多角形の座標は,デフォルトの投影法のそれと一致する:
Line(またはArrow)を地理グラフィックスの中で使うと,点が投影法に依存する直線が与えられる:
最短の線(測地線)が得たければGeoPathを使う.この点は投影法に依存しない:
考えられる問題 (1)
テキスト
Wolfram Research (2014), GeoGraphics, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/GeoGraphics.html (2021年に更新).
CMS
Wolfram Language. 2014. "GeoGraphics." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2021. https://reference.wolfram.com/language/ref/GeoGraphics.html.
APA
Wolfram Language. (2014). GeoGraphics. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/GeoGraphics.html