KirchhoffGraph
KirchhoffGraph[kmat]
Kirchhoff行列 kmat からのグラフを与える.
KirchhoffGraph[{v1,v2,…},kmat]
頂点 viとKirchhoff行列 kmat からのグラフを与える.
詳細とオプション
- KirchhoffGraphは,ラプラシアン(Laplacian)グラフとしても知られている.
- KirchhoffGraph[kmat]はKirchhoffGraph[{1,2,…,n},kmat]と等しい.ただし,kmat の次元は × である.
- KirchhoffGraphにはGraphと同じオプションが使える.
全オプションのリスト
予備知識
- KirchhoffGraphは,無向グラフあるいは有向グラフの有効なKirchhoff行列表現からグラフを構築する.ここで,n 個の頂点を持つグラフに対応するKirchhoff行列は,グラフの頂点次数とその隣接行列によって定義される n×n の正方行列である.Kirchhoff行列は,スペクトルグラフ理論の中心的役割を果たす.この理論は,グラフをその隣接行列あるいはKirchhoff行列の固有値に基づいて研究するものである.またKirchhoff行列は,グラフの頂点間の抵抗距離を計算するのにも使われる.この抵抗距離は,(電池が頂点間に繋がれた場合のように)グラフの各辺が単位抵抗で置換されたときの頂点間の実効抵抗として定義される.
- オプションDirectedEdgesを使って,無向グラフを構築するか,あるいは有向グラフを構築するかを制御することができる.デフォルトで,KirchhoffGraphは,入力行列が対称行列のときは無向グラフを,それ以外の場合は有向グラフを返す.KirchhoffGraphはGraphと同じ基本オプションを取る.
- KirchhoffMatrixを使って,指定されたグラフ(KirchhoffGraphを使って構築したグラフを含む)のKirchhoff行列を返すことができる.類似の関数には,AdjacencyGraph(隣接行列からグラフを構築する),WeightedAdjacencyGraph,IncidenceGraph(結合行列からグラフを構築する)がある.
例題
すべて開くすべて閉じるスコープ (6)
DirectedEdgesを使って対称行列から有向グラフを構築する:
SparseArrayオブジェクトを使って隣接行列を指定する:
デフォルトで,頂点は1から n までの整数であるとみなされる:
KirchhoffGraphは大きい行列に使える:
オプション (82)
DirectedEdges (3)
EdgeLabels (7)
Placedを記号位置と一緒に使って辺に沿ったラベルの置き方を制御する:
TooltipとStatusAreaからの値で自動的にラベルを付ける:
EdgeShapeFunction (6)
EdgeShapeFunctionの組込み設定のリストを得る:
EdgeShapeFunctionはEdgeStyleと組み合せることができる:
EdgeShapeFunctionはEdgeStyleより優先順位が高い:
GraphHighlightStyle (2)
GraphLayout (5)
VertexCoordinatesはGraphLayoutの座標を無効にする:
AbsoluteOptionsを使ってレイアウトアルゴリズムで計算されたVertexCoordinatesを抽出する:
VertexCoordinates (3)
AbsoluteOptionsを使って結果の頂点座標を抽出する:
VertexCoordinatesはGraphLayoutより優先順位が高い:
VertexLabels (13)
Placedを記号位置と一緒に使って外側位置を含むラベルの置き方を制御する:
すべてのラベルを頂点の右上コーナー位置に置き,ラベル内の座標を変化させる:
Placedの引数を使ってTooltipを含むフォーマットを制御する:
あるいはStatusAreaを含むフォーマットを制御する:
VertexShape (5)
Graphics,ImageあるいはGraphics3Dを頂点の形に使う:
VertexShapeはVertexSizeと組み合せることができる:
VertexShapeはVertexStyleの影響を受けない:
VertexShapeFunctionはVertexShapeより優先順位が高い:
VertexShapeFunction (10)
組込みのVertexShapeFunctionコレクションのリストを得る:
"Basic"コレクションのVertexShapeFunctionの組込み設定を使う:
"Rounded"コレクションのVertexShapeFunctionの組込み設定を使う:
"Concave"コレクションのVertexShapeFunctionの組込み設定を使う:
VertexShapeFunctionはVertexStyleと組み合せることができる:
VertexShapeFunctionはVertexStyleより優先順位が高い:
VertexShapeFunctionはVertexSizeと組み合せることができる:
VertexShapeFunctionはVertexShapeより優先順位が高い:
VertexSize (8)
VertexSizeはVertexShapeFunctionと組み合せることができる:
VertexSizeはVertexShapeと組み合せることができる:
VertexStyle (4)
VertexShapeFunctionはVertexStyleと組み合せることができる:
VertexShapeFunctionはVertexStyleより優先順位が高い:
VertexShapeはVertexStyleの影響を受けない:
特性と関係 (2)
テキスト
Wolfram Research (2010), KirchhoffGraph, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/KirchhoffGraph.html.
CMS
Wolfram Language. 2010. "KirchhoffGraph." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. https://reference.wolfram.com/language/ref/KirchhoffGraph.html.
APA
Wolfram Language. (2010). KirchhoffGraph. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/KirchhoffGraph.html