GeometricScene

GeometricScene[{p1,p2,},{hyp1,hyp2,}]

記号的な点 piによる仮定 hypiで定義された,抽象的な二次元幾何シーンを表す.

GeometricScene[{{p1,p2,},{k1,k2,}},hyps]

仮定が記号的なスカラー量 kiに依存するシーンを表す.

GeometricScene[{{p1{x1,y1},},{k1v1,}},hyps]

すべての点とスカラー量について明示的な座標を持つ幾何シーンの特定の例を表す.

GeometricScene[params,hyps,{con1,con2,}]

シーンを,シーンについての何らかの結論 coniとともに表す.

GeometricScene[{{{p1{x1,y1},},{k1v1,}},},hyps]

同じシーンの特定の例の集合を表す.

GeometricScene[{scene1,scene2,}]

いくつかのシーンの例を組み合せて1つのシーンオブジェクトにする.

詳細とオプション

  • すべての点に明示的な座標がありすべてのスカラーに明示的な値があるGeometricSceneオブジェクトは,通常はグラフィカルな線図として表示される.
  • GeometricScene[{p1,p2,},]piは,文字列,記号,あるいはその他の記号式でよい.
  • RandomInstanceは,与えられた仮定を満足するような方法で pikiに特定の値を与える.
  • シーンの仮定は,必ずシーンに現れるオブジェクトをリストし,それらのオブジェクトについての関係やその他のアサーションを与えることができる.
  • 次のプリミティブを使って幾何オブジェクトを表すことができる.
  • Circle[pt,r]
    Disk[pt,r]塗り潰された円板
    HalfLine[{pt1,pt2}]半無限直線,すなわち半直線
    InfiniteLine[{pt1,pt2}]無限直線
    Line[{pt1,}]直線
    Parallelogram[pt,{v1,v2}]平行四辺形
    Point[pt]点の集合
    Polygon[{pt1,}]単純多角形
    Rectangle[pt1,pt2]長方形
    RegularPolygon[n]正多角形
    Triangle[{pt1,}]三角形
  • 幾何オブジェクトの点とスカラーは,記号的でもよく明示的な値を持っていてもよい.
  • 次を使って幾何オブジェクトに適用される構造を表すことができる.
  • AngleBisector[{pt1,pt2,pt3}]無限直線としての,角の二等分線
    CircleThrough[{pt1,}]点を通る円
    CircularArcThrough[{pt1,}]点を通る円弧
    Circumsphere[{pt1,pt2,pt3}]外接球
    InfiniteLineThrough[{pt1,}]順序付けられていない点を通る無限直線
    Insphere[{pt1,pt2,pt3}]内接球
    Midpoint[{pt1,pt2}]中点
    PerpendicularBisector[{pt1,pt2}]無限直線としての,垂直二等分線
    RegionBoundary[reg]境界
    RegionCentroid[reg]点としての,領域の重心
    RegionNearest[reg, pt]領域内の最近点
    TriangleCenter[tri,type]指定のタイプの三角形の中心
    TriangleConstruct[tri,type]指定のタイプの三角形の構造
  • 幾何オブジェクトとその特性についての次のアサーションを使うことができる.
  • ptreg, RegionMember[reg,pt]点は領域内にある
    x値またはオブジェクトの等価性
    x>, x<, 値間の不等価生
    GeometricAssertion[objs,prop]幾何オブジェクトについての名前付きのアサーション
    GeometricStep[{hyp1,hyp2,}]複数の仮説からなるステップ
  • 次は,使用可能な幾何オブジェクトについての尺度である.
  • ArcLength[reg]弧長
    Area[reg]面積
    EuclideanDistance[pt1,pt2]ユークリッド距離
    Perimeter[reg]外周
    PlanarAngle[{pt1,pt2,pt3}]
    PolygonAngle[poly,pt]多角形の角
    RegionDistance[reg,pt]領域距離
    RegionMeasure[reg]領域尺度
    SignedRegionDistance[reg,pt]符号付きの領域距離
    TriangleMeasurement[tri,type]三角形尺度
  • GeometricScene[]["prop"]は,幾何シーンの特性 prop を与える.次は,使用可能な特性である.
  • "AlgebraicFormulation"点と数量ついての制約を与える代数式
    "Conclusions"結論のリスト
    "Graphics"Graphicsオブジェクトとしてのシーンの線図
    "GraphicsList"複数のステップおよび/または例があるシーンのためのGraphicsのリスト
    "Hypotheses"仮説のリスト
    "Instances"シーンの例のリスト
    "Parameters"シーンのための点とスカラー値指定のリスト
    "Points"シーンのための点指定のリスト
    "Properties"サポートされる全特性のリスト
    "Quantities"シーンのためのスカラー値指定のリスト
  • 明示的なシーン sceneiの例では,GeometricScene[{scene1,scene2,}]は,すべての sceneiが同じ抽象シーンの例である限り,点とスカラー値の複数のリストが与えられるGeometricSceneオブジェクトに変換される.
  • GeometricSceneは,抽象シーンの複数の例を表すときは,一般に,表示する例を選択するためのSetterBarと一緒に表示される.
  • 幾何オブジェクトの表示スタイルはStyleを使って指定できる.スタイル指定はシーンの幾何学的意味には影響しない.
  • GeometricSceneの次のオプションを与えることができる.
  • UnconstrainedParameters None制約条件がないパラメータのリスト
    GeometricStylingRules Automatic幾何学シーンにおけるプリミティブのスタイリング
  • FindGeometricConjecturesのような関数は,GeometricSceneオブジェクトの結論に代入する.
  • GeometricSolveValuesのような関数は,GeometricSceneオブジェクト中の記号幾何数量について解く. »

例題

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  (4)

a, b, c30°の角がある三角形の記号的幾何シーンを表す:

RandomInstanceは点の明示的な座標を書き込む:

点の座標を与える規則を取得する:

点に明示的な座標がある幾何シーンを表す:

いくつかのステップで正三角形を作るインタラクティブなシーンを表示する:

直角を挟む二辺の長さは指定されているが斜辺 は未知である直角三角形があるシーンについて考える:

GeometricSolveValuesを使って斜辺 を求める:

スコープ  (4)

一辺が外接円の直径である三角形を表すシーンの複数の例を求める:

複数の例を組み合せて1つのGeometricSceneオブジェクトにする:

各例に対応するシーンの点の座標を求める:

GeometricAssertionを使って円とその接線を表すシーンを表す:

シーンについて推測する:

GeometricSceneオブジェクトから結論を抽出する:

GeometricStepを使って点 a, b, c によって形成された角を二等分する無限直線の構築を表す:

Styleを使って幾何シーンのオブジェクトにスタイルを適用することができる:

オプション  (2)

UnconstrainedParameters  (1)

a, b, c には制限がなく,それ以外の点は制限がない点によって形成された三角形に一致するシーンを表す:

GeometricStylingRules  (1)

シーンの中のプリミティブのスタイル付けを指定する:

アプリケーション  (7)

4つのペアごとの接円の半径が与えられた場合に,欠落した半径について解く:

直径を辺とする円に内接する三角形があるシーンを表す:

推測する:

タレス(Thales)の定理を抽出する:

同一直線上に2つの点の集合があるシーンを描く:

推測する:

パプス(Pappus)の六角形定理を求める:

反復的に外心を取る:

推測する:

コスニータ(Kosnita)の定理を求める:

欠落した角について解く:

中点を取ることで形成された2つの正方形と1つの四角形があるシーンを説明する:

推測する:

FinslerHadwiger定理を求める:

ユークリッドの「原論」第3巻命題30で指定されているように,与えられた円弧を二等分する:

特性と関係  (2)

記号的な点がある幾何シーンはフォーマットされない:

すべての点に数値がある幾何シーンはグラフィカルにフォーマットされる:

GeometricSceneが成立するための条件は,部分値"AlgebraicFormulation"を使って抽出できる:

GeometricTestはこのような条件を直接求める:

これらはGeometricSceneの部分値"AlgebraicFormulation"が返すものと同じ条件である:

おもしろい例題  (1)

多角形を相似三角形に分解する:

Wolfram Research (2019), GeometricScene, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/GeometricScene.html (2020年に更新).

テキスト

Wolfram Research (2019), GeometricScene, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/GeometricScene.html (2020年に更新).

CMS

Wolfram Language. 2019. "GeometricScene." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2020. https://reference.wolfram.com/language/ref/GeometricScene.html.

APA

Wolfram Language. (2019). GeometricScene. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/GeometricScene.html

BibTeX

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BibLaTeX

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