KDistribution

KDistribution[ν,w]

形状母数が νw のK分布を表す.

詳細

  • K分布における値 の確率密度は,では x^nu TemplateBox[{{nu, -, 1}, {2,  , x,  , {sqrt(, {nu, /, w}, )}}}, BesselK]に比例しその他の場合はである.
  • KDistributionでは,νw は任意の正の実数でよい.
  • KDistribution では,w は任意の単位次元の数量でよく,ν は無次元量でよい. »
  • KDistributionは,MeanCDFRandomVariate等の関数とともに用いることができる.

予備知識

  • KDistribution[ν,w]は,区間上でサポートされ,確率密度関数(PDF)の全体的な動作を決定する「形状母数」として知られる正の実数 ν および w によってパラメータ化された統計分布を表す.K分布のPDFは ν および w の値によって,単一の「峰」(最大値)がある単峰性か潜在的な特異値が領域の下限境界に近付く単調減少かのどちらかになる.これに加え,PDFの裾部は,PDFが の大きい値について指数的に減少するという意味で「薄い」(この動作は,分布のSurvivalFunctionを分析することで数量的に正確にすることができる).
  • K分布はJakemenおよびPuseyによって開発され,1978年の論文で発表され,その後,いわゆるベッセル関数分布の修正版と言われるようになった.この分布は,散乱放射線の統計的動作の説明することができる.確率論を使用すると,K分布は他のいくつかの確率分布に修正を加えて導くことができる.例えば,これは,(それ自身がガンマ分布に従う母数によって がガンマ分布(GammaDistribution)に従っているときかつそのときに限り xKDistribution[ν,w]であるという意味で)複合分布である.また,(この分布がガンマ分布に従う2つの確率変量をモデル化するという意味で)積分布でもある. K分布は,その理論的重要性に加え,放射線と変位波を含む数多くの現象の説明に使われている.
  • RandomVariateを使って,K分布から,1つあるいは複数の機械精度あるいは任意精度(後者はWorkingPrecisionオプションを介す)の擬似乱数変量を得ることができる.Distributed[x,KDistribution[ν,w]](より簡略な表記では xKDistribution[ν,w])を使って,確率変数 x がK分布に従って分布していると宣言することができる.このような宣言は,ProbabilityNProbabilityExpectationNExpectation等の関数で使うことができる.
  • K分布の確率密度関数および累積分布関数は,PDF[KDistribution[ν,w],x]およびCDF[KDistribution[ν,w],x]を使って得られることがある.平均,中央値,分散,原点の周りのモーメント,中心モーメントは,それぞれMeanMedianVarianceMomentCentralMomentを使って計算することができる.
  • DistributionFitTestを使って,与えられたデータ集合がK分布と一致するかどうかを検定することが,EstimatedDistributionを使って与えられたデータからパラメトリックK分布を推定することが,FindDistributionParametersを使ってデータをK分布にフィットすることができる.ProbabilityPlotを使って記号K分布のCDFに対する与えられたデータのCDFのプロットを生成することが,QuantilePlotを使って記号K分布の変位値に対する与えられたデータの変位値のプロットを生成することができる.
  • TransformedDistributionを使って変換されたK分布を表すことが,CensoredDistributionを使って上限値と下限値の間で切り取られた値の分布を表すことが,TruncatedDistributionを使って上限値と下限値の間で切断された値の分布を表すことができる.CopulaDistributionを使ってK分布を含む高次元分布を構築することが,ProductDistributionを使ってK分布を含む独立成分分布の結合分布を計算することができる.
  • KDistributionは他の多くの分布と密接に関係している.例えば,KDistributionは,GammaDistributionに従って分布しているランダム変量の複合分布としても積分布としても実現できる.KDistributionは,GammaDistributionRayleighDistributionおよびExponentialDistributionとの適切な組合せとして得ることができ,NormalDistributionPoissonDistributionGompertzMakehamDistributionChiSquareDistributionMaxwellDistributionInverseGammaDistributionPearsonDistributionErlangDistributionBetaDistributionExpGammaDistributionRayleighDistributionChiDistributionWeibullDistributionStudentTDistributionとも密接に関係している.

例題

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  (3)

確率密度関数:

累積分布関数:

平均と分散:

スコープ  (8)

K分布から擬似乱数のサンプルを生成する:

そのヒストグラムを確率密度関数と比較する:

分布母数推定:

サンプルデータから分布母数を推定する:

サンプルの密度ヒストグラムを推定分布の確率密度関数と比較する:

歪度は第1母数のみに依存する:

極限値:

尖度は第1母数のみに依存する:

極限値:

母数の関数としての閉形式の種々のモーメント:

Moment

記号次数の閉形式:

CentralMoment

FactorialMoment

Cumulant

ハザード関数:

分位関数:

母数でQuantityを一貫して使うとQuantityDistributionが与えられる:

アプリケーション  (2)

フェージングチャネル理論ではフェージング振幅のモデル化にKDistributionが使用される. は記号あたりのエネルギー, はホワイトノイズのスペクトル密度として瞬間的な信号対ノイズ比の分布を求める:

確率密度関数:

モーメント母関数(MGF)を求める:

平均を求める:

モーメント母関数を平均によって表す:

フェージングの量を求める:

極限値:

平均が大きいNegativeBinomialDistributionからのランダムな数のステップでの平面上のランダムウォークにおける偏心距離はKDistributionに収束する:

サンプルヒストグラムをK分布の確率密度関数と比較する:

適合度をチェックする:

特性と関係  (3)

K分布は正の因子によるスケーリングの下では閉じている:

KDistributionExponentialDistributionGammaDistributionから得ることができる:

KDistributionRayleighDistributionGammaDistributionの母数混合として表すことができる:

おもしろい例題  (1)

累積分布関数の等高線を持つ w のさまざまな値についての確率密度関数:

Wolfram Research (2010), KDistribution, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/KDistribution.html (2016年に更新).

テキスト

Wolfram Research (2010), KDistribution, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/KDistribution.html (2016年に更新).

CMS

Wolfram Language. 2010. "KDistribution." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2016. https://reference.wolfram.com/language/ref/KDistribution.html.

APA

Wolfram Language. (2010). KDistribution. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/KDistribution.html

BibTeX

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BibLaTeX

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